表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Huma Gear  作者: 近藤世界
『管理人』編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/40

決戦前夜

35話です。

ロジック・パワー!

「……“俺がいるだろ”ね……」

二人は帰路についていた。

カンナはマギアに言われた言葉を何度も繰り返す。

「カンナ!やめてくれ!何度も言うのは」

「良いじゃん減るものじゃないんだし……“俺がいるだろ”……フフ……ハハ……」

カンナの表情は先とは違い、明るくなっていた。

それを見て、マギアは心の奥底から安堵していた。

しかし、その笑顔は過去のものとは違うものであることは一目で分かってしまった。


「話を進めてもいいか?」

家に帰ってからしばらくして、マギアが口を開いた。

「いいよ、話したかったんでしょ」

「これは先日のことなんだが、管理人を名乗る者から世界中に向けて宣戦布告があった」


マギアがテレビをつけると、右上のテロップには『管理人とは何者なのか?』と出ており、アナウンサーが原稿を読んでいた。

「管理人を名乗る者は先日、21日の午後22時12分にニュース番組上で宣戦布告を行いました、その際の映像をご覧ください」


「俺たちは管理人だ、2日後、つまりは23日に計画を実行する」

「世界は新たに僕たちの手で生まれ変わる」

「その前に逆らう者はかかってくるがいい」

「セントラルスタジアムで待ってるよ」


「以上が管理人と名乗る者が当番組で行った宣戦布告の内容です」


マギアがチャンネルを変えるがどの番組も同じようなことを報道している。

律儀なことに管理人はその時間に放送していた番組全てに声だけで出演していたようだ。


「何度か『対特』が攻撃を仕掛けたが……」

「失敗してるんだよね」

カンナが食い気味に答えた。

「そのようだな」


「それで、俺が聞きたいことは」

「私たちが介入するかでしょ」  マギアが問いを言うより先に答えを出した。

「そういうことだ、凄いな俺が言おうとしたことが分かってるみたいだな」

「分かるよ、マギアのことだもん」

「それでどうする?」

「するよ……マギアと2人なら誰にも負けない」

カンナは二つ返事で答えた。

「ハハッ、そうだな!」

マギアもカンナの返事を聞いて笑みをこぼす。


「そういえばだが、一つだけ問題が解決している」

「何の問題?」

カンナには心当たりがない。

「周波数の位相についてだ」


位相?……ああ…確か

「二つの周波数の違いがなくなった際に起こる異常とかだよね」

マギアが首を縦に振る。

「それについてだが、俺の世界とカンナの世界が繋がった形で収まった」

「それだけ?」

驚いたような気の抜けたような声を出す。

「いや違う、特定の地域が消滅した」

「消滅?どういうこと?」

マギアが頭を捻りながら答えを出す。

「同じような空間がぶつかって?片方が消えたんだ?」

なんとも分かっていないような答えが出てきた。

つまりはどういうことだ?

「それって、同周波数のものがぶつかったため結合しやすくなったってことで合ってる?」

「例えるなら……そうだ!別の鶏肉と鶏肉がくっついて一つの唐揚げになったような?」

「……」

「……」


「俺たちが考えても答えは出ないだろう」

「だよね……バカの会話だった……作戦会議でもしとく?」

「そうだな」

「確か……マギアの大剣が逸れてたよね」


「それなんだが……」


「不可視の攻撃はないよね……」


「攻撃する際は姿を現す必要がありそうだ」


「何かタネがあるはず……」


「私の得策なんだけど……」


「それは可能なのか?」


「理論上はできると思うし……」


「いいのか?」


「いいよ……」


「迷惑かけるね」



「……死んでもいい……」



「お互い……死ぬ気だね」


「任せた……」


当日、23日 セントラルスタジアム


競技場のようなフィールドの真ん中に管理人と思わしき男達がスポットライトに照らされて立っていた。


相対するのは一度の敗北はあれど、今この世界で最もヒューマを扱えると言っても過言ではない少女とノーヒューマの少年だった。


「一度見逃してやった命を捨てに来たのか?」

管理人が見据えた煽りを入れてくる。

「見逃してもらった?そんな気はしてなかったな」

マギアが笑いながらその言葉をお返しする。

そして大胆不敵な笑みを浮かべる。

「悪いけど…!勝ちに来たから!」

なんで世界が融合しちゃったかについて

物語中にもしかしたら説明してくれる人を管理人が殺しちゃったので代わりに説明しますね。


物理学では、同じ周波数を持つもの同士は「同じエネルギー状態」になろうとする。

これを応用すると、以下のような考えを作れます。


「排他律」のような設定:

「同じ周波数、同じ座標に、2つの物質は存在できない」というルールを設けました。

周波数が完全に一致した瞬間、宇宙の法則が「どちらか一方が正しい(本物)」と判定を下さなければならなくなり、結果として片方が消え(食われ)、片方が残るという現象です。


A世界(カンナ世界)から特定の地域が消失する際、周波数が一致した瞬間に、その地域の物質の結合が崩壊し、霧のように霧散します。そこに、B世界(マギア世界)のパーツがパズルのピースをはめ込むように、ピタリと(周波数が一致しているからこそ)収まります。


融合の安定化と「継ぎ目」

安定の理由: 「周波数が同一」になった場所同士は、物理法則が共通化されるため、融合した後はあたかも「最初からそこにあった」かのように安定します。

周波数がズレていると、つなぎ目が爆発したり拒絶反応が起きたりしますが、一致しているからこそ、A世界(カンナ世界)とB世界(マギア地球)のパーツが静かに、完璧に融合します。


一度も作中では言ってませんが、この物語は地球のような場所に見えますが、地球ではないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