第二十六話 間に合え!!
八区のゴール地点まであと数キロ。
「コーチ、蒼太のやつ!
やっぱりスゴイっすよ!!
あいつ、トップの速水と
同じくらいのタイムで
走ってますよ!
これなら襷つながりますよ!」
一緒に伴走車にいる
マネージャーが興奮しながら、
櫛部川コーチにデータをみせる。
「よっしゃあ!!」運転手も驚くぐらい、
櫛部川コーチも大きくガッツポーズをする。
「いけー!!ジョーダイ!!」
「まだ、タスキ間に合うぞー。」
「頑張れー!!ラストスパート!!」
気持ちの込もった走りは、
それを見るもの全てを感動させる。
気がつけば、他大学のファンや
関係者、沿道の観客全てが、
城西拓翼大学の
応援をしていた。
第二十六話 間に合え!!
戸塚中継地点。
九区を走るジョーダイ・キャプテンの
大和は、蒼太が間に合うことを信じて、
スタートラインにたった。
自分がこれから走るコースには背を向け、
蒼太のハチマキ姿が見えないか、ずっと
眺めている。
無念の繰り上げスタートまで、
残り数十秒…。
(さすがに、一年には荷が重かったか…。
だが、よくやってくれた。)
大和がそう思いかけたとき、
鶴見中継地点に大歓声鳴り響いた!
蒼太が来たのである!!
(ハチマキ姿で必死の形相、
間違いない!蒼太だ!!)
あと、三メートル、二メートル、
蒼太は全力で手を伸ばして、
大和に襷を渡そうとする!
大和もそれを受け取ろうと
手を伸ばす!
残り二秒ッ…。
全員が固唾を飲み、
襷の行方を見つめていた。




