W聖女で行こう
読みに来て下さって、ありがとうございます。
えーと、毎度、莫迦莫迦しいお話になっております。心を空っぽにしてお読み下さい。
真聖女のミンティアの必死の食い意地のお陰で、私は何とか助かった。
「輸血ならぬ輸神聖力よね。今回の私の役目は聖女と言うより、輸血パックみたいなもんよ」
そう言いながらミンティアは、ぐふぐふ笑っているけど、頑張って今後も主役を張って欲しい。
「さあ、マルガレーテ。今日は王城の部屋で休むといいよ」
いきなり、ジョルジオ殿下が私を抱き上げ、お姫様抱っこで歩きだした。齢13歳のくせに、女の子1人をしっかりとした足取りで運ぶとは、ヒーロー補正の賜物だろうか。
「うーん、人工呼吸ならぬマウストゥマウスで、私も神聖力をマルガレーテに送り込むって言う手もあったよね」
そう言って、自分に近くなった私の大きなお胸をじろじろ見るのは、止めて欲しい。ヒーロー補正何処に行ったの。ただの性少年である。
「ジョルジオ殿下、ミンティアも聖女になりましたし、殿下の婚約者選びも再度行い直しても良いのでは、ないでしょうか」
私の言葉に、ジョルジオ殿下は悠々と力強く歩いていた歩みを止め、自分の斜め後ろを一生懸命すたすた歩いていたミンティアの全身をジロリと眺め回し、再度、私のお胸を見た。
「却下。聖女がミンティア1人なら政治的観点から彼女を選ぶだろうけれど、同じ聖女なら、私はマルガレーテを選びたいね」
「セクハラです!お胸の大きさですよね」
鼻白んで、ミンティアが抗議の声をあげる。
「いやいや、好みの問題だよ?君みたいな清楚?で可憐なタイプが好きな者もいれば、私みたいにマルガレーテの様な美しくて掴み応えのあるタイプが好きな者もいると、言うだけだ。
所で、君も聖女になったんだ。これからが大変だよ。聖女は、国の顔だからね。私達と一緒に学園に通って勉強して貰うよ。
だが、その前に学園に通えるだけの学力、そして私の様にきちんと猫を被る為の家庭教師を修道院に派遣するから、頑張ってくれ。
おっと、もちろん聖女としての修行もね。ほら、お迎えだ」
ジョルジオ殿下が再び身体を抱っこした私と共にミンティアの方に向けて、硬直した。ミンティアも恐る恐る、自分の後方をゆっくりと首を回して伺った。
そこには、いつの間にやら私達に追い付いていた大伯母様の山の様な姿が聳え立っていた。
「私の学園入学は、2年後なのでは」
「何を言ってるんだ。ミンティア、君は私達と同い年だろう。もちろん入学は1ヶ月後だよ。死ぬ気で頑張って」
ジョルジオ殿下は、ニヤリと笑ってミンティアを見た。
「そうさね。ミンティア、お前のそのお行儀では、教会の信者達の前に出せやしない。お前は今からみっちり修行だよ。それから先程の金儲けの案も一緒に詰めようじゃないか。
ほれほれ、時は金なり。帰るよ。
では、殿下。マルガレーテの事をよろしくお願いします」
大伯母様は、迫力満点のカーテシーを披露し、ミンティアの首根っこを掴んで退場した。
それに対して、ジョルジオ殿下は胡散臭い王子様スマイルを顔に浮かべて答え、いつの間にか私のお胸の横ちょに移動した指でしっかりと私を支えて、悠々とした大きな足取りで近衛兵達を従えて王城の廊下を進んで行った。
カムバック、ミンティア。大叔母様。
私の貞操が危ぶまれて仕方がありません~。ひぃ~。
王太子妃室と言うのがあると言うのは知っていたけれど、それが自分の部屋だと、この日初めて知る事になった。
「マルガレーテ以外の誰が、この部屋の主だと思ってたわけ?」
あー、ミンティアとか?まあ、それもジョルジオ殿下のルートを選んで学園を卒業した後の話だけれど。
だが、先程のミンティアへのセリフから行くと、このジョルジオ殿下にその様な選択はないらしい。
ジョルジオ殿下は、私を抱いたままソファに座り、私を横抱きにした体勢で、寛ぎだした。
「まあ、まだ君をベッドへ運ぶ訳には行かないからね。でも、閨教育は済んでいるから、その時が来ても大丈夫だよ。安心して」
侍女がお茶をテーブルに用意する中、ジョルジオ殿下はいけしゃあしゃあと宣う。
いやいや、何を安心するの。こちとら、前世では適齢期なんぞとっくに過ぎても男っ気無しで生きてきたんですよ。その辺りの教育なんざ、耳から耳へと通り過ぎて、新幹線で何処かへ素通りしちゃいましたから。
「うん。本当に、入学前に君が私の婚約者になってくれて良かったよ。じゃないと、忙しい学園生活で君に群がる虫を退治するのが、大変だったろうな。
虫達には、ミンティアに群がって貰おう」
フフフフフと悪い顔で笑い、目を邪悪にキラリとさせたジョルジオ殿下は、私を膝の上に乗せたまま、美味しいお菓子を私に食べさせて私のお胸に肥やしをたっぷりやり、服の上からだけれどしっかりとお胸を目に焼き付ける。
それは、誰かから話を聞き付けたのか、部屋に現れたジョルジオ殿下の母親である王妃様と聖女カーマイア様の白い目に晒されるまで続き、王妃様に退出を命じられたジョルジオ殿下は名残惜しそうに私を振り返り、私のお胸を一瞥して去って行った。
「ごめんなさいね、マルガレーテ。でも、諦めてちょうだい。あの子の父親も、昔からあんなものだったから」
私の前のソファーに座った王妃様は、口元を覆った扇の下で、大きく溜め息を吐いた。
やっぱり、国王陛下にそっくりなのね、ジョルジオ殿下は。
「大修道女様、大修道女様、ヤバいですよ。あの王子。マルガレーテを放って帰って良いんですか?」
「あー、まあ。あの子も王太子妃に決まったからね。覚悟するしかないだろう。
それより、問題は、あんただよ。後、1ヶ月ちょっとで学園入学。その前に、あんたも聖女のお披露目をするんだからね。なぁに、心配いらないよ。私がガンガンあんたの頭に詰め込んでやるからね。覚悟しな」
ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!
自分は聖女になれなかったし、お気楽にマルガレーテのお付きの修道女として、学園生活を謳歌しようと思っていたミンティアですが、そうは問屋が卸さないのでした。
ほれほれ、もっと頑張れ(o^-^)尸




