第19話 名古屋、前日
「という訳で、今日から平塚がwonderのプロデューサーとなった。」
「よろしくお願いします。wonderにてっぺんを見せたいのでよろしく。」
という訳でプロデューサーになった。ダンスの振り付けを確認したり、イベントをプロデュースしたり。
「平塚プロデューサーよろしく」
一生懸命クールぶっているが、顔は綻んでいた。
「平塚さんまた一緒に働けるね、よろしく!」
浅倉さん。嬉しそうだ。
「みんな厳しくいくからね!さ、ダンスから始めるよ!」
「平塚、セットリストなんだが」
「…。パレードは進むはあの葡萄を取ったのは誰だ?に変えたいかな。パレードは進むは東京ドームでやったし、懐かしい曲で名古屋は構成したいかな。」
「Beautiful Butterflyもやるか?なら。」
「やろう。」
レッスン場に目をやると柔軟体操をしていた。みんなを
集めて、セットリストの確認をする。
「全体的に懐かしいね。了解。」
ダンスレッスンに入る。途中で振りの確認をしたり、プロデューサーは忙しい。
レッスンは連日続いた。そして、前日。
私は杏と向かい合っていた。
「いよいよ明日名古屋だけど」
「もう名古屋入りはしてるけど。」
「こないだはごめんね。」
「いいよ、別に。プロデューサーって形でも帰って来てくれたから。ありがとう。」
私は杏を押し倒した。
「えっ!?」
「ご褒美」
「ちょっ、結依?」
――――――暗転――――――――
「お風呂入ってくるね」
「う、うん」
たまにはいいだろう。いつもはキスだけだしね。
翌日、リハーサル。私はインストラクターの先生と話し合いながらダンスのフリを決めていた。
「ここは杏のキメが欲しいですね。ここは浅倉さんと大森さんのソロにしたいから…こういう感じで」
「平塚さーん、ここのフリ分からないですー」
「ここはね、いくよ1・2・3でターン3でターンね。ここは大森さんとシンメトリーになるからよろしくね。」
「はい!」
「平塚、セットリスト見てくれないか」
「また変えるの?」
「上がどうしてもパレードは進むやって欲しいらしいんだよ。ほら菓子メーカーにタイアップされたろ、その会社の社長がパレードは進むをいたく気に入ったらしくてな。今回ライブに来るらしいんだよ。」
「本社名古屋だもんね。セットリスト見せて。恋愛の覚悟の前に入れるしかなくない?恋愛の覚悟、パレードは進むのカップリングだし。」
「そうか。じゃあその旨伝えて来るな。サンキュ。」
プロデューサー業も楽じゃない。だけど楽しいのはやっぱり大好きなwonderに関わってるからかな。
「平塚、あのセットリストで大丈夫だったよ。ありがとな。」
「ううん。私は平気だよ。」
「平塚、プロデューサー業板に付いてきたよな。」
「そうかな?wonderが好きだからだよ、多分。」
「そうか、ありがとな。」
「どういたしまして。」
名古屋での戦いが、始まる。




