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外道の道も本能故  作者: モロモロ
第一章
54/90

54 見下ろす

凄まじい数の赤いスライムが襲いかかってくる。

以前より数が増えているような気がするのは気のせいなのか?

怪鳥ロックバードによる攻撃もスライムの攻撃に加えて波状攻撃で襲ってくる。


「ウオオオオアアアアア燃えろぉぉぉぉ!!!」


ヤクナーナが周囲を業火で焼きつくすが、火耐性のある魔物たちにその効果は薄い。

ヤクナーナがダンジョンで育てたポイズンマッシュが周囲に胞子をばら撒き、その致死率の非常に高い猛毒をまき散らしていく。

毒で、業火で死んだスライムを乗り越えてスライムが襲いかかってくる。

地平線までが真っ赤に埋め尽くされた膨大なスライムの群れを相手に大苦戦だ。



そんな大混戦を俺とバルちゃんは100m上空から見下ろしている。


そう、見下ろしているのですよ。


足元を這い上がろうとするレッドスライム達を軽く足踏みする事で振るい落とし踏み潰す。

足裏に感じるプチプチっとした感触とほんのりと伝わる温かさが何気に気持ちいい。


腰のあたりにまとわりついているロックバード達は少し屈んで両手を振り回すと、手に心地よい痛みを感じながら粉砕されていく、血とか出ないので手に付いた粉末を両手を叩いてはたき落とせばスッキリと出来る。


手足を動かす度にDP(ダンジョンポイント)が流れこんでくる。


「バルちゃんや」


「はっ、なんでしょうか?」


「バルちゃんが動いても俺にDP(ダンジョンポイント)が大量に流れこんでくるよ。ありがとね」


「忠実な下僕なれば、主の為に尽力するのは当然です。むしろこのように頑強な肉体を与えてくれた主に感謝です」


「ヤクナーナさん達の方は踏まないように注意してね。あと、スライムのビームは光線反射で反射防御してもいいけど、反射する方向はヤクナーナさん達と逆方向でお願いね」


「御意」


眼下では激戦が続いているようだ。

「1番隊、何やってんの!?2番隊のサポートに回って!」


「姉樣!3番隊が崩れてきております!」


「5番隊!3番隊に胞子を送って!」


基本的にポイズンマッシュは胞子を飛ばし、毒素を撒き散らし相手に寄生、体内で成長し全身から多数の色とりどりに発芽するとそのまま相手を侵食して、再度胞子により大量に増殖となかなかに恐ろしい魔物だ。


レッドスライムを侵食し、猛烈に増殖しているが、物量が違う。更に、これはロックバードには貧弱な効果しかもたらさない。

胞子が侵食出来ない、定着しない、無理やり寄生しても体内まで鉱物と化したロックバードでは繁殖の苗床とならない。

相性が悪すぎる。


俺とバルちゃんに至っては、下半身を部位硬質化する事により、完全に防御している。


ハマれば無類の強さを誇るだろうが、相手との相性まで考えが及ばなかったんだろうな…


ちなみに、ヤクナーナはポイズンマッシュとレーザースライムの2大軍団を投入したわけだが、開戦早々に、ポイズンマッシュの猛毒と爆散した胞子により、レーザースライムは軒並みポイズンマッシュの苗床となってしまっていた。


「バルちゃん、これはもうヤクナーナさんは詰みじゃないかな?」


「そうですね。あのポイズンマッシュは素晴らしい能力を持ってはいるのですし、あのDM(ダンジョンマスター)の采配ミスにより、配下が全滅しそうですね。<真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能なDM(ダンジョンマスター)である>ですね。」


