美濃へ帰還
沢山投稿されている作品の中からこの物語を読んでいただき、この場を借りてお礼を申し上げます。
今回がちょうど節目となる200話目となり、自分でもここまで続ける事が出来、正直驚いております。
この【小説家になろう】のワールドで、アクセス数やいいね!ブックマークを取るだけでも大変なのですが、毎回ランキングまで入る事が出来ているのも、ひとえに皆様のお陰でございます(涙)。
これからも読者の皆様が元気になれるようなストーリーを執筆していきますので、ブックマークの登録や評価をよろしくお願いいたします。
それが私のやる気と想像力の源となりますので❤。
最近暑さが増してきておりますが、くれぐれも体調を崩さないようにしてくださいね。
それでは!本編を楽しんでください。
~朝風清涼~
今思い返してみても、今回の岡崎城までの出張は俺にとって何もハッピーな出来事が起こらないばかりか、怪我までして帰るはめとなり、とんでもない【かなめ】まで新たに木下ファミリーに加わる事になってしまったのだ。
(そもそもこの様な原因となったのが、こいつなんだよな…)
「いやはや、本当に姉様のお怪我が大したことなくて<かなめ>は安心しましたわ♪」
「心配をかけてすみませんでした、これからはもっと師匠らしく精進しますね…」
「いや、その…それはほどほどに…姉様が怒ると怖いのは分かりましたから…おほほ♪…」
たわいのない師匠と弟子の会話なのだが、それを聞いている俺はかなりご機嫌斜めである!。
このメンバーの中では俺が一番大怪我しているのだが、誰も気にかけてくれないどころか、優しい言葉すらまだ言ってもらっていなかったからだ。
(ただ、楓さんだけは、チラチラとたまに俺へ視線を送ってくれているのが唯一の救いだな…)
今は幼馴染みのお絹さんが同行しているからか、あまり楓さんも乙女モードを出す事を控えているのだろう、その程度くらいは鈍感な俺でも想像は付く、それよりも…俺が命を賭けて守ってやった<かなめ>が何事も無かったかのように、平然とウォーキングを楽しんでいるのが妙に腹が立つのだ!。
「ところで姉様、この<かなめ>も姉様のように、カッコイイ決めの言葉を言ってみたいですわ♪何かいい文句はありませんか~?」
「あ、あの楓の【閻魔帳節】ね♪あれって本気で楓がキレた時にしか言わないんだよ♪」
「お、お絹…余計な事は言わないで…」
ここでも完全に俺は女子トークの中に入れてもらえず、痛む傷に耐えながらトボトボと寂しく歩いている、【女3人寄れば姦し】とはよく言ったものだ…いや、そこにあの口から生まれて来た<かなめ>が居るのだ、騒々しいのレベルだろう。
「ところでお絹ちゃんも決めの文句はありますの?」
「ふふん♪よくぞ聞いてくれたね♪【月夜に咲く花あれど、闇夜に咲く死の花もあると知れ…それが貴様に向けた弔いの花だ!】…どうだい?イカスだろ?」
「いいですわぁ~❤【闇夜に咲く死の花】とは、お絹ちゃんの事ですわね!イ、イカシますわ~♪あ、姉様!どうか、この<かなめ>にも決めの文句を与えてくださいまし~!」
「いえ、それは自分で考えるもので……人から与えられるものでは…あ!そういえば主はよく手紙を書いたり書物をよく読まれておりますから、主にお願いしてみてはいかがでしょうか?」
ようやく女子トークの仲間入りが出来ると思ったが、またややこしい宿題を楓さんは俺に投げつけてくる、それも俺の居た令和の時代では完全に【中二病】レベルの内容だ!。
(というか…<かなめ>もあれだけの口を持っているんだから、自分で考えろよな…)
「え~~~~っっ!【淳一】ですの~?ま、まぁいいですわ…一応参考までに聞かせてもらいましょうか…」
(何でいつもこいつは俺に対してだけ上から目線なんだよ!)
「はいはい、じゃぁ<かなめ>、僕の後に続いて言ってみろよ…まずは……風神の如く早く!」
「ふむふむ、風神の如く早く!…なかなかいい出だしですわ♪それで?」
「雷神の雷鳴のように鳴り止まぬ我が喋り!」
「へ?ら、雷神の雷鳴のように鳴り止まぬ我が喋り?」
「口喧嘩なら天下無双の変態娘とはこの<かなめ>のことだわさ~!だ♪ほれ、つなげて言ってみ」
「え?…【風神の如く早く!雷神の雷鳴のように鳴り止まぬ我が喋り!口喧嘩なら天下無双の変態娘とはこの<かなめ>のことだわさ~!】は?へ、変態娘?………」
やった♪やったぞ♪あの<かなめ>がキョトンとした顔になっている!内容的にはかなり情けないが、俺は俺なりにアイツへ復習をしてやったのだ♪。
だが、ここで俺はつい自分も【中二病】レベルだとは決して思わないよう、敢えてその部分には目を背けている!。
「ひ、人が…真面目に聞いていれば…だ、誰が変態娘ですの!…姉様!何処にこの男を推薦する価値があったのですか!」
「そ、それは…クスクス♪……すみません……クスクス♪…」
「あ、姉様?」
「あははは♪最後の【<かなめ>のことだわさ~!】ってとこ、すげぇ~ウケる~♪」
「お、お絹ちゃんまで…も、もうよろしいですわ!自分で考えますわ!お、覚えておきなさい【淳一】」
しばらく感じることも無かった【気分爽快】という言葉が、草原の爽やかな風のように俺を優しく包んでくれる♪だって、あの<かなめ>に一矢報いる事が出来たのだ♪俺はいつまでもアイツのいじられキャラではない事を教えてやったのだ♪これからはアイツが俺のいじられキャラとなるのだ!。
「ほう、そんな偉そうな言葉を吐いていいのか?命懸けでお前を守ってやったのは誰だったかな~?」
「さぁ~て、誰だったでしょうね?あ、そう言えば頼んでもいないのに、この<かなめ>の身体に抱き着いた破廉恥男なら存じておりますけども♪だいたい、お絹ちゃんから聞くと大した怪我ではなかったらしいですわね!なのに、ず~~~~っとこの愛らしい<かなめ>の胸元に包まれていたのは、きっと男のやらしい下心があったからではありませんの?いいですか、この<かなめ>の清らかな身体は姉様だけのもの❤今すぐその薄汚い記憶を消しなさい!」
しまった!余計な事をつい口走ってしまった…アイツは口から先に生まれて来たことを勝利の余韻で一瞬忘れていたのだ…。
当然その結果がこれである…マジで5倍返しされた…。
「主も<かなめ>さんも喧嘩はそれくらいにしてください、もうすぐ美濃の国境ですよ♪」
「あぁん❤これから<かなめ>と姉様の素敵な生活が始まるのですね♪この<かなめ>どんなボロ長屋だろうと文句は言いませんですわ♪」
そうだった!今までは<おねちゃん>や藤吉郎様に、どう<かなめ>を紹介するかと悩んでいたが、今日から<かなめ>もあのオール電化にリフォームしてある屋敷に住む事となるのだ!そんな俺は、初めて令和の時代を目の当たりにした<おねちゃん>と楓さんの姿を思い出していた。




