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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第二章 復讐の黒騎士編
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第26話:手掛かり

(学園)


学園にはまだ黒ローブの残党が残っていた。

シューナ達がそれの対応を行なっていた。


「殿下達やポーラちゃんは!?」

シューナは戦いながら穴に落ちてしまったポーラ達の事を気にしていた。


「シューナさん!余所見しない!」

ヴィクトリアがシューナのカバーする。


「すみません。先輩」


「愚弟め…私達だけに戦わせるなんて良い度胸してるわ…」


「先輩あれ!」

シューナは元校門の異変に気づいた。


「嘘でしょ…」


元校門に武器が運ばれてきた。


「大砲…」


「ただの大砲じゃないわ…魔導砲よ…教科書でしてか見たこと無いけど間違いないわ…」

ヴィクトリアは絶望のあまり剣を落としてしまっていた。


グワン、グワン、グワン


魔導砲は発射準備を開始した。


シューナは諦めずに魔法を詠唱する。

「我が力よ

風の槍を形造り

我が…」


シュー


しかし、間に合わない…


ズバン!!!ドッカーーーン。


魔導砲は切り裂かれチャージしていたエネルギーが爆発する。


「大丈夫か!?姉貴!」


ヴィクトルは盾で爆風を防ぎ、ヴィクトリア達を守っていた。


「ヴィクトルあんたいつの間に…?ていうか何その盾!!?さっきの攻撃は誰?!!」

ヴィクトリアは弟を質問攻めにする。


「あーもう五月蝿い!あとで説明するから!

今はあれを何とかしないと…」

ヴィクトルは再び臨戦態勢になり、校門の方に向き合う。


校門にはもう一台の魔導砲と黒ローブ達が残っている。


「いくよ!」


「え?」

後ろから声がかけられシューナを後ろを振り返る。


そこには弓を上に引いてるヴィンタがいた。


「“遠射”」

ヴィナタは矢に袋を付けた物を射つ。


「“速射”」

ヴィナタは矢が地に落ちる前に袋を射抜く。


ボフ…フワフワ


袋から粉が敵陣に散布される。


バタ、バタ、バタ、バタ…


相手は徐々に倒れ始める。


「ヴィオラ嬢!」


「えぇ!、土魔法 ガイアバインド!!!」

ヴィオラは杖の効果により大規模な魔法で敵全員を捕縛する。


「これで制圧できたな…」

ヴィクトルはやっと戦いが終わる一安心する。


「あんた!それ何!?」

ヴィクトリアはことの顛末を弟の襟を掴みながら、上下に揺らす。


「や、やめ…ろ…馬鹿姉貴!!これはご先祖様の装備なんだぞ!!!」

ヴィクトルは姉の手を振り払い、自身の持っている物がどれだけ貴重な物か語る。


「ご、ご、ご先祖様?!!!!?」


ガタガタ


ヴィクトリアは弟が言っている事が完全には理解出来ないが、内容が内容なので動揺して身体が震えてしまう。


「な、何でそんな、じゃなくてその様な凄いものが?!」


「落ちついてください」

そこでオーレンが来てくれた。


「オーレン殿下!!!だって馬鹿弟が!、って殿下の剣も何ですかそれ?!!!」

ヴィクトリアはオーレンのなんか凄そうな剣を見た事により、動揺から興奮に変わってきた。


「はい。実は…」



(元ブロン邸)


ゲオルグはホノカが一様救助して大臣達と一緒に王宮に無理矢理帰らされていた。


そして一人残ったホノカはボロボロになりながらも父の冤罪の証拠を元ブロン邸の地下研究施設で探していた。


「アイツ…かなりのクズ野郎だな…」


そこには夥しい数の実験の後…右腕に魔物の腕を移植されている者、顔だけが人の魔物、複数の獣人が継ぎ接ぎでくっついている者…他にも様々な実験の後がある。


「実験体リスト…」


ホノカが見つけたのは実験体リスト…無実の罪でブロン公爵…いやペンドラゴン王国で裁かれ、この研究施設に無理矢理連れ来られた者達のリストだった。


そのリストには戦闘に優れた貴族の名家、名だたる冒険者達の名前が連なっていた。


「クーガ・トライーガー…」


勿論ホノカの父の名前も書かれていた…


「実験結果…?」


クーガの名前の隣には『実験結果 別冊p15』と書かれていた。しかし、これはメモのようなリストなのでこれ以上はない。

ホノカは実験結果を戦いの衝撃で散らばっている書類の中から探し始める。


「あった…」


ホノカが見つけた冊子には『人体実験結果』と書かれている。


ホノカは15ページを開く。



クーガ・トライーガ(実験体番号30016)

