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高槻先輩とエロ本

◆高槻視点◆


俺が寮に戻った時、枚方がエントランスでソワソワと不信な動きをしていた。


無視しようかとも思ったが・・・


「おい。何をしているんだ?」


「高槻!いや、別に。」


ますます怪しい。


「おい。何を隠している。」


「いや、有栖川が遅いから心配でさ。」


俺は眉を顰めた。園田の部屋は同じ建物のはずだ。


「外に出たのか?こんな時間に?」


「あ~・・・。」


枚方が言い淀んだ。


「・・・おい。隠すと後悔するぞ。千尋はどうした?」


低い声で脅すように聞くと


「あのなぁ、高槻。有栖川は思春期の男の子なのよ。あ~んな可愛い顔してるけど。ちゃんと男の子。」


「?・・・何が言いたいんだ。」


「有栖川、エロ本買いに行くって、出てっちゃったのよ。」




ーーーーーッッ!!




「え!?な!?エ!?」


俺は頭が真っ白になった。


+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ 


ふらっとよろけて、壁に手をついた。


「高槻。大丈夫か?」


「・・・と、とりあえず、もう遅いし。荷物を置いてから、千尋を探しに行く。お前もさっさと部屋に引っ込め。不審者みたいだぞ。」


それだけ言って、エレベーターまで歩いた。


ーーーなんてことだ。千尋がエロ本だと!?


ぐるぐると考えながら、部屋に戻ると


「千尋ッ!!」


ちょうど千尋が部屋に戻っていた。


「あっ!高槻先輩。お帰りなさい。」


「・・・た、ただいま。」


ーーーちゃんと、話さないと。

そもそも、学園内にエロ本なんて売っていない。


枚方の言うように、千尋も思春期の男の子だ。

興味を持つのは自然なことだ。だが、俺はショックを隠しきれない。


「千尋、ちょっといいか?」


俺と千尋はリビングのソファに座った。


「千尋。お前・・・え、え、」


「?」


「映画は好きか?」


「う~ん。まあ好きですかね。友達が映画好きで、オススメ教えてくれたら見るって感じですね。」


「ああ、そ、そうか。」



ーーーくそっ!しっかりしろ!


+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+ 


「どうしたんです?なんか変ですよ。」


「いや・・・あの。枚方に聞いたんだが・・え、え、え」


「!!」


千尋がハッとした顔をした。


「エッチなDVDのことですか?」


「えっ?」


千尋が少し焦った感じで、早口に言う。


「確かにギャル系AVには惹かれましたよ。でも、借りたりしてないですから!枚方さんの部屋にも行ってないです。」


ーーーなんだと・・・?


「・・・枚方が?」


「エッチなDVDあるから、部屋においでって言われたけど、行ってませんし、見てません!」


枚方。あの野郎・・・!


「あの・・・先輩?」


黙り込んだ俺に、千尋が不安そうに聞いてきた。


「千尋。俺のいない時に枚方に近付くんじゃないぞ。」


「あ・・・はい。」


「もう遅い。部屋に戻って休むといい。」


俺は千尋の頭をそっと撫でた。

千尋はちょっとホッとした顔をして、部屋に戻っていった。


枚方の奴。

やっぱり要注意人物だ。

もう絶対に千尋に近付けさせてはいけないな。


そのDVDも没収せねばなるまい。


千尋がギャル系AVに惹かれたとか言ってたような気がするが




・・・聞かなかったことにしよう。




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