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新大陸の冒険者支援課 ~新大陸での冒険は全て支援課にお任せ!? 受け入れから排除まであなたの冒険を助けます!~  作者: ネコ軍団
第5章 メスガキヴァンパイアハンターは蝕まれる聖都を目指す!

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第479話 剣での勝負は分が悪い

 壁から這い出て水槽に頭とヒレを付ける、ブルーモースにクレアは視線を鋭く細くした。


「逃がしません!」


 クレアは大剣を強く振って血を拭うと一直線に下降していった。途中で大剣を構えたクレアはブルーモースの目の前へ下りて来た。壁から水面に体の半分を付けたブルーモースの鼻の数メートル前に降下してきたクレアが立ち塞がる。


「グギ!!!」


 目の前に現れたクレアにブルーモースが驚いたような声を上げた。クレアは大剣を両手に持って構えた。


「ブフーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 大きく鼻で息をしたブルーモースだった。吹きかけられた水槽の水が激しく波打ってクレアへと向かって来た。大きな波となった水が氷の刃となって向かって来た。クレアは足を


「ハッ!!!」


 迫って来た氷の刃にクレアは後ろに飛んでかわした。クレアとブルーモースとの間に距離が開いていく。上空で一回転して体勢を立て直したクレアは水面の一メートル上で止まった。

 クレアはすぐに大剣を構えると前に出て、開いたブルーモースとの距離を詰めていく。


「キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

「えっ!?」


 いきなり顔をあげブルーモースが吠えた。クレアの動きが止まり、彼女と周囲が青い光に照らされる。ブルーモースの額の角が青く強烈に光りだし、白い冷気が渦巻きながら角を上がっていっていく。徐々に角は根元から氷に覆われていき氷は角を越えて伸びて行った。角は巨大な氷に剣となった。


「私に剣で勝負ですか…… いいですね……」


 伸びて行った氷の剣を見たクレアは笑って、大剣を両手で構えた強く握った。


「グワアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 泣き声をあげたブルーモースが頭を動かし氷の剣を振り下した。氷の剣はクレアの頭を目掛けて鋭く伸びて来る。ジッと上を見たクレアは左に横に動いて氷の剣をかわした。バチーンという音がして水面に氷の剣が水面を叩いた。

 衝撃で水しぶきで上がった。白く細かい粒となった水しぶきがクレアへと向かって振りかかってくる。


「ハッ!!!!!」


 目を鋭くしクレアは大剣を持った右腕を真横から斜め後ろへ素早く斬りつけた。大剣に水しぶきが斬りつけられ砕かれた。巻き起こされた風圧で周囲の水しぶきも吹き飛ばされた。水しぶきは飛んでいる間に氷になっており水面に落ちると大きな音を立て水が飛んで水紋が広がった。


「斬りつけた物を凍らせますか…… 面白いですね」


 飛び散って水面に落ちた氷を見て口元を緩ませるクレアだった。ブルーモースは首を大きく横に動かす。


「キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


 氷の剣が青く強く光り周囲に白い冷気が漂う。ブルーモースは剣を水平に動かしクレアに斬りかかる。水面スレスレを氷の剣がクレアへと伸びて来る。氷の剣から漂う冷気が軌道を通った水を凍らせていった。


「よっ!!!」


 クレアは向かって来る氷の剣を飛び上がってかわした。氷の剣をクレアにかわされたブルーモースは素早く顔を上げ氷の剣を大きく振りかぶった。

 浮かび上がっ来るクレアに向かって氷の剣を勢いよく振り下ろした。白い冷気に包まれた氷の剣がクレアへと向かって来た。


「はあああああああああああああああああああ!!!!」


 両腕を引いたクレアは向かって来る氷の剣へと向かって大剣を出した。大きな音がしてクレアの大剣と氷の剣がぶつかった。氷の剣がヒビが入りクレアの大剣がめり込んだ。クレアの目に氷の剣に入ったヒビが広がっていくのが見えていた。すぐにクレアは目を大きく見開いて驚いた表情に変わった。


