4話
『₦₠、₧₩₮₩₴₵₣₴¢₪﹩₵』
ふん、ちゃんと俺の懐を満たせるのだろうな?
『₴₵₲₩₳﹩₯$₶₵₷₱』
もちろんでごぜーやす旦那。グヘヘヘへ。
どうも荷台の上で三角座りをしている黒木碧です。隣には小さな幼女がぐっすりです。
今やっと関所に着いたんだけど、やっぱりと言うかヤられたと言うか、言葉がわからない。うん、お金以前の問題だった。一応、アテレコしてみたけど絶対こんなこと言ってないだろうしなぁ。······言わないかなぁ。
おっ、やっと中に入れる。
さてさて、街並みの程はどうなっているのか。
う~ん、中世?
なんかごちゃ混ぜな感じだ。馬車は当然として街道や服は中世に近い。でも建築物はちょっと先進的? レンガじゃなくて鉄で組み立てられているし。暮らしにくくない? 木やレンガ以外だと気候によって寒かったり暑かったりがひどいらしいから不安に思ったのだ。
そろそろこの馬車からも降りよう。ありがとう、おじさん。いつかお礼参りに行くよ。
馬車から降りた俺は、迷いなく路地裏へと足を運んだのだ。
□□□
パンはパンでも食べられないパンは?
腐ったパンだ!
路地裏の先にあった廃棄場、そこで俺は何か食べ物はと彷徨っていた。目指すは焼きたてのパンだ。あるかは知らないけど。
それにしても効率のわるい
あっ、そうだった。
次の〖解析〗をしないと。絶対これだよね。
「『言語』を解析」
≪『言語』の解析を開始します≫
よし、これで後は待つだけだ。『隠密』も凄かったし『言語』にも期待している。
それじゃあ焼きたてパン探しの続きといこうか!
□□□
現在は夜。
俺は家の中にいた。
綺麗な大理石で作られたテーブルに艶のある椅子とふかふかの絨毯。上を見ると巨大シャンデリアとガラス細工の絵画がある。
······ふっ、まぁそう言うことさ。
泥棒してます。
いやね、本当はこんな事をするつもりはなかったんだ。廃棄場で出来る限り状態の良いものを探して食べようと、そこで一晩明かすつもりでもあったんだ。
でもな、食べ物が、見当たらなかったんだ。時期が悪かったのかパンの欠片すら見当たらない。ん? ナゾナゾの件? あれは言ってみただけだ。
町の大通りに戻って真っ直ぐ進んでいくと何かやたらと大きな門があってさ。外国を観光してる気分になったのを覚えてる。そうしていたら入ってこいよ、とばかりに門がひとりでに開くではありませんか。門番は二人いたけど気付いてなかったし、入ったとも。で、現在だ。
もちろんここでするのは食べ物と服探しだ。と言うかそれしかしない。流石に金目の物を盗むのは良心が咎められてしまう。侵入した時点で感じろ? 勝手に開く門が悪い。
調理場に赴き、隅の一角にたくさんある果物とパンを2~3個拝借する。パンはドイツパンの様な丸パンで果物はナシの形をした物だ。他にも肉系の食料はあるにはあったが保存の関係で持っていくのを止めた。
本当を言えばドライフルーツとか干し肉があればベストだったんだけど場所も、あるのかもわからないから仕方ない。
服は燕尾服らしき物があったのでそれにした。たぶんここの使用人の服なんだろうけど、金品盗むよりいいよね?
ではではお屋敷の皆様、よい夢を。
俺は屋敷を出ていった。




