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こちら異世界移民局!~転生・転移チートを許さない世界の物語〜  作者: ひろほ
第四章 まったり恋バナ公務員。
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作戦ガールズトーク

怒涛の勢いで仕事を終わらせ、定時で私たちは上がることが出来た。

レイさんもサクッと仕事を終わらせることが出来たようで、庁舎の前で合流し、先輩の予約したお店へ。

個室へ通され、飲み物や食事がは以前され、落ち着いたころに先輩が口火を切った。


「では、第一回レイサイジ作戦会議を行います。では、本日の議題をレミちゃんお願い」


先輩に促されて、私は席から立ち上がり、テーブルに置いた端末より空中投影を開始する。

仕事の合間にちゃちゃっと作ったスライドだ。


「えー、まずは状況を整理いたしましょう。後日行われる夜間実地研修、法規遵守業務の講習会の二つでレイさんと係長が接触可能だということが分かりました」


簡単なスケジュール表を映しだし、作戦日にハートマークで可愛らしく記してある。


「なんや? 夜間実地? そんなん保護局の予定にはないで?」

「こちらは移民局の業務、研修となります。レイさんはそちらにどうにかしてねじ込まれますので宜しくお願いします」

「ねじ込まれるて……」


黙ってうなずきながら、先輩は親指をグッと立てた。

ということは、ほぼ確定したのだろう。

私とヤスモトさんも顔を見合わせた後、二人で親指を立て返す。


「そして、レイさんが係長と接敵……いえ、接触する際の作戦についてが本日の議題となります」

「ねぇ、今なんで物騒な方で言ったん?」

「では、具体的な作戦進行をヤスモトさん、お願いします」

「あ、これは黙って聞いてろってことやな」

「僭越ながら……まずは接敵までの期間、レイさんには円滑なコミュニケーションをとっていただきます」

「もう言い直しもせぇへんのな」


ヤスモトさんと入れ替わるように、席についた。

極めて真剣な表情にこちらも思わず息を飲む。


「業務の指示や依頼、進捗の確認や報告など、なんでも構いません。とにかく係長とコミュニケーションを取ること、そして、暴言や言い争いなどを起こさないことが肝要です」

「ここが難しいと思うのよねぇ」

「はい、ですが、まだ可能性があります。……レイさん!」

「はいぃ!? なんや一体?」


急に話を振られて驚いている……。む、ちゃんと話を聞いていない?


「話をうかがったところ、レイさんは知らず知らずのうちに暴言を吐くとのことですね。しかし、それは単なる照れ隠しの範疇でしょうか?」

「……まぁ、せやな」

「照れ隠し以外に、あなたの趣味嗜好が入っている、とも聞きましたが?」

「うぅ……はい」


酷く冷静に追及されて、ばつが悪そうに小さくなるレイさん。

レイさんって、受け身だと途端に可愛らしくなる。

ということは、係長がレイさんに攻めることもあるのかもしれないのか。

いや、何が攻めで守り、受けなのかは知らないけども。


「ならば、勝てるゲームです!」

「!? 流石です! ヤスモトさん!」


ヤスモトさんが自信をみなぎらせて親指を立てる。

私も親指を立て、それに応える。横では先輩も神妙な面持ちで同じように親指を立てる。


「あなたに任せて正解だったわね」

「して、その作戦とは?」

「ずばり、お伺いいたしますが、レイさんは係長のどこがお好きなのですか?」

「え、マジ? そ、そんなん、言わなアカン?!」

「はい」


うろたえるレイさんと冷静に答えるヤスモトさんの対比が面白い。


「えーとまぁ、その、真面目なとことか、テキパキしている姿とか……やっぱり顔も好きやし」

「趣味嗜好を発言……いえ、発現できるのでしたら、相手を好きな気持ちも表せるはずです。レイさんの趣味嗜好の『好き』と、係長に対する『好き』も、どちらも同じ『好き』な気持ちなのです。それが自分だけにになっているのか、相手あってのことなのかの違いなだけです」

「おお、多少強引な気もしますが、確かに同じ好意で行為なわけですね」


だが、説得力があるのも事実。


「レミちゃんもヤスモトちゃんも上手いこと言うなぁ……」

「マズかろうと上手かろうと、相手へ否定的な文言はよろしくないので、しっかりと抑えてください。我慢できなければ今のことを思い出してください」

「うぅ……ぜ、善処します・・・・」


レイさんでは無いが、こうしてしおらしくなっているレイさんを見ると、何だかいじめたくなる気持ちも分からないでもないな。


「そして、ある程度、決行日までにコミュケーションを取ったのち、夜間作業研修の際は係長にしっかりと業務を教わってください。その後同じようにコミュニケーションを取っていただき、講習会の日には飲み会へ同席させます。大まかな流れとしては以上です」

「以上って言われてもなぁ……ホンマにそれで上手くいくんやろか?」

「ダメで元々、でしょ?」


にこやかに言い放つが、その言葉は何よりも冷たさを感じさせた。


「痛いとこ突きよる……」

「では、次に作戦本部長のマリ・ミストラルさんより詳細な作戦指示があります」

「ホンマに作戦地味てきよったな……」

「私は最初からそのつもりよ?」


そしていよいよ大本営発表が始まる。

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