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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第五章 英雄の師匠編

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第42話:死者喰(くら)う

大変申し訳ございません。

スマホが充電出来なくなり、(萎えて)悪戦苦闘してしまい投稿できませんでした。


「駄目だ…」

 

 ホノカはポーラとイズモと技を受けて気絶していた。

しかも光なのか闇なのかわからない不明な何かがまだ顔の半分に残っている。


 レイブンがホノカを起こそうとしているが、ホノカの異変の原因と思われる何かを取り払うことも出来ない。


 イズモは暗転し続ける状況に涙を見せている。


「レイブンさん…何とかならないの?」


 イズモはレイブンに懇願する様に聞くが、レイブンは


「心臓は動いているが…状態異常もない…のに」


 レイブンがホノカに魔法陣を向けると…


ジュ


 何かがレイブンの魔法陣を崩壊させ、魔力を取り込んでしまう。


「この通り…この黒いのが魔法を、エネルギーを吸収して法術を掛けれない…」


「じゃあ私の雷でこれ止めている間に…」


 レイブンは大きく首を横に振る。


「それは主様ごと攻撃することになる…例えお主が黒いのだけを抑えれたとしても、施術中に主様がまた暴走する可能性がある…そうなったら雷撃の出力を上げなけばならない…

いや、今の私たちでは…」


 疲弊しているレイブン、イズモは体力を回復することは可能だが、

装備はホノカとの戦闘で破損し、レイブンには一様予備装備はあるが、イズモには無いし、修復する術もない。

元よりレイブン達の精神的疲労はピークに達している。


「お兄ちゃん!」


 ポーラはイズモの雷撃を受けて中度の火傷を負い、ヴァレットに治療を受けていたが、その治療を途中で、止めるヴァレットの手を振り払い来ていた。


 ポーラはそのままホノカにしがみつく。


「お兄ちゃん…」


「いけません!」


 レイブンはポーラが何かに魔力を奪われるのを気にして、ポーラを引き剥がそうするが、ポーラはビクともしない。

しかも、何かはポーラに触れているがポーラに異常は全く無い。


 イズモとヴァレットはその様子を遣る瀬無さそうな顔で見つめ、二人とも自分の無力さに唇を噛み締め、拳を握りしめる。


『緊急事態により、一時的に「神◇」の権限を◯+*に委託します』


『対象ポーラ・トライーガにスキル『烏枢沙摩の浄炎』を授与します。

条件を満たしていないので、この授与は一時的なのものとなります』


 ホノカにしがみつくポーラの頭に鳴り響く声に戸惑う。


「え?」


 声に驚き、ポーラはしがみつく力が弱まってしまう。

 イズモはポーラとホノカの両方を心配する。


「ポーラちゃん、どうしたの!?ホノカに何かあったの!?」


「わ、わかんない…頭の中に声が…響いて…」


「え?」


「頭の中に「うすさまのじょう炎」をあげるって…」


 ポーラの言葉にイズモは驚き、ヴァレット達は訝しげる。


 「ポーラちゃん、それって私のスキルと似たものしかもしれない!

それでホノカが治るかも!」


 イズモはそれを好機だと考え、ポーラにスキルを使用させようとするが、

ヴァレットはそれを止めに入る。


「待て、ホノカ様に使う前に我々に使うべきだ。もし攻撃スキルだったとき、また暴走してしまう!」


「いや…そのスキルでどの程度EP使用するかもわからんのに、無駄撃ちするわけにはいかない…

何より…」


 レイブンは少し言い淀み、何かに蝕まれているホノカを見てから、静に語り始める。


「…そんな都合良く、回復系のスキルを習得出来るとは思えん…」


「でも…このままじゃ…」


 ヴァレット達は状況の悪化を恐れてしまう。


 しかし、ポーラは動く。


「ポーラはやるよ」


「な、しかし…」


「何でこのスキルが手に入ったかわからない…

でもこれがお兄ちゃんを助けれる気がするの…」


 ポーラの自信と覚悟のある言葉にヴァレットはこれ以上止めることが出来ない。


 そして、ポーラはホノカに手のひらを向け…

 