「何その格言?むっちゃプレッシャーかかるじゃん」


「主は有能なので配下である私も幸せであります」


ちょっと、この人凄い人転がすの上手だよ。

気持ちいいから転がされちゃうけどさ。


<おーい!ヤクナーナー!>


<ちょ!こっち手離せない!>


なんかもう交渉とか、相談とかそういう次元じゃねぇな。

足元の戦況がバルちゃんとお話してる間に、ヤクナーナ瀕死じゃねぇか…


「バルちゃん、そろそろ本気出すかい?」


「ですな。どのプランでいきますか?」


「えっと、Bプランでいこう」


俺とバルちゃんは、背中合わせに立つとお互いが両手を斜め前に突き出し魔力を練り上げる。

2人の術者による氷結魔法最大奥義ブリザードワールドを完成させる為に。


<ちょ、あんた何やってんのよ!>


<数多すぎるんで殲滅します>


<私まで巻き添えになるじゃない!>


<でも、また復帰すればいいじゃん>


<野生化した魔物に殺されるのと、DM(ダンジョンマスター)やその配下に殺されるのでは訳がちがうのよっ!>


「主樣、準備が出来ました」


「うむ」


<うむ、じゃないわよ!ちょっまっ!>


シュピーンキーン


静寂。

一瞬にして世界が静寂に包まれ、周囲は白銀の世界に包まれた。

大量のDP(ダンジョンポイント)と共に漲る力。


そして浮かぶ選択肢。


<火山地帯をダンジョン化>

<する>

<しない>


<する>←

「ピコッ」

そして、白銀の世界に少しの違和感。

白銀の世界に赤く輝く球を足元に発見した。


「DM(ダンジョンマスター)の球」

<吸収>

<眷属化>

<開放>

<晒す>

<道具化>


あ、ヤクナーナごめん、こういう事ね…


<吸収>←

「ピコッ」


おおお!流石奮戦してただけあって、DP(ダンジョンポイント)もスキルポイントもバッチリ貯まってたねぇ。

スキルもいろいろゲット出来たし、ヤクナーナありがとう。


※他DM(ダンジョンマスター)の征服により、支配地域、及び配下の魔物を得ました。


マジか?他のDM(ダンジョンマスター)征服するの旨味ありすぎだろ!

世界侵略率もアップしてスキルゲットして、将来的にライバルに育ちそうなDM(ダンジョンマスター)も始末出来て大満足だ。


「バルちゃん、ご苦労樣」


「はっ!これからどうされますか?」


「しばしここで待つぞ」


「え?何を?」


「この大量の魔物を何も考えずに野生化しておる阿呆がいるはずだ。そいつを探してねぶって吸収する」


「御意」


眷属化とか碌な事無いので、吸収が一番な気がする。

何事も経験だね。


ちょっと、気になった事あったので、ステータスを確認する。


あった。

<経歴>の<死因>タブを選択すると、ずらっと歴代の死因が出てきた。



魔王種 死因

モグラ 冒険者 ライル

ドラゴン DMK《ダンジョンマスターキラー》ロイゴック

デーモン DMK《ダンジョンマスターキラー》ロッテン

タコ 野生化モンスター

風の妖精 野生化モンスター

サラマンダー1 野生化モンスター

サラマンダー2 野生化モンスター

ほうほう

ああ、タコの時の邪水龍ダークリヴァイアサンって野生化しちゃってたんだ。

どうやら、今まであれだけ死んだにも関わらす俺は運良くDM(ダンジョンマスター)やその配下に殺される事は無かったわけだ・・・逆にDM(ダンジョンマスター)やその配下を相手にする時は必勝の心構えが必要って事だな。

旨味はあるが、リクスも高い他のDM(ダンジョンマスター)の征服。完勝間違いなしってぐらい相手の情報を得るか、直接戦闘は避けて配下に殺させるかがベストだな。


DM(ダンジョンマスター)が最後の一人になった時に、侵略率100%が達成するって事なんだろう。

それにしても、ヤクナーナのスキルも結構いいスキルだったなぁ。


名称 花咲く王

DM(ダンジョンマスター)レベル 23

D知能LV(ダンジョン知能レベル) レベル56

世界侵略率 1/100

スキルポイント 5429674

ダンジョン作成

魔物召喚

ダンジョン内転移

能力


会話(詳細)

液化(詳細)

念話(詳細)

飛行(詳細)

転移(詳細)

吸収(詳細)

吸収学習(詳細)

分裂個体眷属化(詳細)

分裂個体眷属吸収(詳細)

霧化(詳細)

火炎魔法(詳細)

氷結魔法(詳細)

電撃魔法(詳細)

魔力結界(詳細)

大地の理(詳細)

錬金(詳細)

種生成(詳細)

身代り分身(詳細)

魔獣召喚(詳細)

眷属融合合体(詳細)

部位硬質化(詳細)

進化特性(詳細)

寄生(詳細)

遠隔操作(詳細)

光線反射(詳細)

魔導砲(詳細)

炎化(詳細)

毒無効(詳細)

毒素放出(詳細)

猛毒無効(詳細)

猛毒放出(詳細)

レーザー放出(詳細)

レーザー吸収(詳細)

爆炎魔法(詳細)

火精霊召喚(詳細)

火精霊使役(詳細)

火炎剣(詳細)

剣聖剣術(詳細)

誘惑(詳細)

治癒魔法(詳細)

蘇生魔法(詳細)

魔力自動回復量強化(詳細)

体力自動回復量強化(詳細)



世界は広い、まだ世界侵略率は1%だ。

まずは第一歩をやっと踏み出したな。

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