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存在感ゼロの女子中学生、入れ替わりで、どん底の会社を次々再生:来週金曜20時最終話  作者: 秋月心文


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まずは、全員休ませます

「今日と明日は休日にします。その間、仕事は禁止です」

「それじゃあ『True Dream Fantasy』のアップデートが……」


「そのアップデートが原因で、ユーザーが離れていることに気づいてないんですか?」

「「「「え??」」」」

 気づいてなかったのかぁ……。


「今のゲームは、ステージを進めるために専用の課金キャラが必須です。しかも新キャラを増やすたび、必要なキャラは当たりにくくなる。これじゃ新規さんは続けられません」

 会議室が静まり返った。


「私、ここまで進めるのにガチャだけで1000万円以上使ったんだけど」

「え? あの課金って顧問だったんですか?」

「そうだよ」

 社員たちは顔を見合わせた。

「……おっしゃる通りです」

「気づいていませんでした」

 社員たちから、そんな声が出始める。

 私がこのゲームに精通していることを知らなかったようだ。

 これで私も、このゲームを本気で好きな仲間だと認めてもらえたかな?


「テコ入れするなら、アップデートで新キャラを増やすより、

 無課金でも進められるように見直すべきでしょ」

「今さらゲームバランスを変えるんですか?」

 う~ん、うまく伝わらないか……。


「ボス戦を作り直せと言ってるんじゃないよ」

「じゃあ?」

「必要なキャラを条件達成で配るとか、確定入手パックを売るとか。新規さんが詰まらない仕組みに変えてほしい」

「それなら実現できそうです」


「まずは、そういう方向でゲームを立て直して。その後で新アプリを作ってほしい」

「そんな無茶な!」


「『True Dream Fantasy』は、キャラもシナリオも最高なんだから、このゲームだけで終わらせるのはもったいないと思わない?」

「……確かに、その通りです」


「配信するアプリストアって新作が前に出てくるよね」

「はい」

「ホーム画面や目覚ましみたいな小さなアプリでもいい。定期的に出せば目に留まる。そのアプリが『True Dream Fantasy』と連動していたら、そっちも始めてみようと思うでしょ?」

「なるほど……」


「ということをしていって欲しい。

 あと、今後、新エリア、新シナリオを入れる時は、

 特定のキャラがいなくてもクリアできるものにしてね」

「「「はい」」」


「おっと、話はここまで。

 今後の目標というか方向性は共有できたと思うので、

 まずは、今日と明日は休日にして!」

「「「承知しました」」」


 説得は終わった。

 ……と思った。


 案の定、目の前でPCの電源を入れてる人が……。

「ダメですよ」

「うわぁ……。でも、さっきの話聞いて制作意欲が……」

「今日と明日は、ガマンしてください」

「はぁい」


 あ、また……。

「今日と明日は、ガマンしてください」


 結局、このあと見回りを続ける羽目になった。

 習慣って怖い。ほぼ全員が、仕事しようとしてた。


 たぶん、明日も見回りかな……。

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・・ 次回 8/14 21:30 公開 ・・

     本日は2話公開

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