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Huma Gear  作者: 近藤世界
『官房長官編』ーー終幕ーー

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27/40

完全無敵

27話です。

AIの進歩は凄いですね。

「では……始めようか」

角谷が手を広げると、同時に双翼からモーターの回転音が鳴った。


《照準良好 捕捉》


発射口と思しき部位がマギアへと向く。

「来るよ!」


〈ダダダダ〉


マギアに向けて放たれた弾丸は、一寸の狂いもなく頭部へと集中した。


〈キンキンキン〉


しかし、それらすべてはマギアの大剣によって撃ち落とされる。

「速いが……対応できない速度ではないな」

「そうか……」


《速度を調整 調整完了》


「させるか!」

再装填の隙を突き、マギアが走り出した。

この世界に戻ってから、マギアはカンナよりも銃の仕組みを理解している。

そして対策として、弾を撃ち落とす技も磨いてきた。


だが、それは相手が銃であった場合の話だ。


〈ダダダダ〉


「甘い!」


〈キンキンキン〉

マギアに油断というものはない。

常に緊張感を保ち、目の前の事象に全力で向き合う。

相手にとって、マギアの最大の脅威は力でも知能でもない。

この――不退転の決意だ。


「もらった!」


振り下ろされた大剣。

しかし角谷は避けることすらせず、腕でそれを受け止めた。


「なっ!」


《――5連――》


〈ダダダダダ〉

マギアは咄嗟に大剣で受け止めるが、衝撃を殺しきれず壁へと押し込まれる。

「マギア!」


「追い討ちだ!」


“20%”

カンナが走り出した。

攻撃の気配を放ちながら、一気に距離を詰める。


「貴様は然程脅威ではないのだが……」


《ターゲット捕捉》


「捕捉できるものならしてみなさい!」

〈ダダダダダダ〉


カンナは紙一重で弾を躱し続け、再び射程圏内へ入り込む。


《誤差修整 完了》


カンナが飛び上がる。

脚を大きく振り上げ、落下の勢いを乗せた踵落とし。


だが――

音すら立てずに受け止められた。

その瞬間、マギアはカンナを陽動に使い、背後を取っていた。


「貰った!」


横薙ぎの大剣が角谷の横腹を捉える。


〈ガキン〉

「フッ……無駄だ……」


《二重捕捉》


カンナは距離を取り、円を描くように回避する。

だが撃たれるたび、着弾地点が自分へと近づいていることに気づいた。

一方マギアは、炎帝戦の経験を活かし、大剣で射撃を受け続けている。


《学習 完了》


さっき蹴ったときに分かった。

硬すぎる。

私の蹴りはおろか、マギアの大剣すら効いていない。

有効打がない。

この時点で、私たちは劣勢だ。


「君たちに『Icarus』について教えてあげよう」

「こいつは装着型自動射撃補助装置ユニット『Icarus』。

 俺のヒューマ能力を補助するために作った」

「よく喋るな」

「聞く相手がいなくなると思うとな……言いたくなるだろ?」

「……続けよう」


隙だらけだ。

これなら背後を取れる。

速度と回転を活かした回し蹴りなら――


しかし、その攻撃はアーマーに脅威として認識されなかった。

「このように、どんな攻撃も耐えられる無敵の装甲」

マギアが再び背後に回る。

「後ろだろ?

 全天カメラにより360°をAIが瞬時に解析する」

「そして――狙いを定める」


〈ダ ダ ダ〉


明らかに先ほどより遅い弾だ。

「遅い!」

弾丸が割れ、中からトリモチが飛び出す。

床と大剣がくっついた。

「何だこれは!」


〈ボン〉


砲弾がマギアのいた場所で爆裂する。

「AIが最適の弾を選ぶ」

発射口がこちらへ向く。


〈ダダダダダダタ〉


“30%”

弾はさっきより遅く見える。

だが撃つたびに射撃位置が正確になっている。

予測というより――予知だ。


「AIによる自動学習により、相手の癖を分析し予測射撃を行う!」

壁を使って立体的に逃げれば――

「壁に逃げても無駄だ!

 水平測定システムにより、角度調整は容易!」

“35%”

瞬時に出力を上げて正解だった。

だが――


上げるだけでは勝てない。


「マギア!アレを!」

「ああ、アレだな!」


マギアが球体を地面へ投げる。

煙が一気に広がった。

カンナもその中へ飛び込む。

煙が晴れる。

そこにはカンナを前に、縦に並ぶ二人の姿。

「カンナ……今からでも」

「いいから!やるよ!」

「何をするかと思いきや……喰らえ!」


〈ダダダダダ〉


カンナへ通常弾が放たれる。

カンナは瞬時にマギアの後ろへ回り込む。

マギアが弾をすべて弾いた。


《標的変更 弾丸切替》


AIがマギアへトリモチ弾を撃とうとする。

だがカンナが超速度で前へ回り込み、再び自分を狙わせる。


《標的変更 弾丸切替》


その弾はマギアによって弾かれた。

「考えたな!だが近づいたところで『Icarus』の防御は破れまい!」


マギアの攻撃で小さな切れ込みが入っている。

そこを再び狙う。

マギアの攻撃に、私の速度が乗れば――

「いくよ!マギア!」

「ああ!合わせてくれ!」


“50%”

その瞬間。

AIからカンナが消えた。

AIは混乱し、マギアの攻撃を見逃す。

大剣が再び横腹を捉える。


回り込んだ私は――その大剣を蹴る。

速度を乗せる!


〈ガキン!〉


角谷は『Icarus』装着後、初めてよろけた。

「少しはやるようだな……」

硬いです。

マギアが本気で殴って傷がちょっと入る程度です。

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