#13.マゾ牧場
マゾ牧場(想像図)
「マゾ牧場!?」
起きたばかりのリナから驚きの声があがった。
昨夜、四人組のマゾ男達との壮絶な夜を過ごしてからぐっすりと眠り
起きた途端に杏と凛から『マゾ牧場』が近くにあると聞き、
リナは眠気が吹き飛びすぐに興味をそそられてしまった。
「あぁ、もちろん表には出ない情報っぽいけど、
知る人ぞ知るマゾ達の為のマゾ度を上げる為の施設らしい。
ってか別に飼育されなくてもアイツらって勝手にマゾ度上げるし、
まぁ牧場って言うのは単なるインパクトある名前なだけだと思うけど。」
「まぁ、そりゃそうだよね。
本当にマゾ達を家畜みたいに飼育してたら凄過ぎるわ。
だけど興味あるな、どんな人が何の目的でこんな事をして、
マゾ達はどんな感じで飼われてるんだろう。」
「ふふ、気になるよな。
昨夜アイツら(マゾ男達)から巻き上げて金はたくさんあるし、
存分に観光を楽しもうぜ。」
こうして四人は謎の施設『マゾ牧場』に向かう事にした。
ホテルの併設の朝食会場でバイキングを食べに行くと
そこに昨夜のマゾ達がいた。
「お、お前らも来てたのか、昨夜は楽しかったな!」
杏が何気なく声をかけると、その刺激だけで二人がビクンと射精した。
凛がドン引きしながら言う。
「うわ、もう終わってるじゃん、アイツら。
まぁ終わらせたのは私達なんだけどさ(笑)」
もはや四人に調教を受けたマゾ達にはまともな暮らしは出来なかった。
朝食を食べた後にホテルをチェックアウトして、四人は牧場へと向かう。
「んーと、ここから電車とバスを乗り継いで1時間ってとこね。
牧場って言うほど大きくは無いみたいだけど、そこそこの施設っぽい。」
四人は期待と好奇心、様々な感情を持ちながらバスに揺られていた。
「何かこういうのって良いよね。まさに旅!って感じでさ。
バスってあまり普段乗らないし、皆で移動してるのが何か、
青春、みたいな感じがする。」
凛がはしゃいで喜んでいる。
それに対して玲奈も笑顔で応える。
「何だか、学校に行ってた時にはこんなの無かったなぁ。
修学旅行とかだってあくまで学校が主体でさ、
自分達で好き放題に組んだ旅行ってまぁ休日にやる事だけど
休日なんて混むし、こうやって好きな時に好きな人達と
時間も気にせずに自由に回るとか出来なかったよね。」
そうして、リナがいよいよ近くに見えて来たマゾ牧場に声を上げる。
「お、マゾ牧場発見!
意外と普通の建物・・・ありゃ、だけどマゾが一匹出て来てる。
ってか裸じゃん(笑)あー、野外におしっこしに来たんだね。」
既にその光景が衝撃的だった。
周囲は完全な自然だけと言うワケでは無く、少ないが民家もある。
そこへ首輪だけを付けた裸のマゾが建物の中から現れて野外放尿をする。
街中から考えれば常識外れなほどに法外な光景だった。
「ってかアレが許されるんだ(笑)
やっぱりさすがだな、マゾ牧場。コレは期待が持てるわ~」
四人はバス停を降りて、まずは野外放尿しているマゾに声をかけた。
「こんにちわ!何をしているのかな?」
「あ、こ、こんにちわ・・・。
えーっと・・・・お、おしっこ・・・・あ、ションベン・・・
あの、野ション・・・してます、気持ち良いから。」
マゾは強く照れを見せた。しかしそれはこの世人には全く無意味だった。
「ふぅん、お前はココで飼われて何年目なの?」
「あ、じゅ、12年目です・・・。
ここの人達は皆優しく厳しく、ボク達マゾを飼ってくれます。
ボク達はここでしか生きられません。」
ここでリナが言った。
「ねぇ、何かここの人達ってちょっとガチっぽくね?
アタシらはあくまで生活費を稼ぐためにマゾを使ってるのであって
別に飼育したいワケじゃないじゃん?
