第57話 wonder、オーディションをする。④
約1ヶ月選考を重ねてきて最終的に、10人に絞られた。地獄だった。最終選考は面接だ。杏が圧迫面接しなきゃいいけど。
「じゃあエントリーナンバーと名前をお願いします。」
「エントリーナンバー315番、加藤愛梨です!よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします。早速ですがwonderを志望した理由を教えてください。」
「はい!私は高校でダンス部に入っています。その時に必ず掛ける曲をwonderにするくらいwonderが好きだからです!」
「…その時に1番掛ける曲は?」
「え、えっと」
「即答出来ない時点でwonderに興味ないんじゃない?ダンス部で掛けるくらいなら普段から聞いてるってことだよね?即答出来ない理由ある?」
「い、いえ」
場の雰囲気が凍った。杏は憮然とした顔をしている。
「ぶ、Blossomが好きです!」
「なるほどね。分かりました。」
「じゃ、じゃあ平塚さんから質問はありますか?」
「踊り見せて貰いました。難しいwonderの曲をよく踊れたなと思います。」
「あ、ありがとうございます!」
「wonderに入ったら何がしたい?」
「ソロシングルを出したいです!」
「それは即答するのかよ」
「杏。野望は高い方がいいからね。いいと思います。」
「ありがとうございました!」
「では次の方」
「エントリーナンバー1265番、三矢志乃です!」
「では同じくwonderを志望した理由を教えてください。」
「はい!CD発売時のファンミーティングやFC旅行にも参加させて位wonderが好きで、皆さんと一緒にパフォーマンスしたいと思ったからです!あと個人的に私もSCISSORが好きなので、平塚さんと話が合うと思います!」
「え、何の曲が好きなの?」
「ブラインドマンと理想streetです!」
「えー!嬉しい!なかなかハニーと会えないからなぁ。しかも理想streetとかマイナー過ぎ!採用!」
「結依!?」
「まぁ冗談として。いいと思うよ。踊りも歌唱も文句なしに上手かった。私はいいと思う。」
最初の1グループを終え、30分の休憩となった。
「杏さ、加藤さんに冷た過ぎない?」
「あれ位言わないとwonderには合わない。厳しく行かなきゃ。ただでさえwonder、オーディションの件で炎上してんだから」
「社長に謝られたぞ。こんなつもりはなかったって。」
「当たり前じゃない。wonderは4人でwonderなんだから。増やす必要性が分からない。」
「次のグループ行きまーす!」
「エントリーナンバー14番 今泉明日香です!よろしくお願いします!」
「では、志望した理由を。」
「はい!私はダンスが好きで、その中でもwonderの「暗闇は希望」で自分を表現するのが好きです。「暗闇は希望」が本当に好きなので、wonderで踊りたいと思い志望しました。」
「暗闇は希望好きなの?」
「はい、好きです!」
「分かってるじゃない。なかなかいないよ、暗闇は希望好きな人」
「ありがとうございます!」
「結依ちゃんは何かある?」
「wonderは常に高みを目指していくグループで、難しいフリや過密スケジュールに耐えられますか?」
「やってみせます!」
「私からは以上です。」
「ありがとうございました!」
このまま何事も無くオーディションは終了した。
「意外と有能な子が多いイメージかな」
「教育係になったらビシバシしごいてやる。」
「杏。やめなさい。」
新メンバー4人は持田さん高山さんが決めるらしい。その日は帰宅することになった。
「結衣、今日お寿司食べに行こ」
「いいよ。いっぱい食べよう。」
行きつけのスシローに向かう。志乃ちゃん合格するといいな。




