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いざ学校へ 3

 放課後となったタイミングでスマホに通知が来る。


『学校お疲れ様です!突然ですが、楓先生が考えたテレビの前で桜ちゃんたちの関係を暴露しよう大作戦が上手くいきました!今、校門前にアナウンサーとカメラマンが待機してますので、頑張ってください!』


 作戦名だけで行うべき行動を理解する。


(さすが母さんだ。手際がいいな)


 そんな感想を抱きつつ『了解です』と返信し、桜と穂乃果を引き連れて昇降口へ向かう。

 そして靴を履き替えて校門前へ向かうと、たくさんの女性陣がいた。


「きゃぁぁっ!!シロ様よ!本物のシロ様よ!」

「生でシロ様を見ることができるとは……もう死んでもいい」

「尊い……」


 などなど、様々な言葉が聞こえてきた。

 よく見るとテレビ関係者以外の方も多くここに来ており、俺は首をかしげる。


「あれ?テレビに関係のない人たちもいるんだけど?」

「あ、それはね。学校の皆んながこの学校にお兄ちゃんがいることをSNSで拡散したからだよ」

「マジかよ」


 SNSの拡散力に脱帽する。


「あっ!シロ様です!シロ様が学校から出てきました!」


 すると俺のことに気づいたアナウンサーの1人がマイクを持ってカメラマンと共に駆け寄ってくる。


「シロ様!学校お疲れ様でした!お話はマネージャーさんから伺ってるかと思いますので、さっそく、いくつかご質問させていただきます!生放送ではないので、答えたくない質問は答えなくて大丈夫です!」

「わかりました」


 俺は了承し、カメラマンの方を向く。

 周りでは野次馬の女性たちと学校の生徒が俺にスマホを向けていた。


「ではシロ様の本名を聞いてもよろしいでしょうか?」

「はい。いずれ知ることができると思いますが、俺の本名は『日向真白』です」

「ということは『シロ』という芸名は真白から取ったのでしょうか?」

「はい、カッコいい芸名を思いつかなかったので。安直でしたか?」

「いえ!私はとても良い芸名だと思います!」

「あ、ありがとうございます」


 芸名を褒めら、少し照れてしまう。


「本名と学校の場所が知られてしまいましたので、家を特定しようとする方が現れるかもしれません。家を特定するのはもちろんダメですよね?」

「絶対やめてください!両親や妹に迷惑はかけたくないので、家の特定はやめてください!」

「家に押しかけたらファンとして対応してくれるとかは――」

「ありません!むしろファンをやめてほしいです!」

「わかりました!この後、シロ様を尾行するのはやめます!」

「いや、尾行する予定だったのかよ」


 等々、様々な質問を受ける。

 そして俺たちが仕組んだ質問へと移る。


「では最後の質問になります!先程、学校から出る際、2人の女性と一緒に出てきておりましたが、お2人とはどのような関係でしょうか?」

「2人は俺の義妹と幼馴染になります。付き合ってるとかではなく、俺のボディーガードということで、一緒に登下校をしてるだけです」

「なるほどです。つまり、まだシロ様は誰ともお付き合いをしていないということですね?」

「そ、そうなりますね」


 この質問は予期していなかったため、驚きつつも返答する。

 その瞬間、周りの女性たちが騒がしくなる。


「2人のどっちかと付き合ってると思ってたけど、シロ様ってフリーなんだ!私、明日から学校でシロ様にアプローチしよ!」

「帰ってシロ様に振り向いてもらえるような作戦を考えないと!」


 一斉に声が上がったため内容までは聞き取れないが、かなりの盛り上がりようだ。


(な、何かいいことでもあったのか?)


 そう思ったが深くは考えずにアナウンサーに頭を下げ、俺たちは家に帰った。




 自宅に帰り晩御飯を食べ終わる。


「良かった。無事、桜と穂乃果が義妹と幼馴染であることが広まったぞ」

「だね。これでお兄ちゃんがスキャンダルに遭うこともないよ」


 SNSなどの反応を見て、無事目的が達成できたことに安堵する。

 ちなみに家に帰って母さんに作戦のことを詳しく聞くと、学校の校門前でインタビューを受けることで、テレビ中継の他に、学校の生徒がインタビューの内容をSNSで拡散してくれるから、沢山の人に伝えることができるとのこと。

 その目論見通りに上手くいったため、悩みの種がなくなり、俺はグッスリ眠ることができた。




 そして翌日。

 俺は今日の学校生活がかわいいと思えるような、本当の地獄を味わうことになった。

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