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ピッキングアウト  作者: もぶ
悩みと奮起と阿修羅蜘蛛
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徒に徒を拾いて獣道 その1

お久しぶりです。途中でスキル追加していたことに遅ればせながら気付きまして、65話を一部改変しております。

書いてた戦闘シーンは辻褄合わせ中です。


 決起集会というか巻き込み集会の翌日の昼休み。

 えー、ひょんなことから私、現在放送室にいます。


「ゲストありがとねー」


「ああ、うん、夢咲さん放送部だったね」


「そだよー。ぱーそらりーなのー」


「パーソナリティの話してる?」


 なんでこうなったか、それは隣にいる高城が古賀くんへの報酬として請け負ったのが「放送部のラジオ出演」だったからである。

 古賀くんが放送部だったのは知ってたけどこうなるとは想定していなかったな。こっそりと隣りにいる高城に耳打ちする。


「なぁ高城くんよ。どういう意図があってだと思う?」


 すると高城は少し驚いた顔をして同じように小声で答える。


「知らなかった? 古賀くんは夢咲さんのことが好きなんだよ。このラジオ出演は部員の交渉が推奨されてるから、代わりに交渉したってことじゃない?」


 なるほど、分からなくは無い。夢咲さん絶対自分から交渉とかしないだろうし。たまに海外の民謡流してるのって夢咲さんがパーソナリティーやってる時なのかな。


「じゃー、いっぱつ本番いってみよー!」


 え、嘘でしょ企画とか流れとか聞いてないんだけど。





◆ ◆ ◆ ◆ ◆







ゆ「全校生徒の皆さん、こんにちは。お昼の放送「自由な時間」。本日のパーソナリティーを務めるのは2年4組夢咲ゆうです」


棚橋「マジかよ仕事モードあるの?」


高城「心なしか目もキリッとしてる・・・」


ゆ「さて、辛抱できないようなのでゲストのお二人にも自己紹介をしていただきましょう」


棚橋「あー、はい。同じく2年4組棚橋大志です」


高城「2年4組高城冀望(のぞむ)です」


 ・・・・・・


ゆ「学校中から黄色い悲鳴が上がったようですね」


棚橋「なんか揺れなかった?」


高城「皆さんこんにちは~」


 ・・・・・・


棚橋「やっぱ揺れてるな」


ゆ「放送室の防音性が証明されたところで、質問コーナーに参りましょう。題して、「自由に質問、あなたはどっち」」


高城「あ、コーナーあるんだ」


ゆ「お二人がゲストに来ることを聞いた我らがクラスメイトから募集した質問に、お二人に真摯に答えて頂こうと思います」


棚橋「え、いつの間に」


高城「休み時間もずっと教室にいなかったっけ?」


ゆ「それは勿論、お二人を除いたクラスチャットがあるので」


棚橋・高城「「ノケモノにされてる!?」」


ゆ「今朝この為に作ったのでご安心を」


棚橋「安心な要素あるか?」


ゆ「ではでは、第一問。あなたはどっち。シュークリームはザクザク派、しっとり派?」


棚橋「微妙に変な質問だな。しっとりってコンビニとかの安いやつのことかな。俺はそっちのほうが好き。ちっちゃいのがたくさん入ってるやつとかちょっとワクワクするし」


高城「ザクザクしてるほうが食感も楽しいと思うな」


ゆ「第二問。スカートはロング派、ミニ派?」


棚橋「ロングのほうが良い、というか質問者誰なんだこれ。男子か?」


高城「似合っていれば。でも膝丈くらいが脚も見れて良いかな」


ゆ「第3問。髪染めている人は有りか、無しか」


棚橋「これあれだ、ほぼ高城への質問だわ。有り」


高城「無し、というか校則違反だから肯定できないかな」


棚橋「まぁ高城が下手に肯定すると明日から髪染めた人が増えるだろうからな・・・」


ゆ「第4問。いざというとき頼るのは友達? 先生?」


棚橋「おっと? 俺は先生かな。巻き込めるだけ巻き込もう、学校ごと巻き込めばいい」


高城「事情にもよるけど、友達のほうが相談しやすいよね」


ゆ「第5問。ゲームではロールプレイをしてるの?」


棚橋「これは最近の話でいいのか? うーん、自然体でやってるというか、基本的に無人島にいるからサバイバルなんだよな」


高城「自分より年上の人とも関わるから、普段より敬語とか気にしてるかも。クエストによってはロールプレイもするかな」


ゆ「第6問。ずばり好みの異性のタイプは?」


棚橋「わー、どストレートだー」


高城「えーっと・・・」


棚橋「あー」


棚橋「って言ってもこれっていうのはないんだよな。かわいい、きれい、と思うことはあるけど共通点は無いし。仕草、表情に目線、言葉に声色、引っくるめてその人の魅力だろうから」


