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外道の道も本能故  作者: モロモロ
第一章
67/90

67 蹂躙

<思うままに貪れ!蹂躙せよ!>


俺の念話と共に、我が軍が一斉に動き出す。


戦闘のバルちゃん&クルクルが一際目立つ、そしてこの2人を目掛けて敵金属ゴーレムからレーザー光線が集中砲火される。


キュン ゴウッ キュン ドドドーン


そして、光線反射で弾き返される。


敵の情報網はどうなっている?

光線反射について報告がされてない?

いや、前回は密着戦だったので分からなかったのだろう。


反射された光線で数体のゴーレムに被害が出る。


うねるようにスライムとワームが殺到するが、金属ゴーレムの砲火が我が軍に穴を開けて行く。


まったく怯む様子も無く、スライム達が敵前線と接触すると、一気に数十体のスライムが敵ゴーレムに取り付き溶解や吸収を使いゴーレムを包み込む。

もちろん、ゴーレムも反撃をするように藻掻いたり、後方部隊がスライムに攻撃を加えるが、物量が違う。

バルちゃんは、その間に敵を次々に吸収し、自己堆積を増やしては分離して、敵の陣営が次々に黒く塗り変わる。

自陣の仲間が殺られれば殺られる程に、敵戦力が増えていくのは恐怖だろう。


敵の前線が決壊しそうだ。


ザザウッ


<主樣!>


バルちゃんの念話に反応し、周囲を警戒、音のした右手方向には、巨大な水の壁。


壁が迫ってくる!津波!?


完全に不意を突かれた形で、我が陣営の右手より巨大な津波が襲う。

俺は飛行によりギリギリで津波を回避。

だが、我が軍勢はとてつもない水量にキノコ・ワーム・スライムすべてが押し流される。

残されたのは、俺と前に突出していた、バルちゃんとクルクル、一部のスライム達だけだ。


<まさかっ!フィーリニア!?>


ああ、間違いないだろう、右手にいつの間にか巨大な魔法陣数個と6体のリヴァイアサンが召喚されている。

挟撃!?


俺は素早く水中に潜り、水流に乗り退散する。


後は任せたぞ!

バルちゃん!クルクル!








<ドルメキア公国にてドルグ大公>


「グハハハハハ!見よ!一網打尽じゃわい!グハハハハ!」


ドルグは上機嫌に手元のワインをボトルで煽る。


「ゴロヤクを時間稼ぎに使い、その間にフィーリニアに伏兵を願い出るという策、上手くいったようだな」


「はっ、既に先方が猛毒の水質汚染について情報を掴んでおりましたので、彼らの水源である我が領地を守ることに日頃の細々とした蟠りを捨てて協力をすることに些かの逡巡もありませんでした」


「うむ、敵の毒を持って、逆にこちらの利としたか、その策や良し!」


「はっ、ありがたき幸せ」


「しかしながら、金属ゴーレムはあまり使えんかったのぉ」


「相性が良くなかったのでしょう」


「そういう事もあるか…で?どうだ?もう決着となりそうか?」


「既に敵は少数、背後には水流とエルフ共がおる、後は力押しに押せ」


「はっ」


「おお!そうだ、エルフ共に我がドルメキアの力を見せつける良い機会じゃ、山も使うぞ」


「は?はっ!かしこまりました!」


ドルメキアの最終兵器、戦術コード「山」とは、金属ゴーレム以上の巨大ゴーレムである。

山というだけあり、大きさは高さ1500mの一つの山脈ほど、重さは計り知れない。

体表面には幾つもの坑道が掘られてあり、それ自体が要塞となっている、ドルメキアの兵員が常時5千ほど待機している。


戦いは既に殲滅戦となりつつあった。

敵の主力はエルフによる巨大津波で押し流され、残るスライム達もレーザー光線を発射しながら我が軍を蹂躙したが、エルフの到着により魔法障壁とドワーフの鉱山奥より創りだした対フィーリニア戦に向けた極秘装備、魔鉱石による魔反の大盾を配置することにより次々に殲滅していっている。


残る巨大な2対の魔物には、今「山」が襲いかからんとしている。



ゴゴゴゴゴゴウウウ


我らが母なる山脈より産まれた守護神が動き出す。

自軍の士気が一気に高まる。

響きだす勝利の歌声。


「「「ハイホー!ハイホー!我が母なる山脈よ!ハイホー!勝利を!斧に力を!…」」」


山々に響き渡る同士達の歌声。


フィーリニア陣営からはリヴァイアサンの超速水流砲が飛んできて、巨大な魔物2体に水流が突き刺さる。


山ゴーレムの砲門が開き、5000人のゴーレム達による連続砲火が2体に集中。

水と爆炎、爆発、その中心にいる2体の魔物が蒸発する水と煙で見えなくなる。






<キングバルスタン&スラダークル>




<主様!>


<後は任せたぞ!バルちゃん!クルクル!>



「うん、わかったー!」


「御意!」


我々に全てを託し、主樣は流された同胞を助けに行ったようだ。


「クルクル」


「なーにー?」


「大丈夫か?」


「いまのところ大丈夫そうだよー」


ふむ、気楽に考えているようだが、敵の数が多すぎる。

一気に殲滅する策を考えねばならんが・・・

ジュボッジュボッジュボボボ


先程からクルクルの身体に敵リヴァイアサンからの超速水流砲が突き刺さって奇妙な音を立てながら無数の穴を開けている。

痛くは無いのか?


