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弱者の天国  作者: JCN
第3章 荒野迷走
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第12節 再び波乱

その後、陳新は似萍と会いに来なかった。たまに会ったら、話どころか、陳新が彼女を見る表情さえ親しみがない、まるで自分の娘じゃないようだ。かえって似萍は冷遇されたように、二人が出会うたび、似萍はいつも陳新が視線から消えるまで見ている。

 彼女が行動を強いられなくなった。本を読まなくても良いし、機嫌が悪い時一日中に寝ても文句言われない。

 似萍が陳新に自分を殺してほしいことはその日からキャンプ地で広がり全員に知られた。驚かされた皆は可哀想に思い、似萍のことをもっと同情した。皆は似萍と会ったら、答えをもらわなくてもよく話しかけてあげている。母親のこと以外、似萍から少しでも興味を示されたら、似萍が心行くまで皆が話しかけている。

 そのすべてのすべては、一つの目的がある。それは似萍が知らないうちに、似萍を悲しみから救おうとしている。

 史湘雲さえ真面目な顔を変えて、例外に食堂と掘削油井へ給水のトラックに似萍を載せて、数十キロ離れたエルティシ川に行った。そのすがすがしい川水、茂っている草木、咲き誇る花々は乾いたゴビ砂漠より、天国のようだ。

 その美しい景色を見たら、似萍はうっとりした。走って飛んで、多くの鮮やかな花を採った。

 楽しそうな似萍を見て、史湘雲は嬉しい。その後にも陳新に内緒に似萍をもう2回連れて行った。

 似萍はあくまで子供だから、1週間後、彼女は再び笑顔を取り戻した。まだ憂鬱そうな笑顔だが、笑ったことが確実だ。

 しかし、ほっとした矢否や、思いつかないことが起こった。

 深夜になり、キャンプ地内は普段と同じく静かになった。

 突然、陳新は激しく叫んでテントを出た。怒り出して叱っている陳新のそばに悲しく泣いている似萍がいた。その天敵のような親子は再び騒いできた。

 その音を聞いて、皆テントを出てきた。お父さんは自分の娘を教育することに他人が手を出せないが、まして陳新のことだから、皆さらに何も言えなかった。分隊長は隊部に戻り、薛明礼も今日夜勤だ。集まっている皆は誰も怖くて妨げないが、似萍のことを心配しているから、史湘雲を捜しに行った。

 世の中に恐れる物がない陳新の叫び声を聞いて、皆驚いた。何か怖いことでもあったかと思い、皆陳新のテントに押し込んだ。

 テントの景色はみんなの想定外だった。号泣している似萍は陳新を必死に掴んで、陳新が持っているカードを奪おうとしている。ベッドに倒れている陳新は人を見て、急いで「だれかっあいつを連れて行け、早くっ。あいつ狂ったぞ、狂ったぞ。」

 その7インチのカードは似萍の実母の半身写真だった。似萍はお婆さんの家で母親の写真を見たことがあるが、全部他人と一緒に撮った写真だったから、はっきりと見えなかった。その夜、陳新はその写真を箱から出して、独りでうっとりと見ていたら、涙を流しながら、独り言を言っている。その時、似萍はこっそりと陳新のテントに入って、自分の母親の写真だとわかったら、見せろと陳新にお願いした。陳新はすぐに怒り出して、出て行けと言った。でも、彼女は狂ったように、話を聞くどころか、ビンタされても痛みを覚えず陳新に飛び込んでいた、それで陳新は逆に驚かされた。

「お母さんの写真をください、ください」と似萍は泣きながら言った「お母さんがほしいの、お母さんがほしいの」

 子供が自分のお母さんを呼びかけることを聞いて、皆が心折れたように泣きそうになった。

 似萍が自分のテントに連れていかれた、陳新と離れて泣かなくなったが、その表情が…

 みんなは再び心が痛くなり「そのことはもう似萍ちゃんに隠せない。その二人はもう一緒にいない方がいい」と話し合っている。



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