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遅れてしまいました~皆様も暑いので健康にはお気をつけて!
お茶会……『我が家』があるにしたって、貴族の夫人たちを招いてきゃっきゃうふふするには会場としてはやや手狭と言ってもいいミスルトゥの家。
二、三人ならちょうどいい、そんな感じのお庭です。
いえ! 頑張れば四、五人はいけますよ!!
なんせ薔薇が素敵なお庭ですからね、是非どなたかお招きしたいなあとは以前から思っておりましたとも。
(陛下は、私が貴族として、そして何より私らしく社交界の波に乗ることをお望みなんだろうなあ)
貴族夫人らしい私では、プリメラさまの望む私ではないとお考えになるだろうから、です。
そういう意味で本当に陛下は我が儘ですよね……!!
あれもこれも全部盛り!
プリメラさまのためならやれるだろうって、しかもそれができるとわかっている人にしか無茶ぶりをしない見極めまで完璧。
ええ、ええ、やりますよ。
やってやりますともプリメラさまのためならば。
(でも最初の内は少人数で、影響ある人とお茶会をした……ってことがわかれば十分よね)
ビアンカさまをお招きしたいところですが、それだと影響力が大きすぎる……。
私がビアンカさまと親しくしているのは周知の事実だろうけれど、それはそれ、これはこれ。
(やっぱりアリッサさまには是非。ということはお義母さまを呼ぶのもいいわね……最近あれこれ楽しんでいらっしゃるみたいだし、また王都観光したいって言っていたしちょうどいいのでは?)
王都まで来ていただくのは大変申し訳ないのですが、アリッサさまがこちらに来るタイミングが確か来月とかだったと思うのでそれに合わせてお時間をいただけるよう、お手紙を出してみましょう。
アリッサさまがオッケーだったらお義母さまにも連絡を入れればいいのです。
その上であとお一人、どなたか既婚者……既婚者……?
既婚者で、貴族で、うちのお義母さまが萎縮しないような、相手……?
(……既婚じゃないけれどここはオルタンス嬢を誘うってのはありよね……)
だってディーン・デインさまとうちのメレクは大親友。
そのメレクの婚約者であるオルタンス嬢は今後バウム家と顔を合わせることも多いのだし、お義母さまも未来の娘との時間も取れるしで最高では?
(表向きは家族の親しい時間をと言いつつ、きっと周囲はバウム家とセレッセ家によるファンディッド家とミスルトゥ家の囲い込みに動いている、もしくは派閥はそちらよりになる……なんて思うに違いない)
実際のところは真実、家族の時間ですけどね!
単なる女子会ですよ、ええ、女子会。
となると俄然やる気が出てきました。
「よし、便箋から凝ろう……!」
親しい身内ではありますので、そんなに気にすることはないでしょうが……ほら、建前上はちゃんとした貴族の茶会ですからね。
こうしたことでも経験です。経験。
決してあれこれ楽しみたいからだなんて……いいえ、嘘です。
こういう楽しい茶会だったら準備だって張り切りたいじゃないですかー!
お茶菓子も折角ならおしゃれなのがイイですよね、薔薇を見ながら楽しむ女子会。
スコーンと薔薇ジャムの出番ですかね……!
便箋も薔薇系統にするか、薔薇の色によせるか……ああ、考えるだけで楽しい。
結婚式の準備という地獄のような時間の中に見出すちょっとした楽しみですね。
陛下の目を気にしてってのがなんとなく気に入りませんが、私が茶会を開くきっかけになったと思えば……おっと不敬不敬。
それに、背中を押してくれたのはアルダールでした。
「アルダール、お茶会の件なのだけど……」
この家の主であるアルダールに私は早速相談するため、いろんなアイデアを胸に彼の所に行くのでした。




