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弱者の天国  作者: JCN
第3章 荒野迷走
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第6節 キャンプ地生活

 後の二日間、似萍は陳新と会っていない。周りの人々からこっそりと話し合いから聞いたが、陳新は義母の死去を思わなかったから、それで悲しすぎて、終日自分を小さいテントに閉じ込めている、泣きが止まない。仕事どころか、食事さえテントまで他人に送ってもらっている。

 ご飯を届けてあげている人は、似萍が最初来た時に出会った史さんという女性だ、名前は史湘雲、背が高くなく、きれいな顔をしている、若くて20歳になっていないようだ。この小さい地質キャンプ地に、似萍のほか、一番若い人だ。初めて来たが、似萍はすぐ感じ取ったことは、このキャンプ地で、薛明礼を含めて、ほぼ皆が陳新のことを怖がっているようで、悪口どころか陰でさえ公開的に彼のことを取りざたできない。行かざるを得ないときのほか、そのテントに行く人がいない。しかし例外に史湘雲が大きいな事でも、小さいことでもよく躊躇なくテントに出入りしている。今度は悲しんでいる陳新の世話を焼くために、史湘雲はあれこれと面倒を見て、テントにいる時間はいつも長く、時々遅くまで入っている。しかし、彼女はそのテントから出るときに、表情はいつも自然的で、その自然的な表情から、二人が独自にいることが別に恥ずかしいことがない、また恥ずかしいことがあっても、他人に言われるのが怖くないことがわかる。それに対して、地質キャンプ地の人間は余計な話をする人がいないし、見ても可笑しく思う人もいないが、初めて来た似萍にとって、その二人の関係に戸惑っている。

 史湘雲は料理班に所属し、厨房で雑務をやっているので、ここにいるほかの人間より肌がまだ白い方だ。室外に暴露して荒肌の様子を見えないが、顔や身長などから、どちらも張おばさんに劣っている。史湘雲の性格も彼女が着ている服ようにシンプルで素朴だ、話が多くないが、あれこれの仕事をやっている。そのためこそ、史湘雲は人情がない陳新と近付き、信頼を得られているかもしれないが、史湘雲がどうして張おばさんと同じように、陳新に優しいなのかがどうしてもわからない、もしかしたら邪気に当たっているかと似萍は思っている。

 事前に計画があったように、似萍はキャンプ地についてから、史湘雲に世話になっている。夜になったら、同じ板のベッドで寝ている。張おばさんと比べて、史湘雲は似萍にとってお姉さんのようだ。史湘雲はちゃんと責任を持って、お世話しているが、目上の人からのような付き合いがなく、張おばさんのように、自分を娘に見なして大事にして、自分がいつも心がけている人とあえて喧嘩できることもない。そのような史湘雲はおそらく陳新のために、似萍の存在を認めてくれただけだ。そのような気持ちができたら、史湘雲を自分の生活の面倒を見てくれる人だと似萍は思い、似萍も史湘雲に対して、冷たくないし熱くない、近くないし遠くない態度を取った。マナーとお世辞の中から距離と冷たさを保っている。史湘雲も家政婦のように、またあまり話しがないのを加えて、似萍と腹を割った話がない。似萍にとって、かえってそれで開放感ができているが、時々寂しい思いも覚えている。

 二日後、似萍は地質キャンプ地から概ねの認識ができた。この地質隊は臨時的な野外基地であり、ここで地質の仕事に従事している人々は毎年、積雪のない春の末から秋の頭まであちこちの野外にやって行き、国のために地下に埋蔵されている鉱産を捜しているのだ。

