王宮へ行こう!
私たちは、順調に各地の呪いを解いていった。
まだ呪われた場所はありそうだけど、今見つかった呪われた場所はすべて解呪し、皆で一息ついたとき。なんと、王宮からの招待があった。
クラレンドが招待の知らせを受け取り「全員で来てほしいそうだ」と私たちに話した。サーボが目を剥いた。
「俺も!?」
サーボは平民で孤児上がり、クラレンドの秘書めいたことをやっているとはいえ、おいそれと王族に会える身分ではない。ていうか、クラレンド以外だと、ティースタくらいしかお目通りできないんじゃないか?
ティースタは魔国との戦争にも呪いの解呪にも欠かせない術者Xだし。逆に言うと、平民だとそれくらい功績を挙げないと無理。
私はアホみたいな魔力の持ち主で、呪いの解呪に欠かせない存在だったけど、呪いではまだ特に被害が出たわけではないから、重く見られないと思う。
サーボもフィーユもアワアワしている。
「えっ、本当に俺行っていいの!?」
「私も招待されてるの!?」
十分会える功績の持ち主なのに、ティースタもアワアワしている。この人見知り……。
クラレンドは皆に言った。
「解呪に深く関わったもの全員を労いたいそうだ。晩餐会に招待される。皆の服を作る時間くらいはありそうだ、サーボ、手配を頼む」
そりゃ王様の晩餐会なんて、よっぽどの服じゃなきゃダメだわな!
サーボはオロオロしつつ言った。
「手配……するけど……ええー、オーダーメイドの服なんて初めて着るかも……」
私はクラレンドに言った。
「オーダーメイドのドレス、きっと似合いますよ」
「ありがとう」
とは言え。
これ、かなり異例なんだよね。なんか裏があるのかな?
「クラレンド様。私は詳しくないのですが、これは異例の招待なんですよね。何か政治的な意図でもあるのでしょうか?」
「私もそれを疑っているが……あるいは、そうだな」
クラレンドは顎に手を当てて考え、それから言った。
「王の直轄領に呪われた箇所があるのかもしれない。あまり公に解呪したくないのかも。それを頼まれるかもしれない」
「なるほど、それはあり得ますね」
その時はそれで納得してしまったが、直轄領どころの話ではなかった。
呪われた場所は、王宮そのものだったのである。




