第23話 東名阪⑤
「えー、京セラドーム大阪にて東名阪ツアーファイナルです。少しでもお客様に楽しんで頂けるように、もちろん自分達も楽しめるように頑張ってください。私も出来る限りサポートはします。」
「「はい!」」
なんといっても今日が最後のライブとなる。この公演が終わったら1ヶ月休みがあるからだ。
「あと、もう一つ。私、平塚結依はwonderに復帰することになりました。」
周りがざわめく。マネージャーと杏しか知らないからね。
「もちろん3人の方がいいってのは分かります。自分の勝手で脱退したんでしょ?って意見も分かります。でも私にはwonderが居場所でした。ファンのみんなからも喧々轟々だと思います。でも私は受け止めます。だからまた私をwonderとして迎えてください。」
「そんな!もちろんだよ。結依ちゃん戻ってきてくれて嬉しいよ!ね、大森さん」
「うん。おかえり!」
マネージャーと杏が喜んでいた。何とか収まるところに収まったかな…。
「wonderさん出番でーす」
「はーい!」
杏の足取りが比較的軽い。すごい笑顔振りまいてるし、楽しそうだ。私の復帰を1番喜んでたのは杏だしなぁ。
「おい平塚、そろそろ出番だぞ」
「あ、まずいまずい。支度しないと」
「最後の曲です!world wonder!」
「よし、準備万全だな」
「フリフリのワンピースって」
「ファンを魅了してこい」
「行ってきます」
舞台に出る途中で杏とすれ違った。私の姿を見た瞬間、漫画のように鼻血を噴き出した。
「ちょっ」
「おい、ティッシュティッシュ!平塚、行け!」
「う、うん。」
私が舞台に出る扉、ものすごい歓声に包まれた。その声に手を振りつつ、始まったのが「お姫様ルール」だ。久しぶりの曲だから1曲目で歌おうとしたら、こんなことになるとは。
その後「missing」「夕闇の公園で」「夢の続き」と3曲演奏者泣かせの激しい曲をやった後、MCに入る。
「みんなツアーファイナル来てくれてありがとー!」
「うおおおおお」
「今日は重大発表があるんだけど、してもいい?」
「いいよー!」
「ありがとう。私平塚結依は、wonderに再加入することが決まりました!」
「…うおおおおおお!!」
地響きのような歓声。結依ちゃんおかえりの声がたくさん聞けたのが嬉しかった。
「wonderは1ヶ月お休みを頂いて、私が復帰するのは次のコンサートからなんだけど、今までの平塚結依とは違う形で帰ってくるから待っててね。」
「待ってるー!!」
「ありがとう!じゃあラストの曲、予感!」
舞台袖
「また結依の曲数少ないじゃん!舐めてんの!?」
「決めたのは俺じゃない…プロモーターだ…」
「プロモーター○しにいく!」
「やめろ!」
「wonderさん出番でーす」
マネージャーを解放する。wonder用に顔を作らないと…でもイラつく。
「暑い!フリフリワンピース来て激しい曲は辛い!着替えるよ?」
「アンコールあるぞ」
「出ないよ、流石に」
「結依ちゃんコール流れるぞ?」
「無いない。今の私にはコールなんか無いよ」
「寂しいこというなよ…」
wonderの番が終わる。3人にタオルとポカリを渡した。
「結依ちゃんありがとう!」
「どういたしまして。」
「おい、アンコールだぞ!行けるか?」
「5分待って…」
杏がぐったりするくらい今日のセットリストは激しかってさたのだ。私も激しかったからな.。




