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wonder! とある2人の恋愛事情  作者: かなたん


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18/22

第18話 Interlude:2人の話


 翌朝。杏は起きてこなかった。朝食は作って置いておいたが食べるかどうか。鍵を掛けて大学へ向かう。

今日の授業は「創作概論」と「日本文学文化史A」「日本文学文化概論A」」の3コマ。その後はレッスンだ。


「あ、結依ちゃんおはよう!ライブ大成功おめでとう!」


 梨奈ちゃんだ。おはよう、と返すと梨奈ちゃんが私の顔を見て、言った。


「体調悪い?顔色がすごい白いよ?」

「そうかな?大丈夫だよ。今日は3コマ梨奈ちゃんと一緒だしね。」

「うーん…なんかあったら言いなよ?代返でも何でもするから」

「ふふ、ありがとう。」


 結果的に入院することになった。2日間。


 3コマ目が終わって、立ち上がれなくなったのだ。


 (おい、平澤結依ちゃん運ばれてるぞ)

 (あんまりジロジロ見るなよ)


 診断は過労だった。胃の粘膜が爛れていたので2日間入院らしい。


「結依ちゃんに無理させちゃったな。ごめん。」

「持田さんのせいじゃないです。私のスケジュール管理が甘かったから」

「担当アイドルにそこまでさせられないよ。」

「大丈夫です。ところで杏には?」

「言ってないよ。一応高山さんには伝えたけど」

「ありがとうございます。しばらくは内緒に」

「結依!!!!!」


 杏がやってきた。何で?


「あの、すまない。持田さんとの会話を聞かれてな…」

「結依大丈夫!?無理しすぎたんだよ…」

「また心配掛けたね、大丈夫だよ、明日には退院出来るから」

「ほんとぉ?」

「本当だよ。だから泣き止んで」

「うん…」


 杏も持田さんたちも帰り、1人点滴を見ながら考えていた。もちろんwonderへの復帰についてだ。そもそも私は浅倉さんと大森さんのためにwonderを卒業した訳で。私と杏の二強になってしまったら、2人がかわいそうだ。


 もちろん自分のエゴだとは分かっている。だけど、wonderは3人がちょうどいいのだ。ソロを楽しんでいる自分もいるが。大学もある。ソロだとそこらへんも融通が利くが、wonderではそれが難しい。

 考えれば考える程何が正解か分からなくなる。頭の中中がこんがらがる。


 


「どうするかなぁ…」


 翌日。退院の日。支払いを終えて入り口に行くと持田さんがいた。


「持田さん」

「送ってくよ」

「ありがとうございます。」

「あと領収書は取っておいてね。経費で落とすって社長が行ってた。」 

「いいんですか?」

「いいんじゃない?」

「そうですか…あ、着きましたね。これ、領収書です。」

「はい、確かに。じゃあお大事に。」


 そう言って持田さんは去っていった。部屋に入ると、杏がいた。


「あれ?レッスンは?」

「ライブ前だから1日休みになったの。」

「そっか。良かったね。」

「ねぇ」

「分かってる。ちゃんと話合おう」


 結依の向かいに座る。


「はっきり言うと、私はwonderには戻らない。」

「…」

「ただworldには携わっていたいから、プロデューサーになる。持田さんもだから高山さんも了承済みだから」

「ほんと?!」 

「名古屋からプロデューサーに携わるからね。」

「うん!よろしく!」 


 恐らく正解はこれだろう。これだと信じたい。

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