 荒野の中、その人達以外、他の生き物がないようだ、果てしないゴビ砂漠が空と繋がっている。いわゆる地質キャンプ地、あるいは野外基地とは若干のテントによる庭は、南北両側にそれぞれ一列のテントがあり、20メートルが離れている。各列に5箇所のテントがあり、互いに2メートルが離れている。西側の真ん中に穴倉があり、ぼろぼろの屋根が地面より少し高くなっている。日暮れると、斜めの輝きが低い屋根を通って庭に照らしている。穴倉の両側にそれぞれ1箇所のテントがあり、その中、大きなテントに煙突が付いていて、食堂となる、小さいテントは陳新一人の住まいだ。陳新の住まいの隣に馬小屋があり、栗毛色の馬がいる。話によると、その馬は陳新個人のもので、昔にその馬で似萍を迎えに行ったそうだ。東側の両端に小さいテントそれぞれ1箇所がある、真ん中の10数メートルの通路は庭を出入りするドアのようだ。テントに囲まれている庭に20m×20mの空地があり、駐車用のところだ。そのほかに、庭と離れて100メートルぐらいのところに2箇所の井戸やぐらが立っている、あそこにも小さいテントが数箇所があるが、徹夜して機械音がしているが、音がキャンプ地まで少ししか伝わっていない。

 キャンプ地に住んでいる人々はここで仕事しているわけじゃない。朝食後、一部の人は井戸に向かい、もう一部の人は車に乗っていった。多くの人が外に出た後、史湘雲のような料理班の人間とメンテナンス担当の数人のほか、多くは井戸の現場で夜勤をやっていた人だから、昼間に寝ている、その時キャンプ地はとても静かとなる。史湘雲はキャンプ地を出なくてもいいが、料理班の仕事も多くある。結局、会計を担当するおばさんしか似萍のようにテントにいられないのだ。そのおばさんも忙しく、暇の時間があまりない、しかも似萍もその人とは別に話をしたいわけじゃないのだ。

 時間が昼になると、車に乗っていった人達は帰ってこないが、昼間に休憩する人と井戸現場から歩いて帰ってくる人が昼食を食べる。昼食後、一部の人は再び歩いて井戸現場へ行き、残りの人は再び寝て、キャンプ地も静かさを取り戻した。

 夕日が暮れるまで、車に乗る人達はやっと帰ってきて、一日静かに過ごしたキャンプ地が再び活気が現れた。日暮れたら、一日仕事をしてきた人達はまだ疲れていないようで、よく3,5人集まり、雑談したりトランプを遊んだりしている。人が一番集まるところが似萍がいるテントだ。男たちは女が住むテントに来るのが好きだ、仲間が一緒にトランプを遊んだり、口喧嘩したり、賑やかな雰囲気を送っている。たまに立つスペースがないぐらい人が多すぎている。その賑やかな雰囲気がいつまで終わるか似萍はわからない、それは日暮れれば、彼女はすぐ眠くなるからだ。その男たちは似萍のことに好奇心を持っているが、あえて話をできないので、しばらくしたら、似萍は先に寝込んじゃった。

 そのような生活は似萍にとって寂しく単調だ。2日間しか立っていないのに、似萍も耐えられなくなった。しかし、一人でここを離れられないから、我慢しかない。

 ここに来る前に、似萍は確かにお母さんのことを夢で見た。お母さんが現れたことがないが、亡くなったと誰も言っていない、張おばさんも、お婆さんも、ここの皆も言っていない。だから、彼女は陳新が以前言った話をもっと信じた、自分のお母さんがまだいると信じている。ここに来らされたのがしようがないことだが、ここにいるチャンスを使って、自分のお母さんの行方を探したいと似萍は思っている。ここにいる人々の多くはずっと陳新と仕事をしてきたから、陳新が知っていることなら、他に知っている人もいるはずだ。苦しみを嘗め尽くしてきた似萍は自分のお母さんと会いたい、本当にそうなれば、自分が死んでも瞑目できる。

 しかし、彼女はその話題を話すたび、薛明礼と史湘雲を含めた全員がすぐ警戒的になり、頑張って隠そうとし、知らないふりをしている。

 そんな反応を見れば見るほど、似萍はもっと疑わしくなった。似萍が最初に来た時にみんなの怪しい模様、また似萍とあえて近付かない様子から、似萍は皆が必ず嘘ついていると確信した。その理由はもしかして、似萍がここに来る前に、陳新がみんなに注意したから、皆が性格悪い陳新をそれで怒らせることもしたくないのだ。

 しかし、どう言っても、自分のお母さんはまだ生きていると証明できる。お婆さんが亡くなり、心から張おばさんと疎遠した似萍は一日早くもお母さんと会いたい、自分の頼りにしたい。



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