↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
37/75

高槻先輩と仲直り

お昼休み。


美村と園田に先に食べててって伝えて、俺はダッシュで2-Sクラスを目指した。


上級生が珍しいものを見るように俺を見ていたが、気にしない。


昼飯を食べに生徒がわらわらと教室から出てきていた。

キョロキョロと高槻先輩を探す。


「あ!」


高槻先輩が風紀の中津先輩と一緒に出てきた。

高槻先輩が俺に気付いた。


「千尋!」


「あ、えっと。高槻先輩、俺・・・。」


「待った。ここじゃ目立つから。高槻、裏庭にでも行ってこい。勝手に食ってくるわ。」


「悪いな。中津。」


そう言って中津先輩は歩いてった。

確かに、他の生徒にジロジロ見られてた。


「・・・千尋。行こうか。」


「あ。はい。」


やっぱり、まだちょっと気まずいなぁ。


俺は高槻先輩の後をついて歩いた。


+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ 


「昼飯は買ってきたのか?」


「まだです。」


「途中で買っていこう。」


ーーーあ。お昼一緒に食べるのか。


俺はサクッと謝って戻ろうと思ってたんだけど、高槻先輩からも話したいことあるのかな?

俺は高槻先輩と昼飯と飲み物買って校舎を出た。


人気の無い方まで歩いて、ベンチに座った。


「・・・。」


気まずい。


「千尋・・・」

「あのっ」


同時に喋り出しちゃった。


「高槻先輩からどうぞ。」


「いや。千尋から。」


ダメだ。ゆずり合う主婦同士の会話みたいだ。


俺は一息に言った。


「高槻先輩、今朝はごめんなさい。隠し事もしてて、ごめんなさい。」


バッと頭を下げる。


「千尋!悪いのは俺の方だ。すまなかった。」


高槻先輩も頭を下げた。


「・・・じゃあ、おあいこってことで仲直りにしませんか?」


高槻先輩は一瞬キョトンとして、俺を見て笑った。


「ああ。」


見慣れたとはいえ、やっぱりイケメンだなぁ。


俺と高槻先輩は昼飯を食べることにした。

学校で一緒に食べるのは、初日のモーニング以来だな。


俺は照り焼きチキンサンド、高槻先輩はBLTと焼き野菜サンド。


「でも、高槻先輩も過保護すぎですよ。反対されると思うから、つい言いたくなくなっちゃうんですよ?」


「それは・・・すまなかった。」


高槻先輩は、ちょっとしょんぼりしてる。


「あっ。でもこれから、過保護やめたら全然オッケーですよ。俺も男なんだし。」


「それはダメだ。」


「えっ?」


「過保護は止めん。」



えーーーーっ!?


+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ 


言い切った!

この人、言い切ったよ。


「ちょっと、先輩。過保護やめないって・・・」


俺、あんたの子供じゃないんだけど。


「制裁のこともあるが・・・同室だからってだけじゃない。」


高槻先輩が俺を見て言った。


「俺がそうしたいんだ。お前を守りたい。」


「えっ。」


「今朝も言ったが・・・俺にお前を守らせてくれ。千尋。」


「・・・ッ!!」


高槻先輩は真摯な眼差しで俺を見ている。

見慣れたはずの顔が、男らしく、ひどく大人びて見えた。


これ・・・女だったら惚れてるよなぁ。ある意味、殺し文句だ。

多分、俺の顔は真っ赤になってると思う。


高槻先輩がふわっと笑った。


「どうした。赤くなってる。」


俺の頬を手の甲でそっと撫でた。


「ちょっと・・・!」


なんなんだ。まったく。


「・・・高槻先輩。意外とタラシでしょ。」


「そんなことないぞ。」


「今の。女子に言ったら、イチコロですよ!」


「千尋にしか言わないよ。」


「え・・あ。そっすか。」


ダメだ。この人、意外と天然だ。

俺は赤くなってるであろう頬をゴシゴシと手で擦った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。