第27話 基地案内
暗闇のエージェントになった野田と倉山だが、当然基地の上も下も右も左も分からなかった。
「じゃあ、まずは施設の案内からはじめるか?」
倉山は野田とダイゴに基地の案内をする。
「元々この地下は新世界大戦で、食料と物資を蓄え避難所や、さらに兵士の訓練にも使ってたらしいけど、よく分からないんだ。でもこうして秘密基地として使ってるんだ」
「ふへ~~~そうなんだ」
話しながら歩いていくと、最初に着いた部屋は資料とコンピューターがたくさんある部屋。
「まずここが事務室。任務と事件の情報を纏めて、連絡を取り合う。隅のあの扉は資料室」
説明し終わると次の部屋はかなり広く、トレーニング器具と訓練ロボットと、巻物と本が散乱していて、さらには自動販売機なども置いていた。
しかも片桐とタケラキがトレーニングをしていた。
「ここは見てのとおりトレーニングルームだ」
野田とダイゴはトレーニングルームに入ると訓練ロボットに目をつける。
「なぁ、倉山」
「ん?」
「あれ、やっても良いか?」
「別にいいけど」
許可を持ったのでさっそく野田は、ロボットの起動スイッチを押した。
「ちょっと!やる前には設定を!!」
「え?」
タケラキが注意しようとした。
が
「ぐわっ!ちよっ!まっ!!」
ロボットに容赦なく野田を何発か殴り。
「あがぁぁぁぁ!!」
ついにはアッパーをされてしまい、野田は空中に待って床に激突した。
「だ、大丈夫か!?」
「ごめんごめん!これさっき、レーグラスが使っていたから最強レベルなんだ」
「てか、完全に気を失ってるよ」
野田は目を回して意識がなくなっていた。
野田目線。
俺が訓練ロボットに痛い目に合ってしまい、気を失ってしばらくすると目を覚ました。
そこはベッドの上で周りからして俺は医務室であったと気づく。
「あら?起きてたの?」
すると白衣を着て髪が水のように半透明で、腕と足が水な妖怪・ウェンディーヌの美女が、俺に優しく声をかけてくれた。
「えっと……アンタは?」
「私は医務室と事務とアナタ達のご飯を担当している、セレム・アルス。よろしくね」
「はい……」
ウェンディーヌはセレム・アルスと名乗って、そのまま握手してきたので、思わずその優しい微笑みに見とれながら握手する。
「ほら、お腹空いたでしょ?食堂に行きましょう」
「そうだね……ちょうど腹が減ったから」
今度はセレムさんに食堂まで案内して貰った。
「こっちが浴場で、そしてここが食堂」
色々と案内してくれた後、食堂に付いたのでさっそく入ると、倉山とダイゴも居た。
「よう!よく眠れた?」
「いや……いきなりだったから?」
「まぁまぁ、お昼作ってあげるからちょっと待っててね♪」
セレムさんは3人の為に食事を作り始める。
その間、俺はさっきから気になっていた事を口に出した。
「ところで、なんでお前この組織に入ったんだ?」
そう、なぜ倉山が暗闇という組織でエージェントをやってるかだ。
だけど倉山はいきなり仮面の上から分かるように恥ずかしがる。
一体コイツになにがあったのか?
「じつは…一年前、掛け持ちで別のバイトをしようと思って、とりあえず歴史館で面接受けようと思ったが……偶然隠し扉を見つけて、入ったらそこが暗闇基地だったんだ」
「え~~~~~~と。つまり……」
「うん。秘密保持の為に入っちゃったんだ」
まさか倉山がそんな苦労していたなんて全く思っていなかった。
倉山の不運に少し気の毒になってしまう。
「それで、暗闇は潜入意外にどんな事をしてるんだ?」
でもダイゴはなんとか空気を変えようとしてくれた。
「災害の共助と他の部隊の作戦を、裏からバックアップするのも仕事なんだ」
未だに暗いまま教えてくれると、トレイを持ったセレムさんが現れた。
「ほら、昼食で来たから、これを食べて元気になってね」
そのまま焼きそばを俺達に渡してくれたので、さっそく食べようとしたが
「ただいま!サンドイッチを頼むわ」
食堂にさっき俺やダイゴに嫌味を言った、レーグラスとその部下3名が入ってきた。
「あら?まだいたの?しかも焼きそばなんて……まぁ、あんた達新入りにはお似合いね♪」
またもや嫌味を言われてしまい、俺はどう対処すればいいか全然分からなかった。
だが
「あの……すみません」
そこに彼女の部下、青丈達は俺達に謝罪する。
「え?いいのか?お前達が……」
「良いんですよ……」
「僕達も悪いみたいですから……」
「だから、私達から謝らせていただきます」
ちょっと!3人が真剣に謝るのでまるで俺達が悪いみたいだよ。
「ちょっと!何勝手に謝罪してるの!!」
「「「すみません!!」」」
だけどレーグラスが割り込んできた。
「あんた達!今のリーダーの私に恥をかかせないでくれる!?」
「「「はい」」」
そのまま3人を連れて行くけど、ん?今のリーダーって?
「なぁ、暗闇のミヤトな筈だろ?」
「じつは、ミヤトリーダーはアンデグードの仕事があるから、普段はレーグラスに代理をして貰ってんの」
レーグラスがイヤに偉そうな理由は、上級馬妖怪のユニコーンだけじゃなく、そんな理由だったなんて……呆れた。
まぁ、関係ないからさっそく焼きそばを食べようとした瞬間。
ジリリリリリとサイレンが鳴り始めた!
「任務だ!指令室に!」
「悪い。アンタの料理は後で」
「はいはい。がんばってね」
クソ!セレムさんの料理が食べられなくなったよ!一体なんだ!
すぐに俺達は指令室に着いてミヤトが立っていた。
「リーダー!任務は?」
「山崩れだ。遠足に来た小学校の生徒が巻き込まれてしまい。環境保護会が救助に向かっていますが、人手が足りないようだ」
おいおい、いきなりハードな任務かよ!
「では、出動してもらうのは、野田と倉山と小山とレーグラスと青丈とナイムになります!」
「ちょっと!待ちなさいよ!?」
たがまたレーグラスが突っかかってきた。
「なんで、こんな新入りと一緒に行かなきゃならないの!?」
「仕方ないだろ?リーダーの命令だ!」
「だけど!」
「いくらあなたがリーダー代理だとしても、リーダーの命令は絶対だ!!」
及川の睨みに負けたか、レーグラスは大人しくなった。
「悪いな……いきなり出動されるなんて……」
「気にするなよ。入ったからにはやらなきゃいけないし」
「ああ、いっちょ暴れてみるか!!」
大変そうだが俺はさっそく最初の任務に出動した。
あれ?ちよっと待て?環境保護会が動いているって事は。
初めてですが野田目線から話を進めてみました。




