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外道の道も本能故  作者: モロモロ
第一章
68/90

68 達成

「ビービービー」


おおー!


アラートだな懐かしい!ヤクナーナの時と同じだな。


※ダンジョンに他DM(ダンジョンマスター)からの侵略行動発生中!!



<地点爆砕>

<侵略承認>

<魔物集中>

<自動防衛>


<自動防衛>←

「ピコッ」



既に海岸は魔物がひしめき合っている。

俺の軍もおぞましいが、負けず劣らずウネウネグチャグチャと巨大なタコやら海蛇やらが密集していて凄いことになっている。

上陸がそこで止まっているのは、どうやら氷結した大地により濡れた身体が引っ付いて離れないようだ。



自動防衛をした事により、魔物たちに暗黙の命令が届いたようだ。

山頂よりホワイトペタポイズンドリルダケの胞子が降り注ぐ。

プツップツッと体表に落ちた胞子は、その身体に先端のドリルで穴を開け着床。

急速に成長すると共に、宿主は魔力と体力を吸収されて萎んでいく。


次々に上陸してくる魔物たちが胞子にまみれていく。既に海岸線はキノコの森になっている。

黒々と沖合まで続く魔物の群れにまで胞子を飛ばすが、流石に海水に洗い流されて定着しないようだ。


砂漠地帯から流れる河の河口より、今や命名しがたい魔物が敵陣に躍りかかっていく。

巨大な翼の様に耳を広げ、トビウオの様に水中と水中を交互に飛びながら高速で移動する姿は40mを超える巨体のスピードとは思えない。

前方に大きな目玉のようにクリスタル色の巨大な球があり、そこから後方に何十本ものトゲトゲのワームが髪の毛のようにウネっている。

そのワームの中に混じって、黒く硬い毒針を持った尻尾があるが、ワーム部に隠れて普段は見えない。


全体の色が真っ赤な為に、蒼い海が、血で汚されるように真っ赤に染まっていく。


ステータスを見るとレッドキュドラとなっている。


黒い敵陣にレットキュドラ達が殺到すると、ワーム部から極太の毒針が凄まじい速さで敵に突き刺さると、ガッチリとロック、ワーム部がウネウネと敵にそのトゲトゲを刺しながら麻痺毒を流し、クリスタル部の頭頂で敵を吸収。


そうして体積が増えると、頭頂部から、分身個体を数十体放出して、また体積が小さく戻る。


小さな分身個体は、最初は徒党を組んで、敵個体に襲いかかるが、ある一定の大きさまで堆積を増やすと、分身個体を放出するようになる。


俺は山頂から、黒い敵陣が赤く染まっていくのを眺めている。




ん?



剣豪 ムサシゴー

召喚術士 フィーア

魔剣使い ゼクス

精霊導師 フンダート

戦士 ロイゴック



ローリッヒ軍事帝国よりDMK《ダンジョンマスターキラー》来襲したようだ。


え?ロイゴックってあの俺がドラゴンの時の奴か?

あいつ、ローリッヒ軍事帝国にいたのかよ・・・


ってことは、あの時殺られたエルフの森はフィーリニアだったのか?



凄い強敵だと思うが、あの頃の俺とは違う。

魔王側は自動防衛のままDMK《ダンジョンマスターキラー》方面へ意識を向ける。


巨大な3つ首の虎に乗った5人のDMK《ダンジョンマスターキラー》が我が領域に侵入してきている。


DMK《ダンジョンマスターキラー》方面にもしっかりとレッドキュドラが防衛にあたっていた。

どうやら水脈を利用してかなりの範囲に増殖しているようだ。


数十匹のレッドキュドラをが3首の虎に襲いかかるが、虎を中心に巻き起こった暴風に巻き上げられる。

どうやら、毒胞子も暴風の壁に防がれているようだ。


さらにレッドキュドラ数匹からのレーザー砲が発射されるが、精霊導師フンダートの詠唱により、暴風に水が含まれていく、光線は屈折し拡散しその威力を減退させる。


たかが暴風と水でこちら側の攻撃がほとんど通らない状況だ。

キノコとキュドラというように多様性を捨て統合強化に進み過ぎてしまった弊害が出てきたようだ。



前回来たDMK《ダンジョンマスターキラー》よりもこちらの手をかなり研究してきているのか?


俺は、ホールイーターを彼らの足元に転移させた。


「GUAAUUAOOOOO」


咆哮を上げながら真っ逆さまに落ちていく3つ首の虎、そしてその背に乗るDMK《ダンジョンマスターキラー》達。剣豪ムサシゴー、召喚術士フィーア、魔剣使いゼクス、戦士ロイゴックが虎の背に乗りながら落ちていく。


顔には驚愕の表情が張り付いている。


精霊導師フンダートだけが、風の精霊の力だろうか?

自身の周囲に小さな風の精霊を密集させて落下を免れていた。


DMK《ダンジョンマスターキラー》達がフンダートに向け何やら叫けびながらホールイーターに喰われていった。


辛うじて生き残ったフンダートが地上に降り立ったところで、スラダークルのクルクルをフンダートの頭上に転移。


フンダートは一瞬でクルクルの体内に吸収されてしまった。


「あ、なんか今ちょっと美味しかったよ」



我ながら配下のモンスター達が強すぎる。

その後わずか3日でローリッヒ軍事帝国を制圧。


遂に近隣を全て侵略したようだ。







ポーン


世界侵略率10%に達しました。




ナンバー87390はシミュレーション1を完了。


シミュレーション2に移行します。


シミュレーション2では、能力は5つまでとなります。

新たに能力を取得する場合は、既にある能力を切り捨てて下さい。


配下モンスターは無くなります。


人間種固定となります。


配下として、敵討伐後に配下として蘇生可能。

蘇生後は眷属となります。


侵略率 20%を目指し頑張って下さい。






ある森の中、俺は目を覚ました。


ヒンヤリとした薄暗い森の中。


?


???


え?


ええ?


バルちゃん!!!


クルクル!!!


うあああああああああ!!!


なんだよなんだよ!!!


ざけんな!!


見下ろせばちっぽけな手足が付いた人間になっていた。


これで?こんな弱々しい肉体で侵略しろってか?


ああああああ!!!


シミュレーションってなんだよ!


俺の配下モンスター達!


俺の帝国!


我が領土!


クソッ!クソッ!クソッ!



ガサガサ…


背後からの物音に振り返る


「てめぇ、こんなところで何やってる?その格好、逃亡奴隷か?」


ヒゲだらけのゴツイ男が背後に立っていた。

盛り上がった筋肉、片手には使い込まれたナタを持っている。


「・・・・・」

こんな時どう対処しろっていうんだ?


「行くあてがねぇなら俺について来い」


何も分からない。


何が何だか分からない。


あの強靭な肉体。


見下げる景色。


支配する高揚感。


周囲が弱者のみの絶対観。


優秀な配下達。


全てを突然失ってしまった。


俺は、思考する事も出来ずに男の背を見つめ後を追った。

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