高城「っ! そうだね、そうそう」


棚橋「スタイルの為に努力しているのであればその努力する姿勢が魅力だし、字が綺麗なのだって魅力だしな。うん、日常の中にこそその人の魅力があるんだな。アピールせずともそれは誰かに、確かに見られてるんだよ」


高城「うんうん、分かる分かる」


ゆ「第7問。球技大会で優勝するって本気なの?」


棚橋「!」


高城「どうなの、棚橋。学年は6クラスだけどトーナメント自体は全学年でしょ?」


棚橋「いやー、ぶっちゃけ俺が出るバレーボールのほうは優勝狙えるんだよな。その高得点があれば学年一位は楽勝じゃないか?」


高城「クラス全体リレーの配点が高いから競技別の成績だけじゃ厳しいよ。でも学年で言ったら運動部の多い1組もいるし、()()()()()()()()()()()()()()()?」


棚橋「1組かー、確かに運動部多いけどその分慣れてない競技に出るやつが多くなるし()()()()()()()()()()()。3組はなー、()()()()()()()()()


高城「そうかなー? まぁバレーボールだけ勝っても一位は厳しいし、野球も頑張らないと」


棚橋「そうだな、頑張ってくれ。くれぐれも個人的な恨みで刺されないようにな」


高城「言うじゃん。そっちこそ、悪目立ちしたら潰されちゃうよ?」


棚橋「潰されるほど弱くないから、俺は」


ゆ「1位狙うって私たちも頑張らないとー?」


棚橋「いや男子で勝手に言ってるだけ」


高城「嫌なんだろうな、と周りがすぐに察してしまうくらい表情筋が死んでる・・・」


棚橋「お仕事、お仕事」


ゆ「おっと。失礼しました。」


ゆ「それでは皆さん。残り15分となりました昼休み。世界の音楽を聞きながらお過ごしください」


ゆ「本日の放送は私、夢咲ゆうとクラスメイトのお二人でした」


ゆ「ごきげんよう〜」


高城「ごきげんよう〜」


・ ・ ・ ・ ・ ・


棚橋「イタリアンのファミレスで流れてるやつ!!」


高城「イントロクイズじゃないんだから・・・」








◆ ◆ ◆ ◆ ◆




 放送室からの帰り道、廊下ですれ違う同級生たちの目が睨み付けて来たが無視した。涼しい顔というやつだ。煽るのはタダだしな。

 熱を上げていけ。その熱が伝播して学年全体に広がれ。そうすれば熱は冷めずに保たれる。その熱が生む空気を無視できなくしてやるんだ。


 場作りは上々、後はそうだな・・・。


「イベント、か」


 奇しくもゲームの公式SNSで発表されたイベント、その内容と報酬に光明が見えていた。












『第二回イベント【幽世(かくりよ)未練(みれん)】開催!

 とある村の墓地に幽霊の少年が現れる。墓地に人を招いては現世と隔離し、夜な夜な遊びに明け暮れる。朝を迎えると開放するものの、攫われた人はまるで魂を抜かれたかのように気を失ったままだという。

 その村の民の祈りを、プレイヤーの皆さんに叶えて欲しい。』





『イベント限定ドロップは新アイテム「スキルオーブ」

と「タリスマン」 !

 スキルオーブは固有スキルを獲得出来るアイテム! 更にスキルオーブ同士を合成すると特別な「スキルオーブ」が手に入ることも!?

 タリスマンは毒や麻痺等の状態異常を防いだり、地形でのダメージを軽減する力があるアクセサリー! これを付ければ苦手なマップにも挑戦出来る!!


 ※「スキルオーブ」「タリスマン」は今後一部のモンスタードロップに実装予定です。

 ※特別な「タリスマン」は今後一部のクエスト報酬で実装予定です。』













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