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《広域空間群管理者》広域空間管理者・対策会議ログ
場所:第0空間外縁バッファリング層内・非実体同期座標帯
参加者:
・白洲 響也――第2広域空間管理者(ストレンジレット制御権能保持)
・黒瀬 遥人――第3広域空間管理者(シュバルツシルト径操作権能保持)
・xect――法術師連合総帥(過去時間操作権能保持)
「終わったか。お疲れ総帥」
「ええ。精神負荷がすごいです。
……ちょっと癒してください」
「……どっちが爆弾処理する?」
「じゃんけんで。思考加速は切れよ」
「了解。……じゃーんけーん」
「「ぽん」」
「うわ負けた、はぁ……《読心術》……。
おえっ!
xect!お前何回繰り返したんだよ!」
「うわー。表象データ看破の過負荷だ。
相変わらずひくわー」
「356回です」
「え?で?その一回一回で分岐世界も監視したり、
思考加速やら過去観測もしてるんだろ?
合計何億年だよ」
「せめて先に言ってくれ。
お前の脳びっくり箱かデータ爆弾になってるぞ。
まあいい。繰り返しの記憶処理でいいか?」
「ええ」
「あー……。」
《記憶干渉》
《記憶削除》
《対象定義:xect》
《シナプス軸索マップ展開中……完了》
《ニューラルネットワークを解析》
《過去時間干渉ログ・記録回帰系列:355層》
《セクター125s-4v2s-b4s5-v4r8 を初期化》
《セクター125s-4v2s-b4s5-v4r9 を初期化》
《セクター125s-4v2s-b4s5-v4ra を初期化》
《オートフィル。全355回分の記憶構造補完中……》
《整合率 97.3%……警告:一部欠損フレーム検出》
《補完幻影挿入:実行》
《記憶再同期完了》
「ふー。一仕事終えたぜ」
「癒されました。ありがとう、黒瀬さん」
「感謝より先に、脳みそを休めろ。お前、次間違えたら自分の生まれた日も忘れるぞ」
◇◇
「で?問題はxectさんの脳だけじゃない」
「半壊した胞構造……だね」
「まあ、繋げるしかないよなぁ」
「どうしようか。広域空間群とかするほど世界残ってないでしょ」
「いやまあ、それぞれの基底世界は残ってるけど。
それにくっついている胞構造空間が崩壊してるんだよなあ」
「もう、気にするだけ無駄かな。
どうせ今の俺らにそんな余裕はない」
「指揮系統再編するかあ」
「広域空間群をなくして……」
「広域空間管理者は……いや、やっぱいるか?」
「このみんなで管理でいいのでは?」
「そうするかあ」
「残存空間をまとめてみるか」
◇◇
PCS(Post Cellular Structure)第2次胞構造間戦争後の胞構造。
PCS第1区画・基底世界基底世界は核融合技術に到達済み。12進数文明。
PCS第2区画・基底世界本編舞台。呪詛システム導入。魔法文明。
PCS第3区画・基底世界超光速速度許可。魔法文明。
PCS第4区画・基底世界仮想戦争用。
PCS第5区画・基底世界ミーミクロン保全空間。(元神坂個人保有第1開闢空間)
PCS第6区画・基底世界銀河間ワームホール開闢済み。スケール3。
(第2区画以外は適当。たぶん後々変わる)
◇◇
◇◇
おまけ:
本編挿入予定。
白庭さよが転移殊(神坂の拡張脳付属ユニット端末)から記憶を注入された直後。
「私の前世。激動だったんですね」
窓の外には、静かな夜空。ひときわ明るい星が、一つ。
「今の平穏を、また孤独ではない幸運を……享受します」
手を胸にあてて、そっと目を閉じた。
「……きれいでした」
「……これほどまでにプロトアーカに想われていたのか私は。
悪いことをした。
法術師連合にも、スフェライオスたちにも」
口が勝手に動く。
思考と発言が一致しない。
新美と禊。
「スフェライオス……?
あの胞構造を滅ぼした鬼畜ブリキどもの名を
なぜ白庭が」
違う。あの空の上。星空の中での物語を見た後だからよくわかる。
断じて違う。
神坂in白庭が声のした方を睨む。
「……空間開闢。
径10メートル、寿命10年。
開闢後、現座標から半径10メートルの魔力源を
対応する切離空間に座標転移。
──真実を知りたいなら巻き込まれろ。
そこの転生者二人。
……展開。」
◇◇
新美:「空間開闢!?」
禊:「まさか、白庭の前世って僕らより高位の空間管理者?」
新美:「となると、広域空間管理者?」
禊:「白庭が?」
二人の動揺をよそに、私はただ空間を見つめていた。
自分が何を展開したのか、まだわかっていなかった。
そのとき、声が届いた。
──声ではなく、断層の奥から浮かび上がるような語り。
神坂in白庭:──「パーソナリティの変化は察知したか?ふたりとも」
新美:「!?」
神坂in白庭:──「第5広域空間群-第23空間-準空間管理者:SOPHと、
……そっちは第2広域空間群-第14空間-空間管理者:RAYか」
禊:「!?」
新美:「お前、RAYかよ!」
禊:「……そっちこそ、SOPHだったとは。
でも待って、それよりこの人、僕たちを看破したこの“方”は誰だって話……」
神坂in白庭:──「第1広域空間群管理者、神坂 樹だ。
さすがに元、がつくと思うがな」
◇◇
ここから「魔法文明の少女」につなげる予定だった。
神坂さんの終わりはここまでです。