「エフォールが……」


 クレアの大剣エフォールが霜に覆われて凍りついていく。悔しそうに凍りつくエフォールを見つめるクレアだった。


「しょうがないですね!」


 凍りついていくフォールからクレアは両腕を前に突き出し押し手を離した。クレアに押されたようになって氷の大剣が離れていく。エフォールは氷の剣にくっついていってしまった。

 クレアは後ろに向かって飛んで行きブルーモースから距離をとった。ブルーモースの目がクレアにむけられる。氷の大剣から白い冷気が立ち昇りひび割れが修復されていく。


「グワアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 下がったクレアにブルーモースは鳴き声をあげながら前に出た。高速で泳ぎながら氷の剣の先をクレアに向かって来た。


「ふぅ」


 右手を拳を握って上に突き出したクレアだった。彼女は左手を右拳に添えてゆっくりと横に動かす。右手の拳から光の大剣が伸びていく。水面を凍らせながら鋭くブルーモースの氷の剣がクレアの胸とめがけて伸びて来た。


「ハッ!!!!!!」


 クレアは左手の拳を握り右拳の下へくっつけると。両腕を大きく振りかぶり即座に振り下した。


「グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 大きな音とブルーモースの声が水槽に響き渡る。クレアの光の大剣がブルーモースの氷の剣を真っ二つに切り裂いた。白い冷気が周囲に漂う中で、両腕を振り下した姿勢でクレアが前を向いて笑った。


「お姉ちゃんは泣く弟を慰めるためあったかいんです。氷なんかに負けませんよ!」


 クレアが言葉を発した直後に真っ二つになった氷の大剣が水槽に落下した。大きく水が跳ね上がり巨大な波が作り出した水の壁にクレアが包まれていた。

 氷の剣を破壊されたブルーモースは前進が止まって何かを探すように軽く首を横に振っていた。


「グワアアアアアア!!!!???」


 波のような水の突き破り光の大剣を構えたクレアが飛び出して来た。水の壁に視界を遮られていたブルーモースは彼女の接近に気づけずに驚いたような声をあげた。

 近づくクレアの光の剣がどんどんと伸びて行く。クレアは両腕を大きく横に動かした。


「とりゃアアアアアアアアアア!!!!」

 

 体をひねりながら声をあげ、クレアは光の大剣をほぼ水平に動かしブルーモースを斬りつける。光の大剣がしなりながらブルーモースの硬い皮膚と肉にめり込み血が吹き出した。


「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

 

 ブルーモースの声が響く。肉と皮膚と切り裂いた光の大剣は背骨にぶつかり止まった。止まった光の剣をクレアは強引に振りぬく、横から叩かれたようにブルーモースは吹き飛んで行った。

 回転しながら水を切って二回ほどバウンドして二十メートルほどブルーモースが飛んで行った。水面に叩きつけられたブルーモースは腹を上にして浮かんでいる。クレアはゆっくりと腕を戻し左拳を右拳からはなした。視線を動かし飛んで行ったブルーモースを確認した彼女は光の大剣を構えて飛んで行く。

 

「あら!? まだ動くんですね……」


 首をかしげるクレアだった。光の大剣で致命傷を与えたはずなのにブルーモースの足が動き体を戻しそうとしていた。


「クレア義姉ちゃん! そいつ! ヴァンパイアだ!」

「えっ!? そういうことですか! なら遠慮はいりませんね!!!」


 速度をあげたクレアは一気に上空に上がる、右腕を引いて光の剣の先をブルーモースへと向けた。ブルーモースが体を戻して水面に背中を向けた。直後にクレアは前に右腕を突き出した。光に大剣が一気に伸びて行きブルーモースの背中へ突き刺さる。


「グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」


 鋭く伸びたクレアの光の剣はブルーモースの背中から心臓を貫いたのだった。

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