第20話 野田の失業
[やっぱり……あの2人怪しすぎる……]
野田は昨日のアンリュウの態度に疑問を持ち続けていた。
なぜ彼女達があんなにも心の鎧甲を求めているのか、どんな理由かは知らないけども、品だししながら考えていた。
「野田さん」
だけどそんな時、ソロリックが現れた。
「ソロリック!!ど、どうしたんだ?」
「それが、店長が集まれって」
「え?」
なんで呼ばれたか分からないまま、事務室に行くと倉山とダイゴと石川が待っていた。
「なんだ?お前らも呼ばれたのか?」
「じつはなぁ、今度5人バイトが来るだ」
「え?別にいいんじゃ?」
倉山がそう思った。
「おい忘れたのか?内はたしか、バイトは多くても7人までって」
「つまりバイトがまた増えたから、俺達の内、2人辞めろって事かよ?」
「そういうわけだが、どうだ?この際、パートにならないか?」
石川がそう言い出した。
「あの……いきなりそんな事言われても……」
「しょうがないだろ?決まってることなんだから?」
ソロリックは心配になってきたが当然だ。ようやくバイトに入ったけど、また辞めなければなるのではと思っていたからだ。もしパートになっても、上手くいくか分からないから。
だが
「俺、辞める!」
「野田さん!!」
いきなり野田が辞めると言いエプロンを脱ぎだしたので、ソロリックは驚いて声を上げてしまい。
「じゃあ、俺も」
「なに!!」
なんとまさかの倉山もエプロンを脱いだ。
「おいおい!別に今じゃなくても良いんだぞ。3日ぐらい待っても!!」
「別に俺、いつか辞め様と考えてるから」
「じつは・……俺これから本業に力入ろうと思ってな」
2人がそれぞれ理由を話した。
「てか、お前本業ってのをやってたのか?」
「まぁな。なんか人手不足もあるしな」
倉山は恥ずかしそうになる。
「そうか……じゃあ仕方ないな」
「お前ら……」
「心配するなよ、ダイゴ」
「ソロリック。お前が今日からバイトの後輩を教えろよな」
「う……うん」
こうして野田と倉山はバイトを辞めてしまった。
次の日。
バイトを辞めた事で母の岬に叱られてしまい、求人誌で良いバイトがないか、歩きながら探している。
「やっぱり……そう簡単に見つからないな」
野田は焦っていた。
こんな事な勢いで辞めなければと思ってしまう。
「野田さん……」
ここにソロリックとホロが現れた。
「聞いたよ。ソロリックさんの為に」
「全く、君って意外とお喋りだね」
「ごめんなさい……」
野田は呆れてため息を吐いてしまう。
「あの……僕も力を貸すけど……」
「良いよ。心配かけなくても」
「でも……」
こんな時、突然野田達の前にバイクが現れた。
「あの、バイクは?」
野田はあのバイクに見覚えがあった。
バイクに乗ってたのはミヤトで、さらにサイドカーにはモルトも乗っていた。
「ミヤト!それにモルトも」
「あの……彼は?」
ソロリックは始めてみる2人に戸惑う。
「鍛冶兼修理屋のモルトと、アンデグードのミヤト」
「どうも」
「こちらこそ始めまして、氷真ホルです」
野田が2人の説明をした後、ホルはすぐに挨拶をして握手をする。
[ん……彼女か……]
しかしモルトはなぜかソロリックを見て何かに気づく。
「それで、どうして2人が?」
「む……じつは少し、モルトの手伝いをしてるんだ」
「「「手伝い?」」」
思わず3人は声を揃えてしまう。
なぜアンデグードリーダーの彼女が、モルトの手伝いをするのか不思議であったから。
「ちょっと最近修理と武器の注文が多くて、さすがに俺1人じゃあ手に負えなくてなぁ。ちょうど彼女が家に来て、なにか手伝いたいって言うからな」
「私も……戦闘以外でも、役に立ちたいと思って」
ミヤトが3人に説明をする。
「それですまないが、一緒に手伝ってくれないか?」
「「「ええ!!?」」」
いきなり頼み込んで当然驚いてしまう。でも
「ちょうど昨日失業したし、別にいいよ」
「私も……今日休みですから」
「同じく休みだから」
結局3人も、モルトの手伝いをする事になった。
その頃。アンリュウとハークスオンは、昨日コピーした地図を基に心の鎧甲の在り処を探してた。
「この山のどこかにあるんだな?」
「この地図だと……もう少しだね」
進んでいるけども。
「ねぇ……」
「うん……」
2人は何かの気配を感じていた。
すると突然、地面から巨大なムカデの妖怪・大ムカデが現れた。
「げはははははは!!貴様ら妖怪じゃないな?」
大ムカデは笑いながら2人が妖怪ではないと気づいてた。
「ほ~~~~~~~妖怪じゃなかったら?」
「最近は木の実や獣ばかりでよ。同じ妖怪は身体に蕁麻疹とか、アレルギーが出るからな♪だから・・・・・・・・お前達を食ってやるよ!!」
大ムカデが涎をたらしながら、箸やフォークにナイフにスプーンを持って近づく。
「やれやれ、どうする?」
「やっつけるしかないでしょ?」
「なにゴチャゴチャ言ってんだ!!」
大ムカデは2人を襲い掛かった。
「あれ?」
だがハークスオンは襲ってくる大ムカデを片手だけで受け止め。
「なんでもかんでも食べるのは、身体に悪いよ!!」
そのまま持ち上げて地面に叩きつけて、さらにいつのまにか爪を伸ばして、大ムカデの触角と顔を切り裂いた。
「ぐわあああああ!この!!」
痛さを我慢しながらアンリュウに突進してきたが
「ふん!」
アンリュウはいつのまにか剣を持っていて、大ムカデをバラバラに切り裂いて倒した。
「まさかのアクシデントね」
「でもなんか近づいてきてみたいよ」
また進んで行ってついに目的の場所に着いた。けど、そこは優とミリク達が見つけた、壊された祠の場所だった。
「なにこれ!」
「もしかして、誰かが先に!」
「そうかもしれない」
すぐさまハークスオンは懐から魔法薬を取り出して、祠の残骸と掘られた穴にかけた。するとそこから光が出て、一直線にハークスオンの眼に入った。
「やっぱり……しかも、ご丁寧に変装して」
じつはあの薬は残留薬といって、物や場所にかけるとその記憶を、見たりする事が出来る魔人達の薬である。
そして2人はその記憶を使って
「よっしゃ!じゃあ行くか!!」
「盗んだ相手に!!」
また歩き出していった。
しかし彼らが進んで行くのはモルトの家だった。
野田と倉山が失業しましたが、もうしばらくしたら野田に新しい仕事があります。




