第47話 ライブ当日!②
「行けるかLINE CUBE SHIBUYAー!!」
「うおおおおおお!!!!」
杏の煽りからライブが始まった。1曲目は激しく「悲しみの行方」からスタートだ。杏がファンの方々を煽りに煽りまくる。
「そんなもんじゃないでしょ!?まだまだ行けるよね!?」
そのまま2曲目「あの葡萄を取ったのは誰だ?」になだれ込む。会場のボルテージは最高に上がっていた。3曲目「Clear」に移ると、杏がハイトーンボイスでサビを歌いあげる。終わったところで私がMCを行う。
「こんにちは、wonderです。激しい曲ばかりで疲れたと思います。でもまだまだこれからです。ついてきてください。とは言っても私たちも疲れたのでバラードを。」
4曲目「一人きりで…」
私が初めて作詞を手がけた曲だ。大切な人を亡くした男性が一人きりで泣いているのを見かねたその大切な人が「もう泣かないで。大丈夫だよ」と励ます曲である。すごく久しぶりにやったので、レア曲枠に入るだろう。
会場からは啜り泣く声が聞こえてきた。そこにまたバラード「カナリヤ」…の予定だった。聞こえてきたのは「花束」のイントロだった。急遽フォーメーションを変えて「花束」を歌った。「花束」は比較的激しい曲なので、ファンの方々がかわいそうだ。
「Limitless Night」「花言葉」「雨模様」と3曲続けてやったあとはソロコーナーだ。最初は皐月ちゃんからだ。
「いい?浅倉さん、結依、私の順だからね。あとさっき花束の同期流した人!気をつけてください!」
「すみません!」
浅倉さんの番が終わり、私のソロコーナーの番になった。
私が出て来ると大きな歓声が上がった。私が深くお辞儀をした後、お姫様ルールのイントロが流れた。
「わたしはあなたのお姫様 大切にしてね マイダーリン」
ここでまた歓声が上がる。女の子の声が多かった。
お姫様ルームが終わると軽くMCが入る。
「今日はみんな来てくれてありがとー!」
「うおおお!!!」
「楽しんでますか?」
「楽しいよー!」「結依ちゃん大好きー!」
「ふふ、ありがとう。次の曲、本当は花束を歌う予定だったんだけど、さっき歌っちゃったからね。代わりに懐かしい曲を歌います、願い」
「願い」は私たちがまだ地下アイドルだった頃に作られた曲だ。最近ファンになった人は知らないだろう。
「ささやかな願い 聞いて聞いて あなたに抱きしめられたいそれだけなの。他には何もいらない」
会場からすすり泣きが聞こえる。この「」願いという曲は、主人公の願いは叶わないという曲なので、共感する人が多いのかもしれない。
「最後の曲です!」
「えー!」
「最後はカバー曲をやりたいと思います。聞いてください。私の大好きな緑黄色社会さんの花になって」
「花になって」は急遽振り付けをしながら歌うことになったので緊張したが、何とか間違わずに歌うことが出来た。
「みんなありがとー!また後でね!」
「結依ちゃーん!大好きー!」
その声に手を振り、上手にはける。
「お疲れ様、結依ちゃん!」
「莉緒ちゃんありがとう。緊張したよー。」
「結依ちゃんも緊張するんだね!」
「まぁね。あ、杏が踊ってる。In the air難しいのによく踊れるよね。」
「杏がちゃんは完璧だから。」
杏が4曲歌い踊って帰ってきた。
「おかえり、杏。」
「ただいま…疲れた…」
「まだ第二部があるんだからね。はい、水」
「ありがとう」
杏が水を飲み干す。私はそのペットボトルを受け取り、ゴミ箱に捨てた。
「転換終了だよ〜みんな支度して〜」
持田さんだ。高山さんはグッズ販売の方に行っているので、代わりにこちらのマネジメントをしてくれている。
「はーい!みんな行くよ!せーの!ファイ!」
杏の号令で第二部が始まる。楽しもう。