こちらは黒炎化により着弾する超速水流砲はすぐに蒸発しているが、徐々に黒炎の温度が下がってきている。


なんでクルクルは黒炎化を使っていないんだ?主樣に与えられたハズだが?使いこなせていない?


ゴゴウン


グゴゴゴ


ゴウゴウ


「なんか凄いのきたー」


…山が動いている…


これは…


ドドドドッドンドオドドドドンドンドンドオドドドン


「グオオオオ!」


とんでもない量の砲弾が我々に振りそそぐ。


「クルクルー!大丈夫かぁ!?」


「ちょー流石に死んじゃいそうだよー」


あ…自分も死にそうだわ…


ドドドドドン


ビュンビュン


ガインガイン


何処を攻撃されてどうなってるか分からない程の攻撃の雨あられ。


死が脳裏を過る。


先ほどからクルクルが身動きする度に足元からヌルヌルしたものが・・・


「何をしている?」


「えっと、せめて卵だけでも残そうとしてるんだけど、産んだそばから潰されてくよー」


もう、駄目だこのまま死ぬしかないのか?


大地の理・情報精査・知の収集をフルで使って方策を考えるがこの物量に叶う術が思いつかない。


主様よりお任せいただいた役目を遂行出来ずに逝くのか?


…


「クルクル」


「なーに?」


「分裂と吸収だよ」


「うん」


「お互いに分裂して、その個体を吸収し吸収学習すれば、我々は形は違えども対なる存在となれるであろう」


「おおー!すごいすごい!」


「この集中攻撃の中を分裂個体を数秒でも維持するには、体積の半分は分裂せねばならん、愚策かもしれん、各個撃破される事もあるだろう」


降り注がれる弾幕で既にクルクルの姿が霞んで見える。


「もう、痛いのヤダし、何も思いつかないから、それやってみようよー」


なんとか篭った音声が聞き取れる。


「ああ、ではカウントするぞ、3・2・1」


分裂、クルクルの分体も確認出来る。


吸収・吸収学習


自分の能力を確認する。




能力


レーザー発射・猛毒耐性・高速移動・会話・液化・念話・飛行・転移・溶解・溶解強化・酸性溶解・高熱融解解・吸収・吸引・吸収学習・吸収合体・合体遺伝・体力自動回復強化・魔力吸収・分裂・水棲属性・ジェット水流・水棲属性・遊泳・液化・霧化・黒炎化・火炎魔法・氷結魔法・電撃魔法・魔力結界・卵生繁殖・精力増大・大地の理・錬金・種生成・身代り分身・魔獣召喚・DM(ダンジョンマスター)融合合体・気合・根性・火炎放射・熱吸収・炎耐性・部位硬質化・肉体硬質化・肉体岩石化・翼生成・進化特性・寄生・遠隔操作・光線反射・魔導砲・情報精査・知の収集・マッピング


おお!

一気に能力が増えている。


「クルクル!どうだ!?」


「バルちゃん、なんだか頭にかかった霧が晴れたようだよ、凄い能力だね」


!?


「おまっ!話方がっ!」


「話は後にしようよ!合体魔法行くよ!せっかく、水がたくさんあるし氷結魔法で!」


「了解!」


俺はクルクルの身体に触れると、共鳴するように力が流れ込んでくる。

見た目はスライムだが、能力的に見れば同一個体、主様との合体魔法と遜色ない威力が期待出来そうだ。


お互いを流れる魔力の流れが速まり練り合わされていく。


降り注ぐ砲弾の嵐の中、お互いの身体を行き来する魔力の流れに集中すると、次第にその轟音が遠ざかっていく。


「いくぞ」


「了解」


「「氷結魔法最大奥義ブリザードワールド」」


静寂。

一瞬にして世界が静寂に包まれ、周囲は白銀の世界に包まれた。


グググググ


ガ


ギャシャシャシャギギギンゴゴゴゴゴゴ


崩れ落ちた山脈ゴーレムが粉々に砕け散る。






<花咲く王>


砂漠地帯まで流された我々を熱湯風呂が待っていた。

身体を炎化させれば、余計に水の温度上昇を加速させてしまう。

流されてきたスライムやワーム達が、熱湯の中を漂っている。

急激な温度上昇によるショック状態のようだが、このままでは水が蒸発して干からびるまで時間は多くはないだろう。


うおおお、エルフ共めっ!


腸が煮えくり返るが、今は、こいつらを引き連れてバルちゃん達を助けに行くのが先決だな。

このままではせっかく拡大したダンジョンまでドワーフとエルフの連合に奪還されてしまいかねない。


かといって、打つ手があるわけでもない…


灼熱の太陽の中、熱砂の上を流れる水流。


砂漠地帯一面に水が流れている。


そして、蒸発しもの凄い霧が出ている。


確か守護主デスギガススコーピオっていうのがいたはずだが?


