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徒然怒る  作者: きじとら
32/47

㉜要介護


 人間歳を重ねれば、機能は落ちてゆくものである。

 

 それを受け止めて、前向きに生きるか、抗って身体や頭脳を鍛えるか、目を逸らして髪を紫に染めるか、しらばっくれるか。

 人それぞれである。

 

 ネットではない、紙の文学誌に投稿していた頃、高齢者に対して厳しい作品を書いたことがある。

 寸評としては、「あなたも年をとるんだから、邪険にしないで」のようなものであった。

 ※実際には「よくよく考えて作品を書きなさい」であるのだけれどね。

 

 考え無しに作品を仕上げたと思われたことがショックであった。

 

 いや実際にはショックではないんだけど、「高齢者への非難を高齢者が回答しては保身では?」と思ったのである。

 

 だが、よくよく考えてみれば、彼らは自分たちのことである。

 彼ら以外に高齢者のことを知る者はいないのである。

 

 私は根本的な思想がおかしい。

 

 例えば、高齢者優遇の世の中が間違っていると思っている。

 たとえ自分がその優遇を受けられる年齢になったとしても、間違っていると言える。

 

 ただ、くれるというなら貰うけどね。

 

 だってよく考えてご覧?

 

 核家族や高度経済成長、バブル、バブルの崩壊、失われた三十年に至るまで、その主役は今高齢者と呼ばれる方々が主役であった。

 

 あんたがたの責任をなぜ、私が背負う必要があるというのだ?

 なぜ、私よりも若い人たちがその人たちを養う必要があるというのだ?

 

 もっと根本的なことを言う。

 これは非常に問題発言になり得る。故に読み手も慎重になってもらえるとうれしい。

 

 日本は第二次世界大戦で負けた。

 

 その敗戦からの復興については、当時の人たちを尊敬するし、ここまでの社会を作り上げたことを素直に認めたい。

 

 だが、しかし。

 多くの若者は戦争の犠牲になった。

 

 若者だけではない。

 民間人も、技術者も、子ども達も。

 

 多くの人たちが犠牲になった。

 

 歴史に「もしも」などないのだが、もし、その人たちが生き残っていたのなら、と考えてしまう。

 

 彼らは喜んで死んでいったわけではないと思う。

 死にたくなかった者も大勢いたと思う。

 

 戦争は残酷だ。

 

 戦争に行かなかった者、戦後に生まれた者が高齢者となり、「今の首相は戦争を知らないくせに」と宣う。

 ふざけるなと言いたい。

 

 あんたらこそ、戦争に行っていないじゃないか。

 

 銃も持たず、ジャングルでさまよわず、日本にいたじゃないか。

 

 帰還兵の方々にはお疲れ様でしたといいたい。

 

 私の祖父は、満州で終戦を迎えた。

 当時は公務員であったようだ。

 

 だが、祖父からただの一言も戦争の話を聞くことはできなかった。

 

 本当の苦しみや悲しみは、当事者は口を噤むことが多いのだ。

 

 もう、戦争を経験した人はほとんどいない。

 

 日本には太平洋戦争の時に子どもだった者が高齢者となっている。

 

 戦後の復興の一部を担ったかも知れないが、本当に活躍したのは、もうほとんど生きていないだろう。

 

 そう、戦争を知らない子ども達、ではなく、「戦争も知らない高齢者たち」なのである。

 

 その高齢者が高圧的な社会を作り、ぐだぐだな政党を選び、人気取りのような政治にしてきたのだ。

 

 そして今では高齢者優遇をする政党が主体となる。

 

 こんな国にしたのは、今施設に入っている高齢者であり、ブレーキとアクセルを踏み間違える高齢者であり、無人レジに文句を言う高齢者なのだ。

 

 そりゃあ、そんな親に育てられた子どもは碌なもんじゃないよね。

 

 今、Z世代と呼ばれる若者たちが主役になりつつある。

 いいね。彼らには好きなように生きてもらいたい。

 

 でもね、要介護の人たちがこれからまだまだ増えるんだよ。

 

 認定制度のことを言っているんじゃないんだ。

 今の時代についていけず、スマホで決済もできない人に対して、懇切丁寧に介護をするように応対しなきゃならない。

 

 無駄な時間だよね。

 

 しかも、一度説明しても、忘れる者もいる。

 勘違いする者もいる。

 

 今、カスタマーハラスメントも対策対象となったね。

 いいんじゃないかな?

 

 対策、対策。

 根本的な「教育」もせず、高齢者向けに、高機能スマホを持たせる。

 

 高齢者にはスマホはいらない気がするけどね。

 

 GPSと電話、SNSかメール。

 それだけでいい。

 

 ネット? 動画配信?

 家で見なさいよ。

 

 病院の待合の椅子で大音量で見るんじゃない。

 

 要介護の人が増えるというのは、若者に負担が増えるということを、私のような大人は忘れちゃいけないと強く思う。

 

 AI?

 ああ、あってもいいね。

 うん、AIは高齢者の相手ぐらいで十分だ。

 

 あ、だめだ。

 水も電気も使う。

 

 スタンドアロンのAI風でいいか。

 

 うん。それでいいよ。

 どうせ学ばないんだから。

 

 アクセルは右、ブレーキは左だよ?

 

 信号は黄色も止まれだよ?

 

 全国共通だからね?

 

 気を付けようね。

 

〔黄色信号は止まれだよ〕


 まあ、AIもわざわざ修正必須ではないと言ってるが、一応とりあげておく。

 

 交通法規上は、黄色も止まれである。

 

 ただし、安全に停止できない場合~といった注釈がつく。

 そんなのは承知している。

 

 だが、一方で、その注釈を自分勝手に解釈し、安全に止まれないから突っ込む地方があるから言ってるんだよ。

 

 北関東屈指の暴れん坊「茨城県」では、「茨城ダッシュ」という信号が変わった途端に、右折していく輩もいる。

 

 昭和の時代に運転していた身としては、今はとても大人しくなったと言えるのだが、安全になって当たり前だと思っている。

 

 ああ、そうだね。

 そんな運転をしていたのも、「今の高齢者たち」だね。

 さすが高齢者になっても「運転に自信がある」と言う人が多い世代だ。

 

 まあ、高齢者だけでなく、壮年(おじさん・おばさん)、青年・若者であっても「要介護予備軍」は大勢いるので、一掃されるといいね。

 

 私は気を付けてるよ?

 

 悪態はしっかり窓をしめて、笑いながら、「お前ふざけた運転してんじゃねえよ!」と言うにとどめているからね。

 

 優しいね。私。

 

 

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