健康状態 良好

魔力 微

一回目の強化手術に成功、魔力量は増えたが移植した魔物の臓器に拒絶反応を起こし皮膚が変色。

二回目の強化手術、血涙するも成功。

筋力強化は成功したが、視力を失う。

三回目失敗により死亡。

目、脳一部を魔物にして失った視力を取り戻そうとするも、拒絶反応により暴走のため、首を切断して処分。

死体は構成員の一人に譲る事となった。


バコン


「はぁ…はぁ…」

ホノカは怒りのあまりにその場にあった机を叩き壊してしまう。


「不正の証拠と実験の結果だけでいいな…」

ホノカは実験結果の書類を手にとりアイテムボックスに入れ始める。


「これは…?」

ホノカが取ったのは『計画続行』と書かれた手紙と一緒に紐で括ってある書類だった。




計画続行


計画の断念を了承した。

確かに君達の施設ではこれ以上の結果を望めないだろう。

この書類は情報量が少ない且つ無駄な情報が書かている為、書類は返却する。

もう少し資料の書き方を勉強した方がいいだろう。


第11階位 灰燼王より




「第11階位 灰燼王…?これはニルビ君が言っていた邪神を崇めてる奴らの幹部って事か?」


ホノカは資料を開く。


「!?」


その書類には幼い子供の写真が貼ってあった…

ホノカは気になり資料を捲っていく。


「頼む、頼む」

ホノカは何かに懇願しながら資料を捲り続ける。


「畜生…」



ユーガ・トライーガ(実験体番号33105)

健康状態 臓器に欠損と欠陥あり

魔力 中

実験体番号30016の実子だと思われる。

臓器の欠損は修復完了がしたが、臓器の欠陥はこの施設では治療不可能。

ステータスも高く、それ以上のポテンシャルをもつと思われるため、光神法国の使徒様にお任せる。




「でも居場所はわかった…丁度まだ探していなかった三つの国の一つにいたのか…」


ホノカは手紙と資料をアイテムボックスに入れた。


「迎えに行くぞ…ユーガ…」

ホノカは新たなる決意をし、元ブロン邸から去っていく。


「炎神法術 獄炎禍」


黒い炎が元ブロン邸の研究施設に燃え広がっていく。

ホノカはここの研究を新たなる悪の手に渡らない様にここの全ての焼却する。


(ホノカ視点)


ユーガの手掛かりを掴んだ…

やっと…やっとだ!

手掛かりだけどこれは大きいな一歩だ…


こっちはひと段落したが、学園は大丈夫か?

ポーラ達が心配だ…


学園に行こう。


(学園)


「ポーラ!」


「お兄ちゃん!」


「大丈夫か?怪我はないか?」


「うん!このお姉ちゃん達が助けてくれたもん!」


コイツは…


「ヴィオラ嬢、ありがとう」


「いいえ…どっちかっていったら救われたのは私達…いえ私の方だもの…」


正直だな…


「いいや…妹が助けてもらったって言ってるんだから本当に助けになったんだよ…ありがとう」


「ふふ、貴方達…本当に仲が良い兄妹なのね」


「あぁ」「うん!」


タッタッタ


ん?来たな…


「オーレン」


「トーカ!」


おいおい抱きついてくんなよ…


「ホノカだって…」


「ごめん…そうだったね…」


ん?


「オーレン、その腰の剣…」


「これかい?これはご先祖の剣なんだよ」



魔聖剣ペンドラゴン

レア度 龍

攻撃力 7,000

耐久力 5,000

重さ 200

効果 大筆龍斗の直系の血縁のみが使用でき職業に関係なく装備可能。

   “剣術”スキルを同時に三つ使用可能

   【身体強化Lv.MAX】



これは結構良い武器だな…大筆龍斗って『日の大陸』出身なのか?


「ホノカ…」


まさか転生者?いや転移者か?


「ホノカ!」


「!、すまない…良い武器だから魅入ってた」


それより強い武器を見た後だけどな…


「ホノカ…来て欲しい所があるんだ…」


ん?


何だ急に真剣な顔して…ていうかなんかいつもと雰囲気が違う気が…




(???)


(「此処は王宮か…?」)


ホノカはオーレン達と一緒に謎の場所に来ていた。


(「さっきのは…神法術だよね…

この国の建国って『ラグナロク』が起こってだいぶ経った後だよね…?神なんていたのか?俺みたいにゲームの力をそのままに転生、転移してきた奴でもいるのか?」)


ホノカはこの場所に施されている技術が自分のような転生者や転移者ではないのか疑っていた。


ブオン


『録画できてるかな?出来てる?OK

ゴホン、どうも我々の子孫達よ。

俺の名は大筆龍斗…ペンドラゴン王国の初代国王だ』


「何だ?!」


「大丈夫これは…」


(「ホログラム…?」)


ホノカにはオーレンの声が届いていなかった。

ホノカは呆然と過去の映像を見続けていた。


(「この世界の人間じゃない?!大筆龍斗って事は日本人だな…

じゃあ…この人が事が此処を?

魔力が無いって事は違うか…じゃあ誰が?」)


「ホノカ!ホノカ!」

オーレンがホノカを心配し始める。


「あぁ…悪い…ぼーっとしてた…」

ホノカの顔色は途轍もなく悪くなっていた。


「あれ…お前が顔が…」

ホノカの視界が歪んでいく…


バタン


「「「「ホノカ!!!!」」」」

オーレン達は倒れたホノカに駆け寄って行く。


「ホノカ!!」


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