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心の鎧甲  作者: 鴉山大樹
第05章 少しの日常・宇宙からの敵
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第63話 金属キノコ事件

モンスターゾーンで野田がギガメカスという機械怪人を倒した頃、人間国では元暗闇リーダーのナダレはバイクに乗って走っていた。


「全く、どうして昨日寝坊しただけで文句言われるんだ?暁と琥珀も欠席したんだろうが!」


どうやら一昨日の集まりに来なかったので、キャッスラーにて戦導寺と政治などを任せている元老達に叱られたらしい。ちなみに北金と琥珀の2人は、ナダレを向かいに行っただけなので怒られなかった。

するとその後ろで、両足から車輪を出した北金とスーツケースをスケボーのように乗る琥珀の2人が、ナダレの後を着いて来ていた。


「いつまでも文句を言うなよ」

「そうだよ。自分が欠席したくせに」

「たく、テメェらは…」


2人に言われてますます苛立ちを見せるナダレ。


「でも、一応俺達の中では最強の勇者とされてるけど…調子乗ってるんだろう?」

「たしかに…同じ妖怪の魔玄さんは、変な研究ばっかりで、色々と危険だけどちゃんと集会には来てるしね」

「あーーー!うるせぇぇぇな!!」


ナダレはそのまま2人から逃げるようにとバイクを走らせて去った。


「逃げたね」

「ああ、逃げたな」


2人はただ逃げるナダレを見つめるだけだった。

そしてナダレはしばらくするとラーメン屋で昼食に入った。


「あ~~~あ、最近ツイてないな」


タバコを吸って置いてある漫画を読みながらラーメンを啜るナダレ。しかしかなり不機嫌な様子。


「大体、俺は不老不死になりたくてサイボーグになったんだよ。そんな勇者になりたい訳じゃないし…おまけにまさか妖怪一の天才と呼ばれた魔玄も勇者だったなんて」


ナダレはそんな事を呟きながらも、ラーメンを食べ終わって店を出た。


「さてと、今日はどの子の店に行こうかな♪」

「きゃあああああ!!!」

「ん?なんだ?」


バイクに乗った瞬間、突然何処からか叫び声が聞こえた。気になったのかナダレは、叫び声のした方に向かってみた。そこにはすでに人が集まっていた。


「おい、どうしたんだ?」


野次馬にどんな騒ぎか尋ねながらも見てみると、人間の男女4名が金属のキノコみたいなものを全身に生やして死んでいた。


「なっ、なんだこれぁ!?」

「驚いだろ?突然身体からこんなのが生えて死んだんだ!」


ほかの通行人はこのような現状に動揺したり、または思わず吐いてしまうのも少なくなかった。


「警察です。離れてください!」


すると警官ロボットを引き連れて、勇者で刑事のレッバスがやってきた。ただし右腕のライフル義手は普通の腕型だった。


「よう!お勤めご苦労さん」

「たく…のん気だな。一昨日の集会欠席して」

「お前もそれ言うのかよ?」

「とにかく、ここは警察の私に任せてくださいよ」

「へいへい」


レバックに追い出されたので、ナダレは仕方なく現場から離れた。そしてさっきの現場から大分離れ先にあった自販機で、コーヒーを飲んでいた。


「あんなに冷たくしなくても、同じ勇者同士なのに…」


どうやら先程のレバックの態度が気に入らなかった様子。だが、ナダレはポケットに手を入れると、そこからさっき死体から生えてた金属キノコを取り出した。

じつは追い出された時に、こっそり1つ手に入れたのだった。


「しかし…このキノコ。金属だけど食えるのかな?」


そう良いながらも金属キノコを舐めてみる。


「うえっ!金属くせぇ!!ぺっぺっ!!」


舐めたら舐めたですぐに吐き出した。しかしそれでも一応ポケットに戻す。

それから気を取り直してバイクに乗る。


