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鳩の豆拾い  作者: 青波鳩子


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55/56

【55】魅了、怖い



異世界モノのお話に『魅了』という異能が扱われることがあります。

ここんちではこれまでもこれからも、たぶん出てきません。

私の能力では、おっかなくて扱えないからです。

だって、『魅了』めっちゃ怖くないですか?


見つめられたら盲目的に好きになって信者のようになってしまう。

怖いです。

サザエさんのエンディングのように、ズラズラとサザエさんに付いていく人が83億と2300万人くらい、その後ろにイヌ、ネコ、鳩、カラス、ハチ、コバエ…と続いていくのを想像します。

怖すぎませんか。


でも、学園モノの物語で、高位貴族(男子)ご一行様は従えても、わりとしらっとしている人たちがいます。

せっかくなのに、全員は魅了しない。

小娘が誰を魅了するか的確に選り分けている。

この人は魅了する、この人はしない、そんなこと可能なのでしょうか。

みつめないでいられるコツが知りたい。

学園の食堂のおばちゃんとか、手渡されたら目を見てしまいそう。

おばちゃんが『魅了封じの珠のついたブレスレット』を持っているとも思えない。

魅了封じできるくらいなら、食堂のおばちゃん職に甘んじているような気もしない。


『魅了』のような、精神に作用させる能力を扱うのは思っている以上に難しいです。

魔法も重力に逆らうパワーとか、転移みたいな時空を超える系も難しい。

なんとなく、ふわっと書くしかない。

漫画ですと、18禁ならモザイクか海苔貼るか白ぼかしにするかなどの「ふわっと」ができますが、文字はどうにも難しい。


『……てな感じでみつめられて魅了されたから、テキトウにいい感じにふわっとまあ、アレな感じのそういうテイで【一部略】だったとすることでとりあえず、そういうことでひとつ納めていただいて、これ、二重底の饅頭です、よしなによしなに、ご笑納いただきたく、ええ、まあ魅了ですからね!先祖伝来の魅了なんでそこを汲みとっていただいてですね、まあひとつアレしていただければ!」


みたいなモザイク処理的な感じで話を進めてもダイジョブでしょうか。

ダメです。


そうです、ダメみたいですね。

『魅了』を扱えるだけの技量が私に突然湧いてきたら、その時は書くかもしれません。

湧いてこないほうに私は935円(税込み)賭けます。


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