表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山姥切殺し  作者: しゅうか
本編
13/16

9.山姥切国広の定義

※BGM 妖虫

※場所 鬼女の家【ウラ】水鏡の間

※国広 水場を調べる

【国広】

(後は、帰るだけだ)

【キリクニ】

すまんな。

【国広】

え?

※キリクニ 国広を水の中に落とす


※BGM おにいちょぎといっしょ1 矢切の鬼渡しのマップ 居間(怪異が一杯で、ペンチを入手できる場所のBGM)

※場所 鬼女の家【表】水鏡の間

※国広 水の中に立っている

※長義・南泉 並んで立っている

※山姥切 いなくなっている

【長義】

……国広!

【国広】

長義ッ!?

※国広 長義に駆け寄る

【長義】

この感じ……お前、また変なものを写しただろう。

【国広】

すまない、他に方法が浮かばなくて。

【長義】

まったく、相変わらず無茶をする。

うん。大分引っ張られてるが、問題はなさそうかな。

無事と分かれば、さっさと帰るぞ。

こんな場所、長居するもんじゃない。

【国広】

あ、待ってくれ、キリクニが……。

【長義】

キリクニ?

【国広】

ほら、俺と一緒に居た。

【長義】

何を言っているんだ?

お前は、一人だっただろう。

【国広】

え?

※国広 辺りを見渡す

【国広】

いない。

まさか、あいつまだ向こうに――!

【山姥切】

国広、やめろッ!

〔!〕+長義・南泉・国広

【国広】

戻らないと!

※国広 水場に飛び込んで消える

【長義】

待て! 国広!

※長義 水場に飛び込んで消える

【南泉】

……あーもう!

乗りかかった船、にゃ!

※南泉 水場に飛び込んで消える

※SE 花瓶の割れる音


※場所 鬼女の家【ウラ】水鏡の間

〔テキスト〕

そこには、睨み合う二振りの山姥切がいた。

山姥切国広の横にサイドテーブルがあったが、飾られていた花瓶はない。

代わりに山姥切国広の足元に割れた花瓶の破片が散らばり、花瓶の水がこぼれ、薔薇が散乱していた。

【キリクニ】

ちっ、間に合わなかったか。

【国広】

花瓶が……割れてる?

【長義】

……戻れなくなったな。

どういうことか、説明してもらおうか。

【キリクニ】

……。

【山姥切】

お前が答えないなら、俺から言ってやろうか。

瘴気に侵された偽物くんは、もうじき化け物になる。

そうなれば理性も自我も失い、誰彼構わず襲うだろう。

だから偽物くんは、その前に矢切国広だけを帰し、一人ここに残ろうとした。

その花瓶が無くなって道が閉じてしまえば、この神域を行き来できるのは鬼女か、俺みたいな霊体だけになるからね。

どの道化け物になるなら、ここで誰も傷つけず永遠にさ迷う方がマシと判断した。

どうせ、そんなところだろう。

【キリクニ】

……確か、接着剤があったはずだ。

花瓶はすぐに戻す。

そしたら、あんた達はすぐに帰れ。

【国広】

キリクニ……。

【山姥切】

待ちなよ、偽物くん。

俺が何のためにこんなところまで来たか、分からないほど馬鹿じゃないだろう。

それとも、もう頭までやられてしまったのかな。

【キリクニ】

……俺がどうなろうと、お前にとやかく言われる筋合いはないだろう。

【山姥切】

……何?

【キリクニ】

この肌は、別に変色しているわけじゃない。

皮膚が透けて、中の化け物が見えているに過ぎないんだ。

今の俺は見た目こそ山姥切国広の面影を残しているが、中身はもう別物に作り替えられている。

自分が何かも分からないまま、山姥切国広のフリをする化け物でしかない。

同じ主の物でも写しでもない俺がどうなろうが、お前には関係ないだろう。

【山姥切】

……ッ!

※山姥切 キリクニを殴る

【国広】

(拳で殴った……!?)

【南泉】

(でも実体がないから、すり抜けたにゃ)

【山姥切】

……ふざけるな。

【キリクニ】

……。

【山姥切】

ふざけるなッ!

たかが化け物になった程度で、お前の何が損なわれるって言うんだッ!

【キリクニ】

やまんば、ぎり……?

【山姥切】

答えろ! お前は何だ!

