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徒然怒る  作者: きじとら
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⑥レッテル


 一定以上の年齢の方にはなじみ深く、若者は「何それ?」という言葉であろう。

 レッテルとはオランダ語由来で、簡単に言うなら、商品に貼る札、ポップのようなものと思って欲しい。

 転じて、人物や物事についての断定的な評価などとされる。

 

 要は「タイトル」「見出し」「解説」のような感じだと思ってもらえばよい。

 

 人間は誰かを判断する時に、自分の記憶や体験から、もっとも近いものと結び付け覚えやすくするという作業があるように思う。

 例えば、良い例ではないが「入れ墨」が入った人物にはあまり好意的な感情を抱かないケースがある。

 これは過去に見た記憶、私であれば「任侠映画」などから、一般人ではないという判断をしているのである。

 

 つまりは、入れ墨=ヤクザと結びつけ、好意を抱かないのであろう。

 

 これは「入れ墨を入れた人物に対してのレッテル貼り」なのである。

 

 だが、最近では海外からの渡航者も多く、ファッションとしての入れ墨もだいぶ広まってきた。

 

 故に私のレッテルは見当違いになりつつある。

 

 だが、人間は見た目や言動から、相手や物事を簡単にして覚えなければ覚えきれないのである。

 

 そのために大枠を定め、大雑把な分類で人々を判断することが多くなる。

 

 これも良い例ではないが、平日の日中から「●●反対!」などのデモ行為をしている集団を見かけた場合、決して生産的な人たちとは思わない。

 付け加えるなら、そんな暇があるならもっと具体的な行動に移ればよいのに、と思ってしまう。

 

 一番私が毛嫌いするのは、「●●募金」の箱を持って駅などで募金を呼び掛ける方々だ。

 

 それこそ、集まるかもわからない「善意」をあてにするよりも、自分達で限界まで働き、生活に必要な金額だけを残し、それ以外を「自分で」募金にあてた方が良いと思う。

 

 即ち、募金という活動に対し、楽してお金を集める集団というレッテルを貼るのである。

 

 勿論、募金活動を否定するものではない。

 

 だが、募金はどこでも受け付けている。

 あなたの地元の役所でさえ募金を受け付けてくれる。

 何か災害が起これば、銀行でも手数料無料で取り扱ってくれることもあるのだ。

 

 役所であるならば、人手はかからない。

 集まった金額を集計し、出納課なりが銀行などへ送金すれば良い。

 人件費も無駄な時間も必要ないのである。

 

 では、なぜそのようなものを使わずに、マスコミやどこの誰ともわからない団体に寄付する必要があるのか?

 

 時には役所では取り扱わない「個人的な募金」、例えば子どもの治療費や目立たない事件の被害者救済であったりということもあろう。

 

 なので、否定もしないし、あなたがその募金箱へお金を入れることを止めはしない。

 

 だが、よく考えて欲しい。

 

 その募金箱の中身は本当に「そのまま」必要な所へ届いているのだろうか。

 また、必要経費を差し引いたり、活動費を差し引いたりはされていないだろうか。

 

 これはどこか特定の団体や活動を否定するものではない。

 だが、あなたの善意がそのままの金額で届くことが、最も良いことなのではないだろうか。

 

 という、募金に対するレッテルを、今まさにあなたに植え付けようとしているのである。

 

 物事をいち早く理解し、対応が求められる時には直感は大切である。

 そこにはレッテルという名の経験から来た判断は決して無駄ではないだろう。

 

 だが、得てしてレッテルは良いように使われることは少ない。

 

 新聞や週刊誌を見ればよくわかる。

 

 「不倫した俳優」「不祥事の政治家」「炎上した動画配信者」といったレッテルを一度貼られると、その対象の人物はそのイメージ回復のために、とてつもないエネルギーが必要となる。

 

 まあ、レッテルを貼られた人物に起因するものならば自業自得と言いたいところだが、今は「生贄」の時代である。

 一度ターゲットにされると、なかなか抜け出せなくなる。

 

 別にいいじゃないか。人がどれほど寝ようが寝まいが。

 だが、嘘や誇張を用いた商売は、良くないよね。

 

 まあ、レッテルはいろんなところで未だに蔓延っているし、これから先も名前を変えて存在するのだろう。

 

 わかりやすいからね。

 

 だが、警告だけはしておく。

 

 もし、あなたが最初に感じたレッテルが、後に誤りや修正の必要がある時は、素直に変えた方がよい。

 そうでなければ、今度はあなたがレッテルの生贄になってしまうのだから。

 

 どうか気を付けて、日々をお過ごしください。

 

 

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