「『烏枢沙摩の浄炎』」


 ポーラは光輝く白炎を腕から翼を模したように放出する。


 あまりの美しさにイズモ達は息を呑む。


 ポーラはそのまま、炎を纏った手をホノカの顔に押し当てると…


ゴオッ


 一瞬何かが膨れ上がると白炎がそれを抑え込み、徐々に何かは消えていく。


「「「…」」」


 イズモ達はその様子を息を押し殺し見守っていた。


 暫くすると何かは完全に消え、ポーラは元に戻った兄を見ると安心する。


「お兄ちゃん」


パチ


 ポーラは安心するとホノカを呼び、ホノカはすぐに目を覚ます。


「ポーラ?」


バタン


 ポーラは兄が目を開けたのを見た瞬間に、安心し切ってしまい急に眠りに着いてしまう。


 今までの記憶の無いホノカは何が起こったかわからずにポーラを起こそうとする。


「ポーラ!ポーラ!」


「ホノカ…」


 その様子を見て、ホノカに今までの記憶が無いことを察したイズモはホノカの手を止めて、悲しそうな顔でいままでにあったことをホノカに説明した。


「そんな…俺がお前らを…ポーラを…」


 ホノカは自身は仲間を、家族を襲った事に打ち拉がれた。


「…あのときのホノカはポーラちゃんを攻撃しようとしてなかったよ…

敵と攻撃した私だけを狙っていた」


「でも、ポーラはお前を守ろうとしたんだろ?」


 イズモはホノカの質疑に対して、ただ頷く。


 ホノカはイズモの返答に唇を噛んだ。


「それなら、危険な目に遭わないわけがない…

俺がポーラを…」


 弱音を吐くホノカをイズモは悲しみから憐れむ表情して、一呼吸をすると怒った表情をした。


「ホノカ、あんたの気持ちはわかる…

でも今はレイエンを止めないと…

あんたが危険だと思うことをしようとしているアイツを止めないと」


 ホノカはイズモの叱咤に情けない表情を向けた。

 

 ホノカは自身の弱さと葛藤するように頭を抱え…


「クソオオオオオオオオ!」


 ホノカは咆哮を上げて、自身の弱さを吹っ切り立ち上がる。

そのままホノカはリントへと歩み寄る。


リント・バルフム(仮死)


「申し訳ございません…にはこれが限界でした…」


 ヴァレットは神官ではあるが獣人でありるためINTが低いため、低位の蘇生術しか使えず、蘇生は仮死状態までしか出来なかった。

『ミソクリ』の仮死状態は蘇生までの制限時間を伸ばすための措置で死んでいるが生きてもいない状態だ。


「いい…」


 ホノカはリントに手を向ける。


(回復神法術 アフロディーテの口付け)


 光の女性が出現すると、女性は生気のないリントの額にキスをする。


 リントは蘇った。しかし目は醒さない。


「レイブン、ヴァレット、ポーラとリント、イズモを頼む。

イズモ…ありがと…お前は休んでいてくれ」


 ホノカはイズモ達の返答を聞く前に逃げるようにその場を後にする。

 

 ホノカは神殿に入っていき、一気にレイエンの元へと向かった。


「レイエン!今すぐこれを止めろ!」


 ホノカの怒号が神殿跡地に響き渡る。


 レイエンは紅色のドレスのような鎧を身に纏い、苛立った顔をホノカに向けていた。


「お前のそれは絶対に成功しない!

嘘じゃない。

お前が使おとしている日食」


「うっさい」


「聞け!それは」


 ホノカは自身の説得を無視しようとしているレイエンを諦めずに説得しようとするが…


「うっせぇえつってんだよ!!!ドチビ!!!」


 レイエンには聞く気は一切ない。


「お前は私の何を知っている?

