“真実”
39話です。
“真実”なんです。
管理人とカンナ達が激戦を繰り広げていた戦場の上空、約500m。
その一部始終を伝えていた者たちがいた。
報道ヘリである。
カメラは、戦場を俯瞰で捉えていた。
「改めまして、セントラルスタジアム上空からお伝えしています。
5分前に始まったこの戦いも――」
――ドォンッ!!
突如、空気を叩きつけるような衝撃。
機体が大きく揺れ、金属が軋む。
カメラ映像が激しく乱れた。
数秒遅れて、爆発のような轟音が空を震わせる。
「えー……た、ただいま大きな衝撃が――」
言葉を失いかけたアナウンサーが、必死に視線を下へ戻す。
「……な、なんと!管理人と名乗る者たちが、倒れています!」
「カメラ回せ!」
カメラが急激にパンし、カンナの姿を捉える。
「あの少女が!あの少年が!管理人を倒しました!皆さん!人類は――」
――その瞬間。
映像が“決定的なもの”を映した。
「大変です!大剣を持っていた少年が、少女を――」
斬られた少女の身体から、鮮血と共に電光が噴き出す。
「切れ!映すな!」――
「これが君の身に起きた出来事だ」
私はどうやらヘリに回収されて、官邸に来たらしい。
起きた出来事を改めて見て、胸が痛む。
「……」
「信じられないことだと思うが……これが真実だ……」
偉そうなおじさんは続ける。
「マギア、いや……奴は卑怯にも君を裏切り、3日で世界を掌握した……」
「3日で……」
「そうだ……奴はこれまで屯していた烏合の衆を率いて世界最大の組織を構成している」
「更に奴らは政府主要施設や我々の部隊を襲撃している」
「マギアが……そんなことを……」
信じられない……。
3日で……ここまでも……。
「……それで……起きて早々、君に頼みたいことがあるんだが……ーー」
頼みたいこと……。
私がここにいる理由。
私を助けた理由は……。
簡単だ……。
「ーーマギアを倒してほしいんですよね……」
「君には酷なことだと思うが……ーー」
「ーーいいですよ……」
「えっ……」
「……だから……私がマギアを倒します」
面倒な交渉事はどうでもいい。
ここで私がするべきこと。
それは私の“責任”を果たすこと。
それをするためならば私は何でもする。
「本当か!?ありがとう!私たちにできることならば何でも協力しよう!」
そうか……。
何でもするか……。
これぐらいならできるだろ……。
「メディアを集めてください……」
「メディアをかい?一体何をするんだい?」
「ここで官房長官代理の声明を出してください」
「私の?」
こいつが官房長官代理だったのか……。
これが躑躅森さんの代わりか……。
まあ……いればいいか……。
「はい……私からの宣戦布告です」
「せ、宣戦布告だって!?」
カンナの大胆な言葉に驚きを隠せていない。
「メディアが集まるまでに他の情報を教えてください……」
「……分かった……君!手配し給え!奴に関する情報だな!任せてくれ!」
今できるのはこれぐらいか……。
傷が痛むが関係ない。
私のするべきことを始めよう。
構造では後5話程度で書き切れる予定です。
お付き合いください。




