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外道の道も本能故  作者: モロモロ
第一章
28/90

28 球

軍船グングライルは、総員60名で、討伐隊隊長として紅蓮の勇者ナイナイムが率いる大討伐隊だ。


いや、だった。




軍船グングライル来る。

キングクライムボム置く。

消し飛ぶ。

DP(ダンジョンポイント)大量。

最高!




キングクライムボムの威力恐るべし。

軍船が木っ端微塵になった。

海面ぎりぎりで爆発した為、直径30mの火柱が水上に出来て海底にもかなりの衝撃波が来た。


周囲1kmに渡って衝撃波で魚介類が死滅。

大型の海獣も気絶し水面に浮き上がった。



細やかな破片が海底に降り注ぐ中、綺麗な球を発見。


<DMK《ダンジョンマスターキラー》の球の使い方>

<DMK《ダンジョンマスターキラー》の球の使う>


<DMK《ダンジョンマスターキラー》の球の使う>←

「ピコッ」


<吸収>

<眷属化>

<開放>

<晒す>

<道具化>



<眷属化>←

「ピコッ」



紅蓮の魔族 ナイナイムの誕生だ。


「いやぁ、あんたぁつえぇなぁ」


毒々しい色をした頭髪、鋭い目つき、上半身は鱗の生えた人間、下半身はタコのような数十本の足のある魔物が目の前で馴れ馴れしく話しかけてくる。



「お前、俺と話せるのか?」



初めて他の生物と、念話以外で会話することになる。

しかも、生前の記憶まで持って眷族化しているようにも思える。

あまりにもこの世界に対して無知な俺にとって、このナイナイムが貴重な情報源になるかもしれない。


「ああ、一応あんたの眷属だからな、会話は出来るさ」


「俺を恨んだりはしてないのか?」


「恨むも何も一瞬過ぎてな…意気込んで来た仲間もろとも一瞬で消し飛んじまった」


「そうすると、俺は仲間の仇になるだろう?」


「まぁ、そうなるがな、眷属化された事によってなのか、あんたに対する復讐心なんてのはこれっぽっちも芽生えてこねぇ、どちらかっていうとあんたの役に立ちたいって思ってるわけだ。自分自身、おかしな話だとは思うんだけどな」


「なるほど。勇者の頃の記憶っていうのは鮮明にあるものなのか?」


「あ、いや、残念だけどよ、ぼんやりと覚えてはいるんだけどよ、今はダンジョンの拡大しなきゃっていう使命感だけが心を占めていて、勇者だったって事ぐらいは覚えてるが、記憶があいまいっていうのが正直なところだ」


「そういうものか」


「ああ」


他愛も無い話なのかもしれないが、俺にとっては物凄く新鮮で甘美な時間でもあった。


「ナイナイム」


「なんだい?」


「よろしくな」


「ああ、ところであんた呼び名はあるのかい?」


「いや・・・無い」


呼び名?考えた事もない。一人では必要性も無いものだった。


「じゃぁ、眷属を代表して俺にあんたの呼び名を付けさせてくれるかい?」


「好きに呼んだらいいさ」


「あんたのその足、広げるとまるで海底に咲く毒花のようだぜ、俺たち眷属の王として、あんたを<花咲く王>と呼ばせてくれるかい?」


「花咲く王か…王ねぇ」


「俺たちの生みの親であり支配者であり王だ」


「分かった、呼び名、ありがとうよ」


「あんたと共に暴れるのが楽しみだぜ、花咲く王よ」


俺はナイナイムとがっちりと握手した。


ザクゥゥブシュゥゥゥ


俺の吸盤から針と毒素がナイナイムに注入される。


「くぅぅぅ沁みるねぇ!気持ちが高ぶるぜ!あんたぁ最高の王だっ!」


どうやら眷属化は俺にとっても、この肉体でも眷属とだけは触れ合う事が出来る、という嬉しい効果があったようだ。




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