私は今日のために努力してきた…精励してきた…

禁忌を犯してでも…この大陸を消してでも!

私はお姉ちゃんを生き還ってもらう!!!!!」


 レイエンは


「日食はまだだがエネルギーはかなり溜まった。

これくらいなら日食を待たずしてても儀式を行える」


 レイエンは懐から魔導具を取り出す。

ホノカを追い詰めた課金アイテムだ。


「残りはこれ十分だ」


 レイエンは後ろの魔道具に課金アイテムを放り投げた。


「ちっ」


 ホノカはそれを阻止するために課金アイテムを破壊しようとするが…


ズシャア


 不敵な笑みを浮かべたレイエンは身を挺して課金アイテムを護る。


 課金アイテムはそのまま魔導具へと入っていき…


ゴウンゴウン


 魔導具は轟音を鳴り響かせる。


「起動!!!」


コオオオオ


 魔導具は起動し始め、魔法陣を形成してゆき…


シュー…


 魔導具は止まった。


「は!?」


 レイエンは急いで魔導具の異常を探し始める。


「何!?、エネルギーは100%以上溜まってるし、

エネルギー返還の魔法陣も傷はない…

何で何で何でどうして!!!!」


 レイエンは奇声をあげて頭を抱えてしまった。


 ホノカはそんなレイエンの背中を睨みつけていた。


「もう諦めろ…お前が自分の家族は蘇らせたい気持ちはわかる…

でも生き還った家族がお前が犠牲にしたものを見たら…」


 ホノカは少しレイエンに同情をしていたが、レイエンの手段は同意できずに否定した。

しかし、レイエンには聴こえていない。


「俺はカイジンから」


「黙れ!!!!!ソイツの名前だけは口にするな!!!!!!」


 ホノカがカイジンの名を出した瞬間にホノカ以上の怒号を轟かせる。


「誰の所為でお姉ちゃんが死んだと思ってんの!?!」


 レイエンは壊れたように姉の死の真相を語り始める。


「私に謝まったときのアイツの顔!!!

何が『レイアンは私の所為で死んだ』だ!

理由もすぐに言わず問い正してやっと

『私を庇った』って…ふざけるな!!!!!!」


 レイエンは叫び終わると膝をついてしまう。


「じゃあどうすれば良かったの…?

親はいない。親と呼べる人も消えた…もう私にはお姉ちゃんしかいないのに…

もういいや…」


 レイエンは短剣をとりだし、自身の胸に短剣を突き刺す。


ゴフ


「もう死のう…私を邪魔した全てを消して…

死霊魔法 クリエイト・アルティメットアンデット」


 レイエンの身体は燃え上がる。


 レイエンの炎はホノカが操っていた地獄の炎のように動き出す。

炎は不死王とエルダーリッチの入った魔導具を取り込む。


 炎は一部が徐々に黒に染まり、形状が固定されドレスのようになっていった。


 ドレスには人の顔ような模様があり、腹部に一つ、レースの下部に三つと取り込まれた不死王とエルダーリッチが表れているように見える。


種族 ウィロオウィスプ=キメラエンプレス

レベル1F^_^&??


 ホノカは呆れた顔で変わり果てたレイエンを見ていた。


「お前…」


『マズハ、お前からダ!』


(死霊魔法 死神の大鎌)


ガキン、ガキン、ガキン


 ホノカは装備を整えたこともあり、レイエンを圧倒する。


 レイエンは攻勢に出始める。


 レイエンのドレスから手が生え、印を結び始める。


『死霊法術 がしゃどくろの処刑室(エクセキューションルーム)


 レイエンはユピテルやイズモのような技術で地面から夥しいほどの人骨でできた拷問器具が生え、ホノカを捕らえ殺そうとする。

これは死霊王の本来の力でそれを取り込んでレイエンも使用できるようになっていた。


ズシャ


 何と人骨はホノカを傷つけた。


 ホノカは危険だと感じて、人骨を捌き始めるが、レイエンも攻撃を続ける。


『死霊法術 デュラハンの妖刀』


ガキン


 レイエンは刀を創り出し、ホノカと鬩ぎ合い…


『死霊法術 スケルトン・核実験(コア)