「さ~~~て、今日はどこのキャバクラ行こうかな?」


そんな事を考えながら人気の少ない通り道を走り進む。

しかし瞬間、突然道に誰かが飛び出す。


「あ、あぶねぇ!?」

「はっ!」


ナダレが驚いて叫んだがそのままバイクで、飛び出した人を強く跳ねてしまった。


「やべぇ!おい、大丈夫か!!」


すぐにバイクを止めて駆け寄ってみる。


「いえ…これぐらいなら屁でもないので」


しかし跳ねられた上。地面に叩きつけられた小柄でジャージ姿の男は、まるで何事もなかったかのように立ち上がる。


「ええ、でもさすがに病院に…」

「いや本当に大丈夫ですから!!」

「コイツが大丈夫って言ってんだから平気だろ?」


すると黒いジャンパーを着た少しヤクザ風の男が近づいた。


「なんだアンタ?コイツの知り合い?」

「俺の舎弟だよ。そもそもコイツがドジやったから」

「ええ、そうなんスよ…俺昔からそそっかしくて」

「という訳で、じゃあなあんちゃん」


2人はまるで逃げるかのように、そのまま去っていった。


「まっ、相手が無事で許してくれるなら俺はもう関係ないし」


ナダレは再びバイクに乗ろうとしたが、銀色の胞子のような粉が落ちているのに気付く。


「ん?これって…まさかこれの?」


するとポケットからあの金属キノコを取り出して、銀色の胞子と見比べる。さらに胞子の粉が、さっきの2人組に後を続いていた。


「……これはちょっと、確かめてみるかな?」


さっそく愛車のバイクを置いて、2人が進んだ道を辿って行く。

進んで行く内に元ロボットのスクラップ場跡に辿りついた。


「ベタに隠れ家っぽいな」


そんな事を言いつつ音を立てないように窓に近づいて覗いて見る。


「バカっ!たった4人の旧人を駆除しただけではしゃぎやがって…おかげであんな半機械の異物人に引かれやがって!!」

「す、すまねぇ…」


どうやらジャンパーの男がジャージの男を叱っている様子。しかし駆除とか旧人や異物人という内容に違和感を持つ。


「……良くわかんないけど、アイツらが犯人ぽいな。とりあえず嫌だけどレバックに電話を」


さっそくサイボーグ特有の通信機能を持つ機械耳で連絡しようとする。

しかし、後ろに気配を感じ振り向く。


「なっ!?」


それはギガメカスの戦闘員ギガソルジャー軍団。そのギガソルジャーの1体が、武器の剣でナダレに攻撃し始める。


「うわっ!」


とっさに避けるがつい姿を2人に見られてしまう。


「貴様は!」

「あ…しまった」

「まさか、付けられていたとは…」

「ちょっと怪しかったし、これと関係ありそうだったからな」


ナダレはポケットから金属キノコと銀色胞子の入った袋を2人に見せる。


「あっ!それって…」

「ヤベェ…きっとあの時こぼれたんだ…」

「あああ!!クソ…こうなったらアイツを抹殺だ!!」

「OK!!」


自棄になりながらも2人は本来の姿、ギガメカスに変身する。

ジャンパー男はキノコをモチーフにしたキノコメカスに、ジャージ男はスプレー缶をモチーフにしたスプレーメカスになった。


「ロボットっ!?」

「ロボットじゃない!人間の進化系、ギガメカスだ!!」


キノコメカスが殴りかかろうとしたが、すぐに受け止めるとナダレは一度距離を離れた。


「だったら、チェンジ・オン!!」


ナダレはロングコートを脱ぎ捨てると、左腕のリモコン装置のボタンを押して、メタリックボディの戦闘形態となる。


「なんだかよく分からないが…倒してやるさ!」


そのまま左肩からガンモードのキリジェードを取り出して、ナダレは戦闘態勢に入った。

ナダレが主人公にしてみました。

一体どんな戦いになるのか待っていてくださいね。

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