【キリクニ】

俺……俺、は……。

〔…〕+キリクニ

※BGM 破魔

【キリクニ】

俺は、山姥切国広。

足利城主長尾顕長の依頼で打たれた刀で、堀川国広第一の傑作で、諏訪国の審神者 竜樹たつきのための刀――そしてお前の、山姥切長義の写しだ。

【山姥切】

可。及第点ってところかな。

自覚するのが遅すぎるんだよ。

【キリクニ】

はは、相変わらず手厳しいな。お前は。

それで、どうするんだ?

まさかただ説教するために、こんな所まで来たわけじゃないだろう。

【山姥切】

……元々はお前を外に連れ出して、矢切長義に切らせるつもりだったんだけどね。

この状況だと、それは難しいかな。

【キリクニ】

そうだと思ったから、花瓶を割ったんだ。

首をはねても、数秒は生きているというだろう。

それだけの時間があれば、俺の魂は鬼女への憎しみや本丸への望郷で化け物になる可能性が高い。

だから、こんな状況でも死は選ばなかったんだ。

【長義】

舐められたものだね。

例えお前が化け物になっても、もう一度切ってやるだけだよ。

【キリクニ】

別にお前達を侮ってなどいない。

ただ、矢切国広に戦う力はないだろう?

それなら当然、あんたは矢切国広を守りながら戦うことになる。

それがどれだけ難しいか、あんたは身をもって知っているはずだ。

【長義】

……ふん。

【キリクニ】

……それで、この状況はどうする。

やはり花瓶を直すか?

【山姥切】

お前、そこまで持たないだろう。

だから、鬼女を倒して神域を消そうと思う。

そうすれば矢切長義達は、外の世界に放り出されるはずだ。

大量の瘴気を取り込んだ偽物くんも神域の物として消滅し、化け物になる前に黄泉へ渡ることができるだろう。

おまけに本丸の皆も山姥切国広の事を思い出すだろうし、更なる犠牲者を出さずに済む。

【キリクニ】

勝算はあるのか?

【山姥切】

当然。

今の俺は戦うことができないが、霊力の受け渡し位は可能だ。

俺の霊力を矢切長義に渡せば、矢切長義は刀だった頃の力を取り戻せる。

矢切国広も、お前を写している今なら戦力になる。

守り石はそろそろ限界のようだけど、誰かが霊力を分け与えればもう少し持つしね。

そこに猫殺しくんが加わるとなれば、十分勝てる可能性はあるよ。

【長義】

待て、国広まで戦わせるのかッ!?

俺と南泉だけで十分だろう!

【山姥切】

お前達だけじゃよくて相打ち、最悪無駄死にだ。

そうなれば、矢切国広もただでは済まない。

【長義】

だが……ッ!

〔…〕+国広

【国広】

なぁ、あんた。

仮に俺達が鬼女を退治しに行ったとして、全員無事に帰ってこられると思うか?

【山姥切】

少なくとも、俺はそう見込んでいるよ。

【国広】

……そうか。

分かった、やろう。

【長義】

国広……お前、本気で言っているのか?

【国広】

冗談でこんなこと言うわけないだろう。

長義が俺を大事に思ってくれているのも、鬼女がどれだけ危険な相手なのかも分かってる。

俺だって、長義に危険な目にあって欲しくない。

けど、鬼女の力を知っているあの長義が勝てると言うなら、本当に勝てるんだと思う。

例えあの長義の読みが甘かったとしても、戦力の多い方が勝率は上がる。

今の俺なら足手まといにならない――だから、頼む長義。

〔…〕+長義

【長義】

国広、手を出せ。

【国広】

え、あ、うん。

〔テキスト〕

矢切長義の霊力を矢切国広に分け与えた。

【長義】

駄目だと言っても、ついてくるんだろう?

それなら、俺に拒否権はないじゃないか。

【国広】

……長義。

【長義】

ただし、俺の指示には必ず従うこと。

それが条件だ。

【国広】

分かった!

【キリクニ】

……矢切国広、これを使え。

穢れているが、切れ味は衰えていないはずだ。

※キリクニ 国広に刀を渡す

〔テキスト〕

打刀「山姥切国広」を手に入れた。

【国広】

刀なんて、持ったことないぞ。

【キリクニ】

心配しなくても、お前なら使いこなせるさ。

【山姥切】

では、俺も。

後は頼んだよ、矢切長義。

【長義】

ああ、任せておけ。

〔テキスト〕

山姥切長義の霊力を受け取った。

〔アイテムテキスト〕

山姥切国広

汚れているが切れ味抜群の打刀

どこか懐かしく国広の手によく馴染む

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