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第13話:著作者人格権の喪失

宙に浮くキキは思わず跳ね上がり、両耳を塞ぐと、絶対的な恐怖と新たなおののきが混ざり合った目でタルゴムを見つめた。


「アエディの三つ編みにかけて! タルゴム……一体何をしたの!?」


ガルーックは物語の主導権を取り戻そうと必死で前に踏み出した。だが、二メートル半の巨躯を支える足は、冷気によって明らかに震えていた。


「こ、これは……第7条に対する重大な違反だ! 受動的資産パッシブ・アセットの反乱を煽動しているぞ! キキ様、彼らにやめるよう命じてください! 命の設計図を描きし者としての権利を使うのです!」


タルゴムはディメンターたちを従え、ゆっくりと壇上の端へと歩み寄った。灰の口輪越しに、彼の銀色の瞳が絶対的な蔑みを込めてガルーックを射抜く。言葉など必要なかった。彼は左手を掲げ、灰の口輪を掴むと、力任せにそれを引きちぎった。血に染まった唇があらわになる。彼は神々の「お気に入りの詩人」を見下ろし、次いで生命の神へと視線を向けた。


「キキは何も命じないさ、ガルーック。なぜならキキは無関心という酒に酔い痴れているが、彼らは……完全に素らだからだ」

タルゴムの声は掠れ、劇的にかすれていたが、オアシス全体に響き渡った。


血の滲む鎖を巻きつけたディメンターがタルゴムのすぐ隣に並び立つ。一千年の時を経て初めて、その首に巻きついていた磁気鉄の鎖が弾け飛び、決定的な音を立てて砂の上に落ちた。


「川から目を背けるために、お前たちはトンテキや強靭さについての詩を書き続けて一千年を過ごしてきた。……なら、いいだろう」

タルゴムは怯えて後退するオークの群れを指さした。

「次の詩のプロットを持ってくるんだな。これから起きることを説明するには、相当な数の韻が必要になるぞ」


「待って! タルゴム! 話せば分かるわ! ね? ね!?」

キキがガルーックの背後で慌ただしく浮遊する。


インテリオークたちは互いに押し合いへし合いしていた。本物の恐怖に怯える者もいれば、不気味な好奇心で見つめる者もいる。女性たちは子供たちを背後に隠し、何人かの戦士は斧や槍を探したが……誰も最初に襲いかかろうとはしなかった。


「これは肉体的、かつ情緒的な国家反逆罪だぞ!」

ガルーックは普段より上擦った声を上げ、再び威厳を取り戻そうと胸を張った。

「お前はキキ様の詩的巡礼に同行するために一時雇用された、ただの人間ではないか!」


ディメンターの一匹が幽霊のような手を掲げた。……直接触れられもしないのに、ガルーックはその巨大な肉体から急速に体温が奪われていくのを感じた。


彼は目に見えて身を縮こまらせた。歯がガチガチと鳴り響く。そして、タルゴムが彼に向かって歩き出した。


「待ちなさい! タルゴム! 何をするつもり!?」

キキが生きる盾となるように、ガルーックの前に勢いよく着地した。

「私のオークたちよ! 韻を踏んだトンテキの話だけをしていたい、私の詩的で、静かで、平和なオークたちなのよ!」


キキは両腕を広げた。まるでその神聖な存在感だけで、一千年の抑圧された力を放つ怒れるディメンターの軍勢と、負傷した漁師を押し止められるとでも言いたげに。


「『お前の』オークだと?」

タルゴムの足は止まらなかった。


声は北極の風のように冷たかった。さらに一歩踏み出す。裸足の足が、音もなく凍てついた砂を踏みしめた。


「そうよ! 私のオークたちよ! 私が創ったの! 詩を、目的を、道徳を与えたのよ……!」

キキの瞳に本物のパニックが走る。


「……そして我々は貴様を崇拝したのだ」

神の背後で、ガルーックが超自然的な冷気に震えながら呟いた。


静寂を破ったのは叫び声ではなく、ガラスが割れるような音だった。次の瞬間、川が完全に一秒で凍りつき、黒い氷の高速道路へと変貌した。デーツの木々は枯れ果て、ディメンターたちのオーラによって銀色の灰へと姿を変える。もはや文学的調停の余地など残されていなかった。


「なら、著作者は版権(著作権)を失ったわけだ」

血走った目でキキを見つめ、タルゴムが言った。


タルゴムが手を振り下ろした。それが合図だった。


ディメンターの軍勢が、まるで生きている墨の津波となって前進を開始した。冷気は光を歪めるほど濃密で、オアシスの夜を極地の薄闇へと変えていく。かつて彼らを地上に繋ぎ止めていた磁気鉄の鎖が、今や宇宙の鞭となって宙を舞い、永遠の冬の訪れを告げる咆哮を上げた。


「武器を取れ! 学術的言語汚染から円形劇場を守るのだ!!」

オークの指導者は学者の矜持を完全に失い、野蛮な咆哮を上げた。

お読みいただきありがとうございます!


口輪を引きちぎったタルゴムとディメンターたちの怒りが、ついに偽善のオアシスを飲み込む!

創造主たるキキの権威すら通用しない「一千年の復讐劇」が今、開幕する……!


【更新情報】

スタートダッシュとして【1日4〜5話ペースで爆速更新中】です!


「『著作者は版権を失った』のセリフが最高にかっこいい!」「キキの焦りっぷりとタルゴムの覚醒のギャップがたまらない」「オークたちの自業自得感がすごい」と思ってくださった方は、ぜひ作品ページ下の【ブックマーク登録】や【ポイント評価(★★★★★)】で作品を応援していただけると嬉しいです!


第14話もすぐに更新されますので、どうぞお楽しみに!

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