 超近距離でホノカに法術を喰らわせる。


 ホノカは何とか助けていたが…


ピシ


 刀で身を守ったため、刀に小さなヒビが入ってしまった。


(「マズい…コイツの法術、威力がおかしい…レベルもバグみたいに変だし…」)


『死霊法術 火車の死炎(ブレイズ)(スワロウ)


「ちっ」


 レイエンの炎の法術をホノカは避け、迎撃する。


「いつかのお返しだ。

水神法術 兄弟神の激突(ゼウス&ポセイドン)」


 ホノカは以前レイエンが課金アイテムで使用した法術を放ち、レイエンにダメージを与える。


『アアアアア、オマエぇええええ』


 レイエンはそれに激昂し、更に苛烈な攻撃を開始する。


『死霊法術 土蜘蛛の斧槍(ハルバード)


ザシュン、ザシュン


 レイエンは攻撃するがホノカはそれを避け続け、隙を見てバフをかけ…


(“闘魂術”、“気功術”、付与神法術 アンデットキング・キラー)


 タイミングを見計らい…


(刀・神技 天割れ・一糸光道)


ズパン


 レイエンを切り裂いた。が…


ズズズ


 レイエンは傷を修復して、攻撃に転ずる。

レイエンのドレスから更に手を増やし、更にはドレスから呻き声のような詠唱が始まる。


『死霊法術 鬼のアギト、

死霊法術 レイスの遊び歌、

死霊法術 喰われた人魚の子守り(ララバイ)


 ホノカは聞くも悍ましい声に襲われ、動きを止まってしまい、次々に法術喰らってしまう。


 ホノカに法術が当たる様にレイエンは気味の悪い笑みを浮かべる。

 

『死んだカ?』


「死ぬかよ」


ズパン


 ホノカは再び刀術でレイエンを切り裂くがやはり効かない。


(「コイツ、装備で聖属性も効かないのにアンデット特攻化した物理も効かないとかバグとかのレベルじゃないぞ!?」)

 

『シネよ!』


 レイエンは斧槍でホノカを叩きつける。

 

「くっ…」


ぷっ…


(「もうあの手を使うしかないか…」)


 ホノカはレイエンに手を向け法術を唱える。


「悪い…複合法術 メモリアルボイス」


『レイエン』


『お姉チャン…!?』


 レイエンに姉の声が聴こえ始めた。


『どうしたの?レイエン。

また子供達と喧嘩してきたの?優しくしなきゃ』


『オイ、何だこれハ!?』


『レイエン、誕生日おめでとう!!!

はい、これプレゼント』


『止メロ!!!今すぐトめロ!!!!』


 ホノカはレイエンは悶え苦しむ中、自身にバフを重ね掛けし続けていた。


『お父様が居なくって寂しいのはわかるけど…外に出なきゃ…お姉ちゃん、レイエンと遊びたいよ…

いいの?遊んでくれる?

そっか、じゃあ久しぶりに花札する?


愛してるよ…レイエン』


『モウ、止めてくれ…』


(刀・神技 天割れ・一糸光道)


ズパン


 ホノカの最大の一撃はレイエンを真っ二つにした。

しかし、レイエンの霊体は修復を始める。


『も、モウイヤだ…お姉ちゃんにアイタイ…レイアン…お姉ちゃん…』


(死霊法術 伊奘冉の黄泉戸喫 )


バクン


 戦意を完全に消失させられたレイエンは死ぬために自身に法術を放ち、悍ましい闇の巨人がレイエンを飲み込む。


 ホノカはその光景を哀れんだ顔で眺めていた。


 ホノカは刀をアイテムボックスに入れるために持ち上がると…


カキィイン


 刀が折れてしまい、落ちていく地面から切ない金属音が鳴り響く。

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