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お と  作者: 木土口一寸


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7/10

旅行1日目

 1月8日の日曜日の東京駅。13時を過ぎた頃、7人はパラパラと集まりかけていた。14時21分発、博多行きの新幹線に乗り、まずは新大阪駅を目指す。全員揃ったところで、下りの新幹線に乗車した。車窓から見える風景は、ビル群から次第に山や川、古民家など自然豊かな景色へと変わり、新幹線は新富士駅を通過した。車両が富士川橋梁に差し掛かった時、隼人が口を開いた。

「富士山をバックに、この橋を渡る新幹線の風景がよく絵葉書とかで使われとるやん? 俺兵庫から初めて東京に来る時の新幹線でここ渡った時はそらぁ興奮したで」

4年経った今も、当時と変わらないと思われるほどの興奮状態で話している。

「冬だと浜松からでも富士山はよく見えるよ」

謙太郎は、自慢気にいった。

その後、静岡県側からと、山梨県側からとどちらから見る富士山が好きかという話になり、なぜそちら側が好きかという理由には、皆それぞれに独自の見解があり、特にそこまで富士山に思い入れがない人間であってもそこそこ入っていける内容の話ゆえに意外と盛り上がった。

 話が続くにつれ、話題は『フジヤマ』で有名な富士急ハイランドの話へと派生していった。

「ごめんな、大地。大地には関係ない話になってまうけど、1年の頃親睦を深める為にみんなで行ったやんな?」

隼人は思い出すようにいった。当時、どこに行こうかとなった際、ディズニーリゾートは行ったことあると言う人が多数いて、みんなが行ったことないアミューズメントパーク、という条件で意見を出し合い決定されたのが富士急ハイランドであった。

「今やから言える話、俺絶叫系苦手やって、それまで地元でも乗ったことなかってん。だけど場の空気乱すのも嫌やし、せっかくやからと思って挑戦したけど、フジヤマほんますごかったわぁ、あんなん反則やで。途中泣きそうになるわ、吐きそうになるわで、正直すぐ帰りたなったわ」

隼人は顔をクシャクシャにしてながら話し、聞いているメンバーも頬が緩んでいる。

「今考えれば、もうあの時からチームのムードメーカーだったな、隼人は」

と翔がいうと、他のメンバーも同調していた。楽しい空気が一帯を包み、幸先良いスタートが切れたように思えたが、次に一馬が放った一言で、瞬間一同の顔つきがピリついた。

「あのさ、俺今まで言わなかったんだけど、あの時からちょっと疑念を持ってるんだ」

(一馬は何を言うつもりなんだろう・・)

これが皆の心に思った共通の感情だった。楽しい空気が一瞬にして重くなった。

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