第39話 オフの日①
今日と明日の2日間はオフの日である。その証拠に朝ごはんを食べてから2人ともダラダラしている。
「どっか行きたいよ結依ー」
「休日にダダこねる子どもみたい。可愛い。」
「可愛いなんて…って違う!どっか行こうよー!」
「あ、じゃあこないだ出来たスーパー銭湯行く?杏も体凝り固まってるでしょ?私も行ってみたかったし。」
「行く!」
イソイソと支度をする結依。小学生みたいだ。そういえば前にもスーパー銭湯行ったな。
「支度できたよ!さ、早く行こ!」
「私がまだ支度出来てないから。おすわり!」
「わんっ」
「よーしいい子いい子。ちょっと待っててね。……はい支度終わり行くよ!」
「わんっ!」
「お戻りっ!」
「はっ、私は何を」
「スーパー銭湯行くんでしょ?」
「行く!」
スーパー銭湯はうちからバスで20分弱のところにある。バス内は私たちだけだった。
「なんかワクワクするね!」
「初めてだからね。」
バスは何事もなく私たちをスーパー銭湯に連れて行った。…豪華だ。
「豪華だね!今度私たちのロケ地にいいんじゃない?」
「…確かに。とりあえず入ろうか。」
「うん!」
入館料は1200円。安いなもうちょっと取っていいんじゃない?
「あ、あの、失礼なんですがwonderの平塚結依ちゃんと市川杏ちゃんですよね?」
なぜバレた。あ、杏メイクしてる。だからか。
「あ、はい。そうですが。」
「て、店長!店長!」
「ん?どうしたの…うわぁ!」
うわぁとはなんだ。うわぁとは。
「あの、写真撮ってもいいですか?」
「いいですよ」
店長と店員さんと杏と私で写真を撮る。サインと共に飾られるらしい。
さて、スーパー銭湯である。色々な温泉があって、どな温泉から先に入ろうか迷う位だ。
薬湯から入る。薬草の匂いが体を包んで気持ちがいい。
「結依、薬湯どう?」
「気持ちいいよ。そっちは?炭酸アルカリ泉」
「すっごい気持ちいい。毛穴が開く感じ?」
「私も入ろうかな。」
薬湯から上がり炭酸アルカリ泉に入る。おぉ確かに毛穴が開く感じがする。
色々な種類のお風呂に入り、体がふやけそうになりながら体を拭く。
「気持ち良かったね。」
「そうだね。なんかお腹空かない?」
「お腹空いた!」
「なんか食べようか」
「うん!」
結依はオムライス、私はざるそばにした。お風呂直後によくそんなに食べるな。
「うん、美味しい!」
「美味しいね。」
「たまごがふわふわで美味しい!」
(おいwonderの杏ちゃんと結依ちゃんだぞ)
(手振ってくれるかな)
こういう時に宣伝しておかないといつするんだ。私は立ち上がりファンらしき人たちに声を掛けた。
「こんにちは。wonderの平塚結依です。いつも好きでいてくれてありがとう。握手、する?」
「あ、はい!」
「ありがとうございます!」
「あ、私も!いつもありがとう!これからもよろしくね!」
気づけば写真会になっていた。迷惑じゃなかっただろうか。
「すいません、迷惑じゃなかったですか?」
「いえいえ!こちらこそ、ありがとうございます!結依ちゃん杏ちゃんと写真撮れましたし、すごい宣伝効果になりました!ありがとうございました!あの、当館のSNSに載せても…」
「いいですよ」
「杏。」
「大丈夫でしょ。是非載せてください。」
「ありがとうございます!」
落ち着いたところでまたお風呂に入る。SNSに載せたが大丈夫だろうか。まぁ、私が杏を守ればいいだけか。
「あー、いいお湯だった。もうこんな時間かここで夕飯食べてく?」
「そうだねぇ。私マグロ丼にしようかな。」
「私海鮮丼にする!」
「なんか一日中いたねぇ!」
「そうね。私は明日傷のお医者さんだけど、一緒に行く?」
「行く!」
こうして杏の穴を埋めていく。私の重要な仕事だ。




