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イチャイチャカップル写真集の発売

 髪を切ってからしばらく経つが、相変わらず目の前で女の子が気絶していく。

 そして髪を切ってから数日後の本日、俺とミクさんで撮ったイチャイチャカップル写真集の発売日となる。


(SNSで発売のことを知らせた時は買う人が多いようだったが……まぁ、売れなかったら社長がなんとかしてくれるだろう)


 そんなことを思いつつ学校に登校した。




 学校へと着く。


 すると…


「シロ様って、星野ミクさんと付き合っないんですよね!?」

「あ、あぁ」

「えー!本物のカップルかと思えるくらいイチャイチャしてたのにー!」

「私、応援してますから!」


 朝から今日発売の写真集の事ばかり聞かれる。

 そして何故か、ミクさんと付き合うことを応援する声が多い。


「なぁ、なんで俺とミクさんが付き合うことを応援するんだ?普通、あんな動画を見せられたらファンをやめるとかにならないのか?」


 純粋に疑問に思っていたため思い切って聞いてみる。

 すると女子生徒たちが笑顔で答えてくれた。


「あんな甘々なイチャイチャ動画を見たら、誰だって応援したくなりますよ!しかもクールなミクさんが乙女の顔をしてましたし!」

「動画を見たらファンをやめるどころか、シロ様の照れてるかわいいところを見て、より一層ファンになりました!」

「な、なるほど?」


(よく分からんが応援を辞めることはないんだな。好きな女優が結婚してもファンをやめないのと同じかな?)


 そんなことを思った。

 そして今日も気絶者を続出させた。




〜竹内社長視点〜


(ついに来た。日向くんと星野さんのイチャイチャカップル写真集の発売日が)


 今日は発売日ということで、なかなか寝付けず、早めに出社する。


(イチャイチャカップル写真集は業界初の試みだから、売れるか売れないか博打のようなものだ。買うというコメントは多くいただいたが――)


 以前、写真集の撮影をする現場を撮った動画をSNSにアップした時の反応を思い返す。

 不安半分、期待半分の心境で私は仕事を始めた。




 仕事を始めて数時間が経過する。

 ウチの社内はありがたいことに慌ただしく動き回っていた。

 電話対応の人たちが。


「社長!電話線を切ろうとしてる人がいるんです!なんとかしてください!」

「社長!ブレイカーを落とそうとしてる人がいます!止めるの手伝ってください!」


 “プルルルル”


「ひっ!着信音怖い着信音怖い着信音怖い着信音怖い着信音怖い着信音怖い着信音怖い着信音怖い着信音怖い」

「仕事しろよ」


 仕事しすぎて社員が可笑しくなっているが、日向くんに関しての場合だと通常運転なので注意だけにとどめる。


「社長、本日発売の写真集の件で、12時現在の状況を報告させていただきます」


 すると私のもとに神野が報告に来る。


「現在、増刷依頼が10000件以上で、入手困難な状況となっております」

「っしゃ!」


 私は博打に勝った喜びにより、つい声を出してしまう。

 しかし社員の前ということもあり、すぐに冷静になる。


「す、すまん」

「いえ。社長の気持ち、とてもわかります。今回の写真集は博打と仰ってましたから。私もババ抜きの一騎打ちで、1/2の確率を引き当てて勝った時は大喜びですので」

「うん、それと同じにするのは釈然としないが、そんな感じだ」


 賭けているものが違いすぎるので正解とは言い難いが深くはツッコまずに続きを促す。


「で、なんでこんなに売れたんだ?」

「はい。SNSの反応から、日向さんの照れてる可愛いところや星野さんの普段見ない可愛いところを見るため、女性だけでなく男性も購入したことによって、現在の状況になってると考えます」

「なるほど。男性も買ったから、日向くんが表紙を飾った読モより多めに準備したのに、この時間で売り切れ続出となったんだな」

「おそらくはその通りかと。ちなみにSNSでは写真集をゲットした者たちによるマウント取りがすでに始まっており、炎上しております」

「ホント、しょうもないことで炎上するよな」


(この先の日本、大丈夫か?)


 そんなことを思いつつ、私は神野に相談をする。


「神野、今回の事を踏まえ、イチャイチャカップル写真集の第2弾を計画したいと思っている。神野はそのことについてどう思う?」

「そうですね、私はアリだと思います」

「だよな。ちなみに日向くんに続編をお願いすると引き受けてくれると思うか?」

「いえ、引き受けないと思います」

「うん、なんとなく予想はついてた。ってなわけで、神野。お前に1つ仕事を与える」

「日向さんから第2弾の了承を得ることでしょうか?」

「そうだ。方法は問わない」

「了解です。桜ちゃんは反対すると思うので、楓先生にお願いしてみます」

「頼む」


 そこまで言い、話題を引き受ける前提の話に移す。


「じゃあ、その時の日向くんの相手は誰が良いと思う?」

「そうですね。私はアイドルの涼宮さんか女優のミレーユさんを推しますね」

「ほう。その2人なら今回のように人気が出ると」

「はい。涼宮さんとミレーユさんなら星野さんのように普段見せない顔になると思います」

「ふむ。お前がそう言うならその2人のうち、どちらかにお願いするか。よし、さっそく神野は日向くんから了承を得て来い」

「了解です!」


 神野は元気よく返事をして、私の元から離れる。


(アイドルの涼宮さんか女優のミレーユさんか。どちらにお願いするのが正解か……)


 私は数分の間、熟考する。


(よし!決めた!この人にお願いしよう!)


 そして遂に日向くんの相手を決め、日向くんからのOKの返事を待った。

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