表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
69/99

第19話 ノイズ

すいません、昨日間違えた話を投稿していました。


 午後、ミルティアから通信が来た。


《レイナさん、少しいいですか……》


《何》


《ダンジョン運営のことなんですけど……最近、来訪者が少なくて……どうすれば増えるかなって……》


《罠の配置を見直せ。来訪者が途中で撤退するなら、序盤の難易度が高すぎる。最初の1層は突破できる設計にした方が次も来る》


《なるほど……レイナさんって、本当に分析が得意ですよね》


《得意じゃない。必要だからやってる》


《そうなんですけど……なんか、精霊の遊庭のルナリアさんって知ってますか? モンスターを一体も失わないように運営してるみたいで、結果出してて……優しい運営でも上がれるなら、私にも希望があるかなって思って》


 レイナは少し止まった。


《モンスターを失わないように運営してる?》


《はい……なんか、それで367位なんですよね。びっくりして》


《情が入ると判断が鈍る。それが私の結論だ》


《……数字は事実だが》


《そうなんですけど……でも気になっちゃって。レイナさんはどう思いますか? 精霊の遊庭のこと》


 レイナはしばらく画面を見た。


《今は保留》


《え?》


《結論を出すには材料が足りない。気になるなら調べろ》


《私はレイナさんみたいに分析できないので……レイナさんが調べてみてほしいです》


《今の私には必要性がない》


《そうですよね……ごめんなさい》


 少し間があった。


《また相談してもいいですか……レイナさんだけが頼りなので》


 返す言葉が思いつかなかった。通信を閉じた。


---


 夜、前回のダンフェスの記録を引っ張り出した。


 特別な理由ではない。材料が足りないなら集める。それだけだ。


 精霊の遊庭。367位。2000期。


 公開されている情報はランキングの推移だけだ。最初のダンフェスで430位。次が386位。そして最後が367位。


 最初から次の伸びが急だ。そのあとも安定して上がっている。


 でも、気になるのはその数字ではなく、推移だった。


 情が入れば判断は鈍る。それがレイナの結論だった。


 だが、この推移はその結論と一致しない。


 レイナは記録を閉じた。管理画面に戻った。今日の補修スケジュールがある。それをやる。


 その違和感だけが、頭の片隅に小さなノイズとして残った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