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理想の孤独死【百十話 完結済み21.5万文字】  作者: Shimizu Atsushi


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第六話 部屋 二

 渡邉はペンライトをしまうと、もう一度最初に取り出した機械を取り出し男の胸に当てた。モニターにはさっきと同じ「match」という文字が表示される。そのままハンドル部分のボタンを5秒ほど押し込むと、男の胸で鳴いていたアラームが止まった。


「契約者ID、NS二八七六七一三J、田中一郎、男性、七十二歳。モニターから死因は心筋梗塞と判定。二月九日〇時五分心拍停止、二月九日一時一六分死亡確認。救急担当者、練馬中央救急隊、渡邉学」


 渡邉が手に握る機械に向かってそう告げて私たちの顔を見た。私は軽く頷き、彼が握る機械に向かって口を開いた。


「LPT担当、伊藤眞彦」


 長谷川が続ける。


「LPT担当、長谷川玲奈」


 ハンドルからピッと音がすると「Authorization(認証)」という文字が浮かんだ。この瞬間、この部屋の主人であった男・田中一郎は間違いなく死んだ。


「こっちの作業は終わりました」


 機械を片付けながら渡邉が声をかけてきた。


「ご苦労さまでした」

「後はお願いしちゃって大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です。何かありましたらあとで連絡します」

「では」


 渡渡邉は手早く機械をケースに収めると、パチンとロックを掛けて部屋から出ていった。

お読みいただき、ありがとうございました。


完結後に修正をしています。


よろしければブックマーク、ページ下部の【★★★★★】で評価をいただけますと嬉しいです。

よろしくお願いします。

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