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存在感ゼロの女子中学生、入れ替わりで、どん底の会社を次々再生:来週金曜20時最終話  作者: 秋月心文


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めぐみに戻った日

――それから、数日……――


 私は、明石 めぐみの体で、生活を送る事になった。


 明石 めぐみの体には、様々なルーティンが刻み込まれていた。


 あれを、しなきゃ……。

 これを、しなきゃ……。


 ボーッとしていても、体が勝手に動く。

 体が覚えている…というのだろう。


 自分の入っていた明和が、ルーティーンとして、

毎日毎日、何度も何度も繰り返した結果なのだろう。


 ぼんやりした意識のままテキパキと動く自分に、

驚きと、戸惑いを感じて、おたおたしている姿に……


お姉ちゃんが、ぶふっと大笑いして吹き出す。

「戻ったんだね。改めて、おかえり、めぐみ」


「あ…、お姉ちゃん、ただいま。」


「でも、数日だけみたい……。

 なんというか、そういう記憶が……。」


「ふぅん……。」


 身支度だけでも驚かされたが……。



――周りの全てが、何もかも変わっていた――



――居間にいくと――



 お母さんが、猫なで声で、お父さんと仲良く会話してる。


 いつも眉間にシワを寄せて、

文句ばかり言っていた、あのお母さんが……。


 お父さん大好きな、私にとって、イラっとするくらい妬ける。

 でも、まぁ、それで、お父さんが幸せならいいけど……。


――学校にいくと――


 学校は、制服が可愛い事で有名で、憧れていた女子高だ。


 元々、縁がないと思ってた程、レベルが高い学校だったけど、

学校でも、学力で困る事はなく、普通についていけた。


何より、必要な事は「全て覚えていた」


 中学の時に、仲違いしていたクラスの子も、

同じ学校にいたが、すっかり仲良しになっている。


 クラスの中で孤立する事もなく、

充実した学生生活をおくることが出来た。


 トモカズが行ってきた処世術が記憶に焼き付いていて、

それを遵守して生活をしていた結果ではあるが……。



……中学から、今に至るまで、様々な事があったみたいだ。


・相手のお目当てを避けるため、

 女の先輩やクラスメイトの恋バナには積極的に加わっていった


・男に呼び出されても無視した。


・告白を聞く事が回避不可能になったら、

 その人に想いを寄せている子と一緒に行った。


 最初に、私は、男の人には、

 全く興味ないんですけど……(と切り出して、)


 私が大好きなこの子が、

 あなたに話があるそうなので聞いてもらえますか?。


 ……と、最初に思いっきり振った上で、

 その子に告白させた上で、

 その子の持つ「男心をくすぐりそうな良いところ」を、

 コッソリ教えて、仲を取り持ったとか……


……いろいろと、したたかな行動が、記憶というカタチで残っていた。



――放課後は……


 放課後は、読者モデルの仕事に向かう。


 体が仕事を覚えていて、何も苦になる事はなかった。

 おかげでお金にも困っていない。



 家に帰っても、ルーティンのせいなのか、

 決まった時間に、ちゃんと勉強しないとソワソワした。


 なので(明和がしていた)いつも通りに、勉強をこなした。



――思い返せば……


 それまでの私は、自分の置かれている立場や状況を、ただただ呪っていた……。


 私の中にいた明和ともかずは、より良い今を過ごせるように考え、行動に移す事で、マイナス面を解消してしまった。


 私に、それが出来なかったのは……

 つまらない「プライド」があったからだ。


 そして……

 「物事を決めつけて」見ていたからだ。



……けれど……

 違う見方で発想し……

 行動に移す事が出来れば……

 こんなにも世界は豊かになる。

……という事を教えてもらった。


 答えを示してくれれば、どれも、簡単な事だったのだ。


 考え方次第で……

 行動次第で……

 どんな事でも出来る……。

……そういう事なのだろう。



 正に「身」をもって教えられた気がした。

 これからは「何だって出来る」気がする。


 何より、

 今の明石めぐみは、

 自分が思い描いてた理想の姿だ。


……気がかりな事もある。


 今の私に、今の明石めぐみを維持する事が出来るのか?。

 たぶん、記憶に刻まれた処世術を参考に、なんとかなりそう……。


 ちゃんと考えて、行動に移していこう……。



――それよりも、なによりも……


 自分が不可能だと思いこんでいた数々の境遇を、

 見事に覆してくれた、明和ともかずに、何か恩返ししたい!


……という気持ちがあるものの、何一つそれが思いつかない。


 それに、私がしっかりしてなかったせいで、加地かじさんを死なせてしまった!


……という罪の意識さえある。


 いずれにしても、明和ともかずには、絶対的な「恩」と、絶対的な「罪の意識」がある!


 いつの日か、それを返せる自分になりたいと思った。

 お読みいただき、ありがとうございます!


 少しでも続きが気になったら、

【ブックマーク】や【ポイント】で、

 応援いただけると嬉しいです。


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