水棲対応はしてないハズだから溺死してるだろうな。



ん?


おおおお!


なんか急に適温になったぞ!


なんだ?


…


バルちゃんの視界が、氷の世界だよ!


おおおあああああ!



バルちゃん偉い!よく殺った!最高!


大量のDP(ダンジョンポイント)と共に漲る力。


そして浮かぶ選択肢。


<ドルメキア山脈地帯をダンジョン化>

<する>

<しない>


<する>←

「ピコッ」



<砂漠地帯をダンジョン化>

<する>

<しない>


<する>←

「ピコッ」


<守護主デスギガススコーピオの球>


<吸収>

<眷属化>

<開放>

<晒す>

<道具化>



<眷属化>←

「ピコッ」



…なんか予想以上の成果だったな。




その後、バルちゃんとクルクルに合流し、お互いに合体吸収した。


名称 花咲く王

DM(ダンジョンマスター)レベル 34

D知能LV(ダンジョン知能レベル) レベル78

世界侵略率 5/100

スキルポイント 4578865

ダンジョン作成

魔物召喚

ダンジョン内転移

能力


レーザー発射・猛毒耐性・高速移動・会話・液化・念話・飛行・転移・溶解・溶解強化・酸性溶解・高熱融解解・吸収・吸引・吸収学習・吸収合体・合体遺伝・体力自動回復強化・魔力自動回復量強化・魔力吸収・分裂個体眷属化・分裂個体眷属吸収・水棲属性・ジェット水流・水棲属性・遊泳・液化・霧化・黒炎化・火炎魔法・氷結魔法・電撃魔法・魔力結界・卵生繁殖・精力増大・大地の理・錬金・種生成・身代り分身・魔獣召喚・気合・根性・火炎放射・熱吸収・炎耐性・部位硬質化・肉体硬質化・肉体岩石化・翼生成・進化特性・寄生・遠隔操作・光線反射・魔導砲・情報精査・知の収集・マッピング・毒無効・毒素放出・猛毒無効・猛毒放出・レーザー放出・レーザー吸収・爆炎魔法・火精霊召喚・火精霊使役・火炎剣・剣聖剣術・誘惑・治癒魔法・蘇生魔法




山脈地帯にはクルクルを常駐させ、卵を生み続けてもらっている。

餌として雪魔草と氷肉達磨を配備。

また、餌及び、クルクルの眷属強化、防衛の為にコマシンより産まれた優秀な子を一体山頂に植えた。

今は、巨大な傘を山頂に広げ、氷と雪で覆われた山脈全体に胞子を降り注ぎ、真っ白なキノコの中を真っ白なスライム達が踊り狂っている。

なかなか幻想的で綺麗な景色だ。


人間にとっては地獄以外の何者でもないかもしれないがな。


砂漠地帯は巨大な水源になってくれたので、スライムとワームの楽園となっている。


定期的にフィーリニアとローリッヒ軍事帝国から調査隊が来るが、ダンジョンに侵入するかしないかのところで猛毒で死んでいるようだ。


死んで定期的にDP(ダンジョンポイント)を供給してくれる。


ほど敵なしになったバルちゃんが数日で草原地帯を殲滅してくれた。

守護主ブラックエレファントキメラも眷属化し、守護主デスギガススコーピオと共に草原地帯を任せている。


<主様!DMK《ダンジョンマスターキラー》の来襲です>


<分かった!強さは?>


<クルクルの子1体で充分に討伐可能です>


<分かった、では最後に見学に行く、そろそろホールイーターの餌の時期なんだわ>


<御意>


相変わらずバルちゃん有能すぎる。


クルクルの子も優秀でヤバイ。





<主様!準備OKです>


<OK>


転移すると、足元に小さなDMK《ダンジョンマスターキラー》が数人。


「どうです?」


「いい感じじゃん!」


すぐさまホールイーターを転移。


落ちていくDMK《ダンジョンマスターキラー》達。


何人か既に死んでいたDMK《ダンジョンマスターキラー》の球も回収してきた。

<DMK《ダンジョンマスターキラー》の球の使い方>

<DMK《ダンジョンマスターキラー》の球の使う>


<DMK《ダンジョンマスターキラー》の球の使う>←

「ピコッ」


<吸収>

<眷属化>

<開放>

<晒す>

<道具化>



<晒す>←

「ピコッ」

×

5回


氷の勇者 アイン

水の勇者 ツヴァイア

導師 タウゼント

癒しの神 アハート

ルーキー勇者 ロッテン


フィーリニアとの境に5人を晒した。

?

さっきの奴らの中にロッテンがいたのか・・・

いや、球は配下が持ってきたから、何処かダンジョンの入口あたりで殺られたんだろう。

なんの感慨もないな・・・


5人が阿鼻叫喚の

良い音を奏でてくれている。


気分が良い。


これでしばらくはこちら方面は静かになる事だろう。


<主様!西の海の魔王が進撃してきました>


<OK>


クルクルより念話で報告があったので、山脈の上に転移すると、海から巨大な40mほどもあるタコやクジラの化け物共が大挙して上陸している所であった。


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