表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/10

第6話 突撃ドリアード

ウッドブルグの街。

商店通り。

ステラ叔父さんとリップさんに挨拶を終えて、帰路の途中。

「た、助けて…」

グリーンのショート髪の精霊の女の娘が、ミントの後ろに隠れた。近くで、お酒のニオイがする。

「俺と結婚しようって言ったのはお前だからな」

「さ、酒浸りなんて相手にしないよ」

昼間の酒場から出てきた男と精霊の女の娘がもめている。

「ああ、そうか」

酒が飲み足りない男は、興味なさそうに酒場に戻った。

それを見て、ひと安心する精霊の女の娘。

すかさず、ミントを見つめてくる。

「あ、男前さん。アタイは、リーフ。植物精霊のドリアードさ」

精霊の女の娘は、リーフと名乗った。

「アタイと結婚してよ」

「え?」

リーフは、ミントの片腕に抱きつく。

「一生懸命につくすから、結婚してよ」

「ぼ、僕には、婚約者がいますから」

ミントは、あわてる。浮気者ミント。

変な娘につかまってしまった。

おどおどしないで、ハッキリ断わればいい。

「男前さん。魔法使い?それなら、お金持ちかい。何でもするから、結婚してよ」

リーフは、べらべらとまくしたてる。

「…警備兵隊だ。飲んだくれが騒ぎを起こしたか」

警備兵士たちが騒ぎに駆けつけた。

ウッドブルグの治安を守る警備兵隊だ。

兵士は、精霊少女リーフにも事情を聞いている。

「い、今のうちに、退散しましょう」

「行く」

関わり合いになりたくないミントを追いかけるローズ。

そのまま、魔法の薬屋まで早足で歩いた。


第6話 突撃ドリアード


魔法の薬屋マクスウェル。

「今日は、二人で店番をしましょうか」

カウンターに、二人並んで座る。

居心地に困るが、無言でいる。

お客さんは、こない。

「何か、お話とかしましょう」

「何の話なの」

聞く。ミントは、カッコいい、勝手な男の子。

印象は、変わってきた。

何でもまかせられる人でいてほしい。ラクしたい。

ラクさせてほしい。

「僕の研究について教えてあげますね」

カウンターの引き出しから、魔法の本を出す。

ミントは、中央庭園で買える薬草で植物栄養剤を作り、植物の恒久薬草を目指しているという。

恒久薬草。

とにかく、ずっと、薬草を生やし続ける目標である。

“エンドレス薬草”を作ることだ。

「わかりましたか」

「知らない」

わかりにくい。

やっぱり勝手な男の子。難しい話をする。

婚約を勝手に決めるような男の子。

「エンドレス薬草ですよ。エンドレス」

「無理。知らない」

ミントは、わかりにくい。


カランコロン。

お客さんがきた。

いや、商人のライムだ。

「幸せそうだね。ミントくん」

ギュッ。

カウンター越しに、ミントに抱きつく。

「やめてくださいよ。毎回、毎回」

会うたびにライムは、抱きついてくる。毎回だ。

文句を制して、聞いてほしいことがあるのだという。

今日は、報告があってきた。

「オレも、20歳なのは、知ってるよね」

「それは、同じ歳ですから、知ってますよ」

ミントとライムは、同じウッドブルグ学院の卒業生だ。

二人は、ウッドブルグ学院で友人になった。

学年も年齢も同じ。

魔法使いとして、魔法薬の研究を極めたいミントに、資金的に援助してくれたりする。

いい友達だ。

商人オークションに出入りできるライム。

ミントとローズを引き合わせた。

そんな彼に、とうとう“出会い”があった。


「…とうとう、オレも運命の女の娘を決めたんだよ」

ぱちぱちぱちぱち…。

自分で拍手するライム。笑顔だ。

「ええええ」

「…」

首をかしげる。何を話しているんだろう。

わからないローズ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