ここはあくまで観光として見るだけにして、間違っても
参考にしたりとかはしないようにしなきゃだよね。」
しかし、玲奈が異論を唱えた。
「いや、でもまだわからないよ。
例えばマゾ達から最初に結構な金額を受け取り飼育していた場合、
コレは一大ビジネスなのかも。
そうだとするともう、私達がまとまった金額を得る上での
事業の一つのひな型として学べるのかも知れないわ。」
杏はそれよりも早く中が見たいようだった。
「そんな事より早く入ろうぜ。
あー楽しみだな、どんな経営者なんだろ。
そしてマゾ達って臭いかな、それとも手入れされてるかな。」
まるで羊牧場を見るときのように、匂いを手入れの有無で考えている。
そして四人はマゾ牧場の入口扉を開いた。
そこには、世界で最も自由なマゾ達の姿があった。
ある者は女王様に付き従い広場を歩いており、ある者は放尿を見て貰え、
ある者は公開自慰をしていた。
「ここは・・・!!・・・まさに、マゾの楽園ね。」
玲奈がボソリと言った。マゾ達にとっては自らの欲望を曝け出して
それを否定される事も無い世界。そんな楽園の光景が広がっていた。
やがて4人にある人物が近づいて来た。
「アラ、見学者かしら。ここはNPO法人『マゾ救済会』の施設よ。
私はここの代表の荒縄静香。貴女達、見学希望者?」
杏が答える。
「あ、ハイ。私達、都会のターミナル駅でマゾ狩りをして暮らしてまして、
参考になればと思いここに来ました。」
「なるほどね。都会のマゾ達ってかわいそうよね、窮屈そうで。
まぁその窮屈さもマゾにとっては幸せなのかも知れないけれど、
普段抑圧されて『ボクはマゾなんかじゃない』って言わされてるのも、
何だかかわいそうに感じるわ。そこで私はココを設立したの。
全てのマゾ達が自分らしく居られる場。多くの公金や寄付金で成り立ち、
その出資者にはマゾの資本家や社長・会長達が名を連ねるの。」
「全てのマゾにとっての楽園、か・・・。
だけど、マゾ達って普段の抑圧された暮らしの中から解放を求める。
常に解放されたこんな場では、むしろ欲求が減って行くのでは?」
「ふふ、さすが良い事言うわね。私も最初はそう思ったの。
だけどね、いざ実際にやってみたら、彼らはもう遺伝子レベルでマゾ。
その欲求は衰えるどころか、更に輝きを増して行ったわ。」
マゾの汚い欲求を『輝き』などと表現する事から、4人はこの経営者が
本当にマゾに気持ちを入れて経営している事が伺えた。
「ここの女性スタッフ、まぁいわゆる女王様達は本当にマゾが好きでね。
一日中世話をしたりイジめたりして楽しく暮らしてるわ。
貴女達もどうかしら?天職だと思うわよ。」
四人は本気で心が傾いた。
そして今はマゾ狩りなどをして暮らしているものの、
将来的にはここで働く事を本気で視野に入れた。
「それにしても、本当にここのマゾ達は活き活きしていますね。」
玲奈が牧場のマゾ達を見て感想を言った。
「えぇ、そうなの。
彼らは社会というくだらない折から抜け出して、ただ女性に支配される事
それだけに集中して楽しめるこの環境に幸せを感じてる。
だから、マゾのクセに物凄く贅沢よ。まぁそれで良いのだけどね。」
凛がそこら辺にいたマゾを引き寄せた。
「ほらほら、おいで~。鞭で叩いてあげるよ~?」
すると一匹のマゾが『くぅ~ん』と気持ち悪い甘え声をあげて近づいた。
そしてマゾの頭を撫でるフリをしながら、思い切り蹴り飛ばした。
「キャン!!」
一瞬驚いたマゾだったが、その表情には恍惚が浮かんでいた。
「よく躾されていますね。」
凛の率直な感想だった。
「十分な広さと食料、職員。ここは楽園だ。
だからマゾ達はノンストレスで暮らせるし、誰も損しない。
まさに理想郷なんだ。この子達はここを出るともう生きられない。」
「そうですね、本当に街マゾ達はここの子達が羨ましいと思う。」
「私には夢があるんだ。聞いてくれるか?」
「えぇ、是非とも語って下さい。」
玲奈が荒縄静香の言葉を促した。
「今後は全国各地にこのような場所を作りたいんだ。
マゾは全国の生息数、およそ男の9割だと思う、隠れマゾ含めて。
それらのせめて半分くらいは救いたいんだ。
そうしたら世の中が変わる。その為に今、ここをモデルケースにして
成功事例を持って各自治体や国に働き掛けて、施設を増やしたい。
世の中が、世界がマゾに優しくて、見たくない人は見なくて良い、
そんな理想郷をこの現実世界の実際の土の上に作りたいんだ。」
4人は既にスッカリ荒縄静香のビジョンに同調していた。
それはとても素晴らしく、難しい事のようでいて、しかし荒縄なら
それをやり遂げてしまうのでは無いかと思わせる迫力があった。
遠くから鞭で叩かれるマゾの声が馬の嘶きのように聞こえて来た。
「アァ、良い!!もっと、もっとお尻を強く叩いて下さい!!」
更には鳥の囁きのように静かに、漏らしたマゾの声が聞こえて来た。
「アァ・・・もうダメ、漏れちゃう・・・あぁ恥ずかしい!!」
シャアァァァァー。
その音はまるで川のせせらぎのように静かで、
しかし確かに大自然の息吹を感じさせるものであった。
四人はここでガチャガチャのカプセルで販売されていた草を購入して
『マゾにエサやり体験』を楽しんだ。
1カプセル30円という破格の安さで超特大のカプセルに野草が詰められ
それをマゾに食べさせて楽しむというものだ。
マゾ達は「おぇっ」「こんなの人間の食べ物じゃないです」と言いながら、
それらをちゃんと完食した。
四人は牧場を後にして今日の宿に向かった。
その道中のバスや電車の車内でそれぞれに思ったのは、
本気でマゾ牧場に就職して女王様として、若しくは経営者として
マゾ達の痴態を楽しみながらも自身の生活を盤石に築き、
それでいて社会的にも意味と意義のある活動に身を捧げたいと思った。
今回、思い付きのようなこのマゾ牧場見学は
想像以上に四人に大きな影響を与えた。
彼女達はコレを忘れられない体験として、
そして本気で将来の就職先として心に留めた。
しかしまだ、もう少しだけこうして仲間達と共に旅をしたり、
都会でマゾ狩りを楽しんだりしながら若さを消費したいとも思った。
四人はバスや電車の車内の中で疲れから少し眠ってしまい、
そこではこれまでに無いほどに幸せな夢を見た。
そうして四人は今晩の宿へと辿り着いた。
しかしそこはMyマゾを一人一匹連れていないと入れない、
女王様専用の宿だった。周囲には既にマゾ達がおらず、
四人は他の宿に泊まる事を余儀なくされるかと思われたが、
宿の脇である催しが行われていた。
『マゾGETチャンス大会!飛距離チャレンジ』
何を飛ばさせるかは既に周知(羞恥)の事実だった。
四人はこれにチャレンジする事とし、今夜のMYマゾのゲットを目論んだ。




