第22話 Interlude 2人の話②
「お待たせ。」
ボーイッシュなスタイルで杏は先に待っていた。私は座っておろしハンバーグ定食を、杏は200gのステーキ単品を頼んでいた。私が食べるからごはん頼みなよと促し、私のご飯を確保する。
「外でご飯何で珍しいじゃん」
「今後の話をしようと思って。」
「この先?」
「いつまでプロデューサーの位についてる訳?」
おぉ、怒ってる。とりあえず言葉を紡いだ。
「前から言ってるでしょ?1度辞めた身だから戻れないって。プロデューサーとしての地位も本当はダメなんだよ」
「誰が決めたの?」
「え?」
「1度辞めた身だからとか、プロデューサーの地位がダメだって誰が決めたの?」
「それは…」
「おろしハンバーグ定食とステーキ200gセットです。」
「ありがとうございます。」
「どうも」
デニーズの大根おろしは美味しいのだ。私の大好物だ。
「私がwonderを卒業したのは、3人の方が自然だから。それに私アンチの人がいたら大喜びするだろうし。」
「そんな人いないよ!」
「分かんないよ?」
「そんな奴ら私が蹴散らしてやるから?」
「まずは落ち着いてご飯食べよ?冷めちゃうと美味しくなくなっちゃうよ」
「…うん」
憮然とした顔でご飯を食べ始める杏。その間に私もおろしハンバーグ定食を堪能させてもらう。
「でもさ」
「ん?」
「wonder結成時は私のことも目の敵にしてたじゃない?私結構酷いこと言われたよ」
「うっ…」
「自分がトップに立つためには誰でも踏み台にしてたじゃない?それでも私はwonderでNo.2になれた。再加入したらトップの座は無くなるよ。いいの?」
あ、言い過ぎた。泣きそうになってる。
「ごめんね、言い過ぎたね。泣かないで。ね!パフェ食べよ!杏の好きな苺パフェ食べようね!」
「うん…」
食事を終えて、パフェを頼みしばらく待つ。杏がポツリポツリと話し始めた。
「あの頃の私は確かにおかしかったと思う。トップに立ちたかったし。でも今は違うの。結依と一緒に唄いたい。ただそれだけなの。」
「うーん…そっか分かった。」
「え?」
「wonderに再加入するよ。」
「ほんと!?」
プリンパフェをたべながら決意を固めた。wonderに所属しながらでもプロデューサー業は出来るしね。
「まずはマネージャーにお伺いを立てないとね。
「うん!」」
お金を支払い、外に出た.また忙しい日々が始まる。




