↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
存在感ゼロの女子中学生、入れ替わりで、どん底の会社を次々再生:来週金曜20時最終話  作者: 秋月心文


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
12/19

大事件

――世界的な、大事件が発生した――


「iスクリーン」発売間近に、大事件が発生した。


「コロナウイルスというのが、世界的に感染拡大したのだ。

 この国「瑞穂(この世界における日本)」も例外ではなかった。

 外出時や、密集した場所では、マスクが必須アイテムとなった。


 とりわけ、顔を隠したくない芸能人に人気が高かった。

 そして、芸能人が、こぞって使用した事から、

その芸能人を推している人たちに、人気が拡大した。


 また、国内の芸能人が使っているのを見て、

海外からも、引き合いが相次いだ。


「iスクリーン」は、

不織布マスクと同程度の飛沫ガード性能を出すには、

スクリーン部分を必要としている。


 ご飯を食べる時など、スクリーン部分を外す必要があるが、

スクリーンを外しても、風の膜で覆われているので、

布マスクより高いレベルの飛沫ガード性能を持っていた。


 そういう点でも、より安全という評価が生まれていった。


これは「iスクリーン」にとって、追い風だった。


 しかし、感染拡大で、工場が閉鎖してる会社もあり、

原材料の入手に、課題が生じて、

需要はあるが、生産が追い付かないという状態になった。


 いずれにしても、ただ、スマホを作っていた時には、

考えられない収益を生み出した。



 あとは、これを、数年おきに、機能アップしていき、

いつかは、変身出来るところまで、育てたいものだ。


 でも、まぁ、そこは、

お父さんに任せておけば、なんとかなると思う。



――成功体験で、安心しきった、私は浮かれていた――


 そのせいかもしれないが、私は、突然、

アンサラー (Answerer)の特別顧問を解任される事になった。


 なんでだろう?……


 アンサラー (Answerer)にも、結構儲けが流れてるハズなのに……


 もう、アンサラー (Answerer)には、出社しなくて良いと言われた。


 だけど……


――アンサラー (Answerer)に出社した――


 出社する必要はないと言われていたのだが、お世話になった人に、

挨拶もせずに、もう出社しないというのは、申し訳ない気がしたのだ。


 今日は「挨拶」だけの目的だったので、新崎さんは連れずに行く。

その代わりに、同乗するボディガードの人が多くなった。


出社して「iスクリーン」の件でも、お世話になった濱田さんに挨拶に行く。


濱田さんは、

「突然の顧問解任の件は、当社で扱おうとしている『人工子宮』と、

 隣国『麗羅』からの亡命者が絡んでいるんじゃないかと思うんですよ」

……と話をしてきた。



……それで、

 頼んでもいないのに『人工子宮』の置かれている場所に案内された。

 意外と小さい。


「これが、世界で唯一実用化された『麗羅』の『人工子宮』ですわ」


「世界でも『麗羅』の国営企業1社でしか、作れんので完全独占ですわ。

 もの凄く高価ですが、1円すら値切れへんのです」


「性能も折り紙つきで、

 最小限度の血液を自分で再生して循環しとる……っちゅう

 すごい代物で『麗羅』のトップ産業になってるらしいですわ」


「この『人工子宮』の生産で、

 『麗羅』国内では、すごい雇用が生まれて、

 『麗羅』国内には、貧困者がいなくなった

 ……と噂されとるんですよ。

 すごいでしょ。是非とも、うちも、あやかりたいですよね」


「この前、このメーカーに交渉に行きまして、

 輸入させてもらえる契約は結べたんですよ」


「でも、この『人工子宮』ものすごく高価なので、

 ライセンス生産が出来ないか交渉中なんですよ」


「でも、ブラックボックスってゆう小さなボックスだけは、

 修理も、分解も、許されとらん上、

 血液の循環を1度でも止めただけで、

 壊れてしまう繊細なシロモノなんですわ」


「しかも、このブラックボックスだけで、

 価格の9割以上ですよ。

 もう、ありえへんっすよね?」


「信じられます?。

 こんな小っさいのに、8千万円もするんですよ」


「この謎がわかったら、もうウハウハだと思うんですよね」


「X線も通さない箱なので、

 禁止されてとる『分解』でもせん限り、謎、解けへんのです」


「顧問と一緒だったら、分解、許されたりしませんかね?」


「ダメですよ」


「そうですか…仕方ないなぁ…」


「あ、すみません、

 顧問、ちょっと、このモニターを見といてもらえます。

 モニターが赤になったら、教えてください」


「ん?、いいけど…」


「お願いします。すぐ、終わりますんで…」


 少しして、部屋の奥から、何かが光った。


 それに驚いたのか、濱田が転んだような音がした。


 そして、ボソボソと濱田がつぶやくのが聞こえてくる。

 小声だったので、よく聞こえなかったが…。


「マジか……!?」


「……予想外や……」


「……まさか……貧困者って……そういう……?」


「……悪魔の……」


 ビミョウに物騒な単語が、混じってる気がした。


 少しして、部屋の奥から、濱田が現れた。


 何だか少し顔色がすぐれないように感じた。


「大丈夫ですか?、なんか、疲れているようですが……」


「いえ、大丈夫です。

 あ…、ずっとモニター見てもらってて、すみません。

 顧問、もう終わりましたんで……」


「あ、モニター赤にならんかったようですよね。

 良かった、良かった」


 でも、それに対する返事がない。何だか言葉に覇気がない。


 いつも、おしゃべりな濱田が、妙に無口になっていた。


 おそらく濱田は『人工子宮』のブラックボックスを分解し、

知ってはいけない『何か』を知ってしまったらしい。


 濱田を無口にさせるほどの『何か』が……


 あのおしゃべりな濱田が、何も口にしないという事は、

ホントに余程のものだったのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。