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掌の上に惑星
畳の上に「死んでいただきます」の文字
襖の向こうには斜めに傾いた叙情があって
過ぎ去りし愛慕の余韻を漂わせている
絶え間ない淫夢のあとには
滑稽な軽業師のお喋りが続き
答えのない推理が積み上がる
夜空が弾ける時まで
愛を語り合ったつもりが
憎しみの路地裏へと通じ
刺激だけが残る眼球が 見失った獲物を探している
水浸しの着物は泥の汗で汚れ
犯した過ちの大きさを語り尽くす
視界と視野は広がり 庭先の蛍が照らす月をとらえる
血がたぎる両腕に抱え込まれたのは
痛ましい思い出で
酷なほど彼我を痛めつける
残されるのは後悔のみ
雨降りの宵が過ぎた後で
屏風に墨で描かれるのは肢体と裸婦
骨身になった自分を見つめる視線の先には
激情がほとばしり 掌の上には惑星




