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徒然怒る  作者: きじとら
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⑪怒ってばかりもいられない


 この短編集は「徒然怒る」です。

 ですが、常に怒っているわけでありません。

 

 毎日、毎時怒っていたら、それは誰かに相談すべきことだと思います。

 まあ相談する相手がいればいいのですが、相手がいないから怒るのかもしれません。

 

 幸い私には猫たちがいます。

 

 別に無類の猫好きというわけではありません。

 馬でも犬でも、純粋無垢な動物たちは好きです。

 

 猫との生活が人生の大半を占めているため、一番距離が近いというだけだと思います。

 

 ですが、猫に限らず、鳥類と亀以外は大体人間の方が長生きをします。

 

 死なない生物もいますが、生憎と彼らは懐かない可能性が高く、また意思表示の確認も難しい場合が多いのでここでは除外します。

 

 そう、好きであっても一緒にいられる時間は短いのです。

 

 これまで、いくつもの別れを経験してきました。

 

 勤め人であった頃、ペットで忌引きなどないですし、仕事はしなければなりません。

 結果、通勤をする必要があるのですが、出勤はともかくとして、退勤時の電車はとてもつらかった記憶があります。

 

 むさいおっさんが、電車の入口付近で、窓の外を向きながら泣いている姿は、周りの人にとってみればドン引きだったと思います。

 

 ですが、自宅が近づくにつれ、悲しい思いが募るのです。

 

 こればかりは何度体験しても、毎回辛く、もう猫と暮らすのは厳しいと思ってしまいます。

 

 生憎、なのか、幸い、なのかわかりませんが、ウチは多頭飼いのため、何世代かが同時に暮らしています。

 

 ですので、一番若い世代が巣立ったらもう飼うのはやめようと思っています。

 

 でも、たぶんやめられないんだと思います。

 

 動物を飼うって、お金がかかりますよね。

 本当に実感します。

 ご飯やトイレ、おもちゃ、その他諸々。

 

 私は自分の服など、一年間に二三着しか買いませんので、価格差だけを見ればニャンゲル係数が高くなっています。

 

 でも、それでいいと思います。

 

 ペットショップでは数十万もする子たちが健気にアピールしていますよね。

 今は生体販売の規制が強くなったんでしたっけ。

 

 うちに来る子たちは、全員が保護猫です。

 

 ネットで募集していた子を引き取ったり、知り合いが河原で見つけたり、うちの庭で出産したらしい子たちをなぜか隣人が拾い、うちに相談してきたり。

 

 私が直接拾った子は、一番最初の子と、里子に出した子だけで、他は皆、縁あって一緒に暮らすことになった子たちです。

 

 私は別にペットショップでの販売や購入に反対しているわけではありません。

 馬などと同じように、猫もまた経済動物です。

 生まれてきた環境がブリーダーか、野良かの違いだけですので、そこに区別はないと思っています。

 買ってまで家族にしたいとは思いませんけれど。

 

 最近では野良猫もあまり見なくなりました。

 

 殺処分もかなり減っているというニュースもみました。

 それが本当なら嬉しいですね。

 

 そう言った施設も処分ではなく、引き取り手を探すようになっていると聞くと、保護されるにいたった境遇と引き取り手がいない場合はどうなるんだろうという疑問が湧きますが、少なくとも新しい家族に出会える子たちが増えるなら良いことだと思います。

 

 私はおそらく、そういった施設にいけないと思います。

 どの子と家族になるかなんて選べません。

 できるなら、全員を救いたいと思ってしまいます。

 

 病気だろうが、欠損があろうが、性格がきつかろうが。

 生まれてきた子たちが、一日でも長く、幸せに生きて欲しいと思ってしまいます。

 

 人間なんてわがままな生き物ですから、自分の都合や立場で考え方は変わります。

 

 私だって、これから先年齢を重ねて行けば、猫を飼うことが贅沢になっていくかも知れません。

 

 また、猫たちよりも先に逝くのも無責任だと思っています。

 とは言え、人の未来はわからないので、最後まで面倒を見るとは言えないのですが、出来る限り一緒に生きていけたらなあと思っています。

 

 別に今回この話題を出したからと言って、何か活動をしますとか、寄付してくださいなんて思っていません。

 

 寄付自体は大歓迎ですが、それは私個人にお願いします。

 名目がないので、寄付というよりは贈与になりますけどね。

 

 まあ、たまには怒りではなく、少し違う形の心の中身を吐き出してみました。

 

 あなたは何が好きですか?

